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Artist History

作る人も食べる人も笑顔になれるレシピを届けたい。

#15 北島真澄

作る人も食べる人も笑顔になれるレシピを届けたい。

NadiaのArtistにスポットを当て、ここでしか聞けない裏話や料理研究家さんの想いをお送りする「Artist History」。今回は、野菜中心の料理教室Weekend Citronを主宰している北島真澄さんをご紹介します。彩り豊かな季節のテーブルコーディネートと野菜の上手な活用法が知れると北島さんの料理教室は大盛況! そんな北島真澄さんのここまでの道のりや、料理研究家としての想いをお聞きしました!

2019.06.26 update

美味しく、見た目にも美しいおもてなし料理のルーツ

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私の実家は京都で伝統工芸品を扱う商売をしており、お昼どきになると、祖母や母が働いている人たちにまかないを出すのが日常の光景でした。常に台所から美味しい香りの湯気が漂っていて、できたご飯は皆で食卓を囲んでいただく。そんな日々の中で、自然と料理が好きになったのだと思います。

その後、学生時代には飲食店の厨房でアルバイト。航空会社に勤務していた頃は、海外で美味しいものを食べ歩き、オフの日には料理教室に通う日々を過ごしていました。
ステイ先で、携帯用の湯沸かしポットを使って料理してみたり、友達を呼んでワンルームマンションのキッチンでお料理したり。当時は料理上手にはほど遠かったのですが、いろいろなアイデアを巡らせて料理することをとても楽しんでいました。

本格的に料理を始めたのは結婚してから。旦那さんは、いわゆるおふくろの味より、ワインに合う料理を好むので、海外で覚えた味を料理本を見ながら片っ端から作っていました。来客が多かったこともあり、各国の料理を作りやすくアレンジした、見た目にも美しいお料理はその当時から得意でした。

旬の野菜、果物を美味しくいただくレシピを提案

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教室では「楽しく!健康に!」をモットーに、旬の野菜、果物をふんだんに使ったヘルシーで作りやすい料理を提案しています。

スーパーには1年中さまざまな食材が並んでいますが、旬の野菜や果物は、美味しいだけでなく栄養価も高いですし、食卓に彩りと季節感を添えてくれます。
また、料理が楽しくなるような見た目の華やかさやお料理の香りなど、五感をくすぐる工夫も大切にしています。

私の料理の原点は、京都のおばんざいです。おばんざいとは、旬の素材を使った普段の飾らないおかずのこと。祖母が作っていた素材を活かした素朴な料理は今でも記憶に鮮明に残っていますし、一番のごちそうだと思っています。
そんな家庭料理ならではのシンプルな美味しさ、旬の食材をふんだんに使った素材そのものの持ち味を活かす料理を心がけています。

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私のレシピは基本的にとてもシンプル。余計な調味料を使わなくても、素材の切り方、下処理、火の入れ方など、調理法ひとつで料理はグンと美味しくなるんです。例えば、ブロッコリーを塩茹でするのも、ちょっとした茹で方の違いで美味しさは全く変わってきます。料理教室のレシピには、素材と塩のみで作る料理もたくさんあります。

素材の味を引き立てる調理器具にはこだわりがあります。得意なのはル・クルーゼを使った、シンプルな中にも素材のうま味がギューっと詰まった料理。写真は料理教室でご紹介した、豚肉と旬野菜のポットローストです。味付けは塩こしょうのみですが、ハーブとお肉、野菜から出たスープが絶品のしっとりジューシーなローストポークです。

育ち盛りの子ども(中学生)が2人いるので、朝はまず朝食とお弁当作り。その後すぐレッスンの準備に取りかかります。さらにレシピ開発、家族の夕食、次の日の下準備と、早朝から深夜まで料理三昧…ということが多いです。 週末は、料理をお休みして、美味しいものを食べに行くことが多いですね。

教室でのお料理もテーブルコーディネートも、シンプルさの中にひと工夫を

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もともと、料理や人を招くのが好きだったので、いつかは料理教室を始めたいと思っていたんです。家を建てたとき、オープンキッチンにしたのもそのためでした。
子どもがまだ小さかった頃、レストランに食事に行くのも周囲に気を使ってストレスになったこともあり、友人を自宅に招いてお料理しながら子どもを遊ばせる機会が多くありました。そんな時に作る、手間がかからずに美味しく華やかな料理を教えて欲しいという友人たちに、背中を押されて生徒になってもらったのが料理教室の始まりです。

私の理想の教室は、習ったものをすぐに自宅で再現したくなるレシピをお伝えすること。ご家族や食べた方に喜んでもらってこそお越しいただいた価値があると思うんです。ですから、お忙しい方でも楽しみながら料理ができるように、工程や食材は極力シンプルに。いつもの食材を、組み合わせや、調理法で、ひと味違った驚きや感動のあるお料理にする。生徒さまの大半は開講当初から通ってくださる常連さまなので、毎回、メニュー作りには相当頭を悩ませています。

