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    • 公開日2020/04/28
    • 更新日2020/04/28

    みんなの「美味しい」が仕事のやりがいに|#25 かめきちパパ

    NadiaのArtistにスポットを当て、ここでしか聞けない裏話や料理研究家さんの想いをお送りする「Artist History」。今回は、新聞連載やレシピ開発、料理教室の講師などで活躍するかめきちパパさんをご紹介します。来年には社会人になるふたりの娘さんを持つ、異色の主夫Artistかめきちパパさんに、ここまでの道のりや仕事をするうえでのモットー、今後の目標について伺いました!

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    みんなの「美味しい」が仕事のやりがいに|#25 かめきちパパ

     

    娘に「美味しい」と言ってもらえることが喜びに

    かめきちパパさん

    20年ほど前のサラリーマン時代から、休みの日には、よく料理をしていたんです。もともと父親が家でお酒のおつまみを自分で作っていたので、男がキッチンに立つことにはなんの違和感もありませんでした。冬は鍋料理、夏は冷やし中華など、簡単なものでしたが、ちょこちょこと作っていました。

    そのうち、作った料理を食べてくれた人が「美味しい」と言ってくれることに、うれしさを感じるようになってきたんです。そして結婚して、娘たちが私の料理を食べて「美味しい」と言ってくれたところから、「うれしさ」が「喜び」に変わっていきました。

    自分の料理をもっといろいろな人に食べてもらいたい、そのためにはもっと勉強しよう。そう思い立って、2001年に勤めていた百貨店を退職し、調理師学校に通い始めました。とはいっても、それまで料理に関する仕事は一切していなかったので、調理師学校では必死で実技を練習しました。年齢のせいもあるのか、学科試験では苦労しましたね(笑)。それでもなんとか卒業もでき、無事に調理師免許を取得できました。

    調理師学校卒業後は、習った料理の覚書のような感じでホームページを作成しようと思ったのですが、難しすぎて断念! ちょうどその頃に世間でブログサービスが増え始め、私も2003年よりレシピのブログを開始しました。今年でブログを始めて17年目になります。

    ブログを続ける喜びは、「美味しかった」とか「作ってみました」などの感想をいただけること。まあ、その逆もあるんですが…、それでも自ら発信することで、会ったことのない人と繋がっている感じがするところが面白いですね。もちろん、10年以上連続更新していますので、続けることが大変だと思うときもあります。それでも、「継続は力なり」が私のモットー。継続するには料理を作らないといけませんし、ブログ写真も日々進化していかないといけません。苦労もありますが、美味しそうな写真が撮れたときの満足感はひとしおです。

     

    料理の仕事は人に喜ばれることが実感できる

    かめきちパパ

    現在は、主にレシピ開発がメインで、企業主催の料理教室などもさせていただいています。それから月に2回の新聞連載(毎日新聞 大阪本社版夕刊)でコラム&レシピを書かせていただいていて、こちらはもう12年目になりました。あっという間の11年でしたが、今では私のライフワークにもなっています。

    料理の仕事は、人に喜ばれることが実感できる仕事だと思います。レシピ開発だったらクライアントが喜んでくれる、料理教室だったら生徒さんが作って食べて喜んでくれる。人に喜びを与えられる仕事ってありそうでなかなかないですし、そんな仕事ができていることにやりがいを感じます。もちろん、大変なことはたくさんありますけど(笑)。

    人に喜びを感じていただくには、それ相応の努力も必要…というより努力あるのみです。料理の美味しさはもちろん、希望にこたえるための料理でなければいけませんし、妥協はできない。家で家族に作る料理と仕事で作る料理は違っていなければなりませんが、あまりかけ離れてしまうとリアル感がなくなってしまう。料理に関する引き出しを多く持っていることがベストですが、そのためにはやはり勉強が必要になるのだと思います。

     

    男性目線を加えた自分流の家庭料理

    かめきちパパさん

    料理を作るときは、やはり楽しく作ろうと意識しています。そして「美味しいかな?」と思うのではなく、「絶対に美味しいやろ!」と自信を持って作るようにしています。 レシピを開発するときは、当然、クライアントのご希望に沿ってレシピを考えます。その中に、どうやって「かめきちパパ流」を入れていくかがポイントです。

    私の場合、家庭料理のイメージが強いので、その範疇から外れないことが基本です。そこから「和風な見た目の料理を洋風な味付けにしたらどんな感じになるか」「洋風な具材で中華を作ればどんな風になるのか」など、家庭料理的な感覚でレシピを考えます。また私は男性ですので、男らしくドーンと食べるレシピも必ず入れるようにしています。

