こんにちは、フードスタイリストのkumi terakadoです♪
今回は、病人食の話。
以前、イタリアのアブルッツォ州を2週間ほど旅したことがありました。アブルッツォはアドリア海に面していて、魚介が美味しいエリアです(魚介以外でも、本当になんでも美味しいのですが!オリーブとトマトは、味が濃い!!!まさに太陽の恵みという感じでした!)。
朝はエスプレッソに、ビスコッティ。
ビーチで午前中過ごしたあと、ランチはビーチ沿いのレストランで白ワインを飲みながら、魚介のグリルやボンゴレのパスタ。
夜は地元で人気のレストランでフルコース。カプレーゼなどのアンティパスト、そのあとにパスタ料理、続いてはお肉かお魚料理。私は、このレストランのパスタ・エ・ファジョーリ(地方によってレシピが異なるようですが、このレストランではお豆が入ったピリ辛スープパスタでした。)の虜になってしまい、ほぼ毎晩食べてました。お肉料理はなんといってもタリアータ!薄切りビーフのステーキがルッコラサラダの上に乗っていて、たっぷりのレモンを絞り、パルメザンチーズと一緒に食べます。
何を食べても本当に美味しく、動けなくなるまで毎日食べていました。
こんな食生活を続けて10日目あたりでしょうか。激しい胃痙攣が起き、ベッドから起き上がるのもやっと。胃が痛すぎて、食事なんてもってのほか。水を飲んでも胃が痛い。
丸二日絶食し、やっと少しお腹が減るという感覚が戻ってきたときに欲しくなったのが日本のお粥。優しい味の、真っ白なお粥。油気が一切ない、胃にフレンドリーなお粥。
もしくは、カツオの効いたお出汁で素うどん♪ つるつるーっと、暖かいのをいただきたい。
そう思ったのですが、アブルッツォのかなり田舎にいたので、そんなものは無く。日本食レストランも、日本食品店も無く。
私が胃痛で苦しんでいるということで、滞在していた知人の家族のマンマが自信満々で作ってくれたのが、アーリオオーリオ(ペペロンチーノ)のパスタ・・・唐辛子でピリ辛だし〜!ニンニク刺激物だし〜!オリーブオイルが光ってるし〜!
日本人は病気のときはなるべく油気のない、胃に優しい食べ物を選ぶと思うのですが、イタリア人はそう来たか。大学時代に住んでいたアメリカでは、病人食=チキンスープ。最初はエッと思ったのですが、チキンスープは徐々に慣れ、今でも風邪ひいたりすると作ります。
が、病人食でパスタは辛かった・・・・絶対に美味しかったのでしょうが、胃痙攣が再発するのが怖くて一口以上食べられませんでした・・・この家族曰く、パスタ=消化が良い、唐辛子=殺菌効果がある、にんにく=パワーが出る、オリーブオイル=どんなときでも体に良い、のような理由でした。
パスタ・イン・ビアンコという、パルメザンとオリーブオイルをかけただけのパスタが病人食という家庭も多いようです。(でもやっぱりパスタだし、オリーブオイルはもちろん使うのだなあ・・・)
ホームシックになったときにも食文化の違いが明確に現れると思いますが、病気になったときも、その人のルーツがはっきりとしますね。育ちはオランダですが、日本人である私にとっては、白いお粥が病人食です。
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