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テーブルコーディネートについてもよくご質問をいただくのですが、お料理を美味しく見せることが大前提なのと、メニューのたびに食器を買い換えるわけにもいかないので、お料理が映える白いプレートと、透明感のある食器とグラスを基本に。ここにテーブルクロス、ナプキン、お花などをプラスするスタイルが基本です。それぞれの組み合わせで季節感を出したり、メニューの雰囲気に合わせたりと工夫しています。とは言うものの、レシピ作りに時間がかかってしまって、テーブルコーディネートを考える時間がとれず、直前の気分で決めてしまうことも多いんです(笑)。ベースの食器はだいたい同じなので、皆さんも真似しやすいのではないでしょうか。

一方、企業さまの商品を使ったレシピ開発やNadiaで紹介するレシピは料理教室とは違います。
料理教室は、素材の扱い方から工程まで実習しますし、ご試食もしていただけます。それに対して、レシピ開発の際にはまずパッと見て「美味しそう! 作ってみたい!」と思えるレシピであることが大切だと思います。まずは美味しそうな写真から入って食材の手に入りやすさ、工程の簡単さなどをチェックすると思うので、これならすぐに作れそう! と思っていただけることを意識して、撮影やレシピ作成に取り組んでいます。
また、どなたでも美味しく作るためには、テクニックに関係なく作れるような工夫や、レッスンでは使用しない市販の調味料を取り入れることもあります。

Nadia Artistになったことで料理家としての幅が広がった

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料理教室からさらに仕事の幅を広げていきたいと考えていた頃、プロの料理家が投稿できるというレシピサイトに目がとまり、登録しました。間もなく、いくつかのお仕事をするチャンスに恵まれ、Nadia内での記事や特集にもお声かけをいただきました。最初は「定番だけど簡単、華やか!センスいいね、と言われるホムパレシピ」という特集ページの制作で、レシピ開発6品、スタイリング、ホームパーティーのテーブルの撮影というボリュームたっぷりのお仕事でした。
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それまでちょっとしたレシピ開発しかしたことがなかった私にとって、全てが初めてのことだらけで、今となってはよくお仕事をお引き受けしたなと思います(笑)。写真の撮り方などの基本的な用語も理解できない私に、当時の担当の方が自宅まで来て丁寧に説明してくださいました。
そんな風に必死で乗り越えた最初のお仕事でしたが、今でも当時の写真を公式アプリのアイコンに使っていただいていたり、レシピを多くの方にご覧いただいており、チャレンジさせていただけたことに心から感謝しています。

その後も、レシピ開発だけでなく、スタイリングや撮影、コラムの執筆、外部での料理講師などたくさんの経験を積ませていただいております。Nadiaのおかげで料理家としてのお仕事の幅が広がり、今では自宅の料理教室も1メニュー150名さまにお越しいただくようになりました。料理家としてのお仕事も充実し、好きなことが仕事になった喜びをかみしめながら日々業務に励んでいます。 今は目の前のお仕事をこなすのに精一杯で、これからの目標など考える余裕がなかなかないのですが、いただいたお仕事をひとつひとつ丁寧に仕上げて、クライアントさまや生徒さまに満足いただけるお仕事をしていきたいと思っています。

写真:高橋 しのの

北島真澄さん、素敵な笑顔とお話どうもありがとうございました!

お気に入りのキッチングッズ教えてください!

お気に入りのキッチングッズ

【ル・クルーゼココットオーバル】
結婚祝いに頂いたファーストル・クルーゼです。煮込み料理が美味しく仕上がるし、そのままテーブルに出しても様になる。15年経った今でも毎日の料理にレッスンに活躍する現役選手です。今ではル・クルーゼ好きが高じて、さまざまな色と形のお鍋を使っていますが、定番のオレンジ色は一番のお気に入り。ずーっと大切に使い続けていきたいですね。

【ボダムフレンチプレス】
Nadiaでのお仕事で使わせてもらって以来、なくてはならない存在になったコーヒープレスです。豆を入れてお湯を注ぐだけの手軽さと、ペーパーフィルターで濾さないのでコーヒーの味がダイレクトに感じられるんです。キッチンに何気なく置いていてもおしゃれなんですよ。

matsuyama's profile.

北島真澄's profile.

野菜料理家。世田谷区の自宅キッチンにて野菜中心の料理教室Weekend Citronを主宰。旬の野菜の美味しさや食べることの大切さを伝えている。彩り豊かな季節のテーブルコーディネートと野菜の上手な活用法が評価され、大手食品メーカーの商品開発、レシピ開発を多数担当。料理メディアでの執筆活動も行っている。

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