    スタイリングは、私の場合あまりこだわりを持っていません。ただ、お皿に料理を盛り付けるときに、どの角度から盛り付けると美味しく見えるのか、全体のバランスを考えて盛り付けるようにしています。

     

    仕事の幅を広げるためにNadia Artistに

    かめきちパパさん

    Nadlia Artistになったのは、仕事の幅を広げたいと思ったからです。最初は自分で一からクライアントさんと話をしたりして、仕事をしていました。でもそうなると、どうしても限界があります。もともとNadiaのお仕事をさせていただいたこともあり、こちらでなら多角的に仕事ができると思い、Nadia Artistになろうと思いました。

    Nadiaの読者は、料理上手な方も多いと思います。ですので、逆に凝った料理ではなく、簡単かつ大胆な感じの家庭料理を紹介することができればと思っています。「こんな感じで使うの?」とか「こういう味付けもいいわね」と思える料理が紹介できたらうれしいですね。また写真も、きれいな写真ではなく「美味しそうな写真」を撮ろうと思っています。これは感覚的なものなので言葉にしにくいのですが、写真を見た瞬間に「作ってみたい」とか「食べたい」と思ってもらえる写真でレシピを紹介できたらいいなと思っています。

     

    Nadiaで唯一無二な存在になりたい

    かめきちパパさん

    今後は、「居酒屋レシピ」を強化していきたいです。私はもともと赤ワインが大好きで、もう30年以上飲んでいて、ワインの学校にも少しの間通っていたんです。今は居酒屋でも気軽にワインが飲めますし、赤ワインと一緒に食べられるような「居酒屋レシピ」を強化できればいいですね。といっても和食だけではなく、バル的な感覚の洋食系レシピも作っていきたいです。

    また、ほかに作ってみたいレシピは「パスタ」です。当然、今までもパスタ料理は作っていて、ブログでも紹介させていただいていますが、今後は初心に戻って、基本のパスタ料理、カルボナーラやアマトリチャーナ、ボンゴレロッソ、洋食屋さんのナポリタンなどなど、ちょっと具材にこだわって直球勝負なパスタレシピを居酒屋風に作ってみたいです。

    またNadia Artistとしては、唯一無二な Artistになるのが目標です。私はおそらくですがNadia Artistの中では高齢な方…かなと。ましてや男性で、来年には社会人になる娘もふたりおります。そんな私がArtistとして現役でお仕事をさせていただいていることは、なかなか珍しいケースだと思います。今後、娘が結婚して孫ができれば「離乳食」なんかにも挑戦して、異色のArtistになれるのではないかと思っています。そのためにも、今以上の状態を維持することが目標です。微力ではありますが、これからもNadiaさんのお役に少しでも立てればいいなと思っています。

    かめきちパパさん

     

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    お気に入りキッチングッズ

    ◎「長谷園ご飯鍋二合炊き」と「16㎝ペティナイフ」
    数種類のご飯を炊く鍋を使用しましたが、このご飯鍋が一番ですね。ご飯が美味しく炊けるのはもちろん、簡単に炊けるのが魅力です。水につけておいたお米を鍋に入れて二重蓋をし、強めの中火にかけて蓋の穴から蒸気が出だしたら、2分炊いてできあがり。この火加減調整がほとんどいらない気軽さがいい。今では、炊飯器も箱の中に収納したままになっています。
    ペティナイフは、刃渡り16cmとちょうどいい長さがお気に入り。家のキッチンはやはり狭いもの。刃渡り21cmの牛刀も数本持っていますが、ちょっと長く感じるんです。パパッと包丁を出して、パパッと使って戻す。この手軽さが気に入っています。ただ刃の長さが短めなので、切れ味が落ちやすい気がするんですよね。切れ味が悪くなったなと思ったら、さっと研いで使っています。包丁を研ぐと、いっそう愛着も湧くというものです。

    写真:高橋 しのの  文:室井瞳子

     

    かめきちパパ's profile
     
    調理師免許と食育アドバイザーの資格をもつ主夫。料理ブログ17年目、新聞連載は12年目。大学生と専門学校生の娘たちの胃袋を料理でつかんでいる。ご飯のおかずからおつまみまで和・洋・中のジャンル問わずレシピを提案。

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    Nadia編集部では、食や料理、暮らしにまつわるコラムを毎日お届け!  時短簡単レシピからおすすめ献立、最新の食トレンドまで、幅広いテーマでみなさまに役立つ情報をご紹介していきます。

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