こんにちは、kumi terakadoです。
今回は、ブータンを旅行したときに現地の食材で作った「筑前煮もどき」のお話です。
2009年に、人生初のブータン一人旅をしました。一人旅とは言っても、ブータンでは外国人旅行者が一人で国内移動することはできないため、24時間ブータン人のガイドさんと運転手さんがついた3人旅行でした。
ブータンは首都のティンプーから西はブムタン地方まで、2週間かけて移動しました。
ブータンといえば、唐辛子を使った辛い料理が有名ですね。本当に小さい子供からおじいちゃんおばあちゃんまで、唐辛子を野菜感覚で食べているのを目にしました。
地元のお料理は、以外と日本人の口に合います。
牛肉と大根の煮物(にんにくと唐辛子入り)
牛肉とぜんまいの煮物(にんにくと唐辛子入り)
青唐辛子がふんだんに使われているクリームシチューのようなもの(エマダツィ)
雑穀米
こういったものが毎日出てきます。出かけるときにも、ホテルがこういった煮物とご飯をお弁当に詰めて持たせてくれます。
どれも美味しいのですが、唐辛子の刺激が自分には強かったようで、旅の3日目あたりから毎日正露丸を飲むようになりました・・・
2週間の旅の間は各地の市場を散策したり、地元の人とおしゃべりして過ごしました。
最後の訪問地、ブムタンは蕎麦粉で知られる地域。ホテルでは、毎朝、蕎麦粉パンケーキが出されました。また、お昼に出てきたのは「プタ」と呼ばれる、蕎麦ペペロンチーノのようなお料理。蕎麦粉でできた麺を茹でたあと、フライパンでバター、万能ねぎ、にんにく、山椒、唐辛子などと混ぜて炒めます。これが本当に美味しい!
このホテルでは、オーナーと、厨房を仕切っているオーナーの娘さんと仲良しになれたので、厨房で色々なお料理を教えてもらうことに。プタのほかにも、キャベツとチーズの餃子「モモ」や煮込み料理の作り方を学びました。帰国後は、よくブータン料理パーティーをしたものです♪
地元料理を教えてもらったタイミングで、「ねえ、日本食って見たことも食べたことないんだけど、何か作ってもらえないかな」と聞かれる。そうだよね、せっかく色々なレシピを教えてもらったんだから、こちらも何かお返ししなくちゃ。
ある材料は鶏もも、牛肉、玉ねぎ、にんじん、いんげん、砂糖、塩、バター、チーズ、蕎麦粉。むむむむ何を作れるか。
あとは日本から忍ばせて持ってきたお醤油。
本当は蕎麦つゆで彼らの蕎麦を食べてもらいたいけれど、かつおがない・・・かつおに似たものもない・・・巻き寿司するには海苔も、海苔の代わりになりそうなものもないし・・・その時、とっさに思いついたのが筑前煮もどき。鶏もも、にんじん、いんげん、砂糖と醤油でなんとかなるだろう。鶏ももからダシが出るはず。
興味津々なホテルスタッフに囲まれながら、出来上がりました。さあ、ブータンの人のお口に合うのか、甘じょっぱいお味。
おおおお、みんなご飯に乗せて食べてくれてる!お世辞かどうかはわかりませんが、みんな美味しいと言って完食してくれました♪
オーナーの娘さんが「日本食を恋しがっている日本人のお客さんが来たら、これ作ってあげるわね!」と張り切っていました。
あの日、厨房にあった材料で作った筑前煮もどきが、正当な日本食としてこの地域に浸透してしまっていないか、もしくはたくさんアレンジされて原型をとどめていないお料理へと進化したものが浸透していないか、今でも時々気になります・・・
お醤油は、首都ティンプーまで行かないと(雪や土砂災害がない時期で車で約7−8時間)入手できないそうなので、帰国後に大瓶を何本か送りました♪
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