夫の「やってみれば」の一言で料理ブログをスタート
小さい頃、毎年夏になると祖父母が海の家で食堂をやっていたんです。夏休みは、その食堂で祖父母のお手伝いするのが定番の過ごし方。その頃から接客することが大好きで、学生時代のアルバイトもすべて飲食店でした。
社会人になって初めての仕事は銀行員でしたが、やはり飲食店で働きたい! と思って飲食業界に転職。最初の1年は店舗での接客のみでしたが、2年目からカフェのメニュー作り・調理・店内の業務全般に携わりました。苦労もありましたが、楽しさが上回っていて毎日がとても充実していました。
25歳の時に商社の営業事務に転職し、29歳の時に結婚。料理をするようになったのは結婚してからなんです。その数年後に会社を辞め、子どもが生まれて専業主婦になりました。
ブログを閲覧することが大好きだったので、夫に「そんなに見てるなら自分でやってみれば?」と言われ、32歳の時に料理を中心としたブログ「ちょりまめ日和」を開設。簡単・時短・アイディアレシピを中心に、日々のご飯や育児の記録を発信するようになりました。そのうち、徐々に私の中で眠っていた働き虫がうずきはじめて…(笑)。
食育アドバイザー、調理師免許、食生活アドバイザー、フードコーディネーターなどさまざまな資格を取得。たくさんの出会いや勉強をして仕事として成立するようになりました。早いもので、ブログ開設から今年で12年です!
食に関わる仕事は幅広くて奥深い!
現在は、食品メーカーなどのレシピ開発やレシピ本出版、テーマパークのメニュー開発のほかに、新潟県や熊本県など日本各地の農産地を訪れ、WEBを通して農家の声を食卓へ届ける食育活動なども行っています。
地味な作業も多いですが、作ったものがカタチになったときの喜びは大きいですね! 食に関わる仕事は幅広く、いろいろな機会や経験、可能性があるなぁと実感しています。今は「自分の仕事はこれ!」と縛られず、何にでも挑戦しようと思っています。いろいろな経験を糧にして持ち味にすることで、終わりなき成長があると思って日々努力を重ねているところです。
仕事の依頼を100%以上で返せないと次には繋がりにくいと思っているので、その部分が大変ですね。その分、相手の意図を読み取る力も培われます。仕事をしていくうえで、「この人なら安心して頼める」という立場でありたいと思っています。
子どもへの愛情表現は惜しみなく
小学3年生の息子と中学2年生の娘がいます。子育てと仕事の両立で心がけていることは、朝の始まりから夜の終わりまで、常に愛情表現をすること。勝手に愛情が漏れ出てると言ったほうが正しいかもしれませんが(笑)。
子どもへ愛をたっぷり注いで、仕事も頑張る。そうすることで、子どもたち自身も頑張れると思っています。ひとつ注意しているのは、自分が仕事を頑張っているアピールはしないこと。仕事と子育てがバランスよくできていないのは、自分に力量がないせいだと思っているので、仕事も子育てもどちらも同じ分だけ頑張ろうと思っています。二人の子どもへの愛もそれぞれ同じだけ…。全部同じように頑張って、同じように愛情表現した方が分かりやすくて、やりやすいんです。
一度きりにならないレシピを提供したい
レシピを提案する際は、「知っている材料」「分かりやすい作り方」ということを意識しています。料理名を聞いてパッと頭に浮かぶ料理は、作ってみようと思えるし、分量は覚えやすいことが大切だなと思うんです。
気に入ったレシピは我が家でも頻繁に登場しますが、そのレシピの中には分量が覚えやすいものが多いんです。なるべく、一度きりのレシピにならないようなものが発信できるといいなと思っています。
ほかに気を付けているのは、プロセスカットをできるだけ載せるようにして作り方を分かりやすく伝えられるようにすること。これはブログを始めたときから変わっていません。完成写真は料理そのものが一番分かるようシンプルに。料理もそうですが、肩ひじ張らずに、頑張りすぎないのが毎日続けるコツです。
笑顔ある食卓を目指して
ブログ「ちょりまめ日和」のコンセプトは「子どもも大人も一緒のごはん」。子どもにも大人にも、みんなに喜ばれる料理を提案していきたいと思っています。
とはいえ、料理をきちんと丁寧にすることが一番大切とは思っていません。手間をかけないことで生まれる豊かさもあると思うんです。生きていくうえで必要な食事の時間は、誰かと一緒に楽しめる手段のひとつであって、それに必要なものが料理だと思っています。
「いただきます」と「ありがとう」の会話で笑顔のある食卓が生まれるよう、これからもみなさんの食卓のお役に立ちたいです。
お気に入りのキッチングッズを教えてください!
◎セラーメイト チャーミークリアー L2
◎SALUS ビヴォ オイル&ビネガージャー M ホット、クール
◎タケヤ化学工業 プルードレッシングキーパー
調味料は容器を入れ替えて使っています。砂糖・塩はガラス容器に。容器の中に計量スプーンを入れておくと使いやすいですよ。蓋はプラスチック製で扱いやすいところも気に入っています。オイル系はガラス瓶に、液体調味料はプラスチック製のキーパーに入れています。入れ替えるのは少し面倒ですが、透明のボトルに詰め替えると調味料の無駄使いもなくなり、味が一定になりやすいのでおすすめです!
写真:高橋 しのの
西山京子/ちょりママ's profile
料理家。調理師・フードコーディネーター・食生活アドバイザー・食育アドバイザー。 「子どもも大人も一緒のごはん」をテーマにレシピを考案。忙しい主婦に、そして働く方たちに、簡単、節約、美味しい、体に優しいレシピがたくさん。
西山京子/ちょりママさんのプロフィールはこちら
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