台湾では豆花、香港では豆腐花と呼ばれるスイーツです。緑豆やキクラゲ、芋圓、タピオカなどをトッピングされますが、ここでは甘く煮た落花生「花生湯」をトッピングしています。キンキンに冷えた烏龍茶に浮かべて食べると、体の中から熱が冷めるような爽快感を味わえます。
落花生を煮る時間はあくまでも目安です。好みの固さになるまで煮てください。水の量は落花生にかぶる程度で、砂糖は水の重量の15%加えてください。煮るのが面倒なら缶詰のものを使ってください。烏龍茶は茶葉を取り除いたら、急いで冷やすことで香りがしっかり残ります。現地では凝固剤として石膏粉を使いますが、ここでは入手しやすい板ゼラチンを使っています。粉ゼラチンに比べて凝固性が高いので、板ゼラチンがお勧めです。
調理の10分前に板ゼラチンを氷水に浸けて、ふやかしておく。
豆花を作る。鍋に豆乳を入れ、中火にかける。50〜60℃になったら、火を止めて砂糖と板ゼラチンを加え、ゴムベラでよく混ぜる。
豆乳をざるで漉し、容器(琺瑯など金属製が望ましい)に移す。冷蔵庫で一晩冷やす。
A ゆでた落花生100g、水100〜150ml、砂糖15〜22gを鍋に入れ、中火にかける。沸騰したら弱火にして、好みの固さになるまで20〜30分煮る。蓋をして、味を含ませつつ冷ます。
300mlの水を鍋に入れ、沸騰させる。烏龍茶の茶葉を入れ、20秒煮立てたら、火を止めて蓋をして2分蒸らす。茶葉を取り除き、烏龍茶の入った器は底に氷水を当てて急激に冷やす。
器に豆花を掬い取り、冷えた烏龍茶を注ぐ。甘く煮た落花生をのせ、ブラウンシュガーを振りかける。
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こんどうとしえ
ドイツ語翻訳家として活動するかたわら、葉山で料理教室"Convivialite Cooking Lesson"を主宰。レシピ開発や商品PRを数多く手掛ける。語学力と食文化への深い造詣を活かして世界の郷土料理、郷土菓子を研究し、本場の味を身近な食材で再現できるレシピを開発。