「レシピの女王」へのチャレンジを経て料理研究家に
お菓子作りを始めたのは小学校高学年のとき。初めてお菓子の本を買ってもらい、すごく嬉しかったのを覚えています。子ども向けの手作りお菓子のレシピ本を見ながらいろいろなお菓子を作った経験が、今の私の原点だったのではないでしょうか。その本は、今でも大切にしているんですよ。
その後、結婚・子育てを機に料理を毎日するようになり、自分が作った料理で家族が笑顔になることに喜びを感じるようになりました。
だんだんと自分が好きな「料理」を究めてみたいと思うようになり、その時テレビでやっていた「レシピの女王」という料理コンテスト番組に応募しました。書類審査が通り出場したものの、途中で敗退。その悔しい思いから、料理を本格的に勉強したいと思い、イタリアンレストランで働き始めました。4年ほど勤務して学んだ料理の基本は、現在の料理研究家としての活動に活かされています。

「レシピの女王」への出演をきっかけに、友人の紹介でNadiaにArtistとして登録し、レシピ投稿を始めました。その投稿レシピを見た方から企業のレシピ開発のお仕事などを依頼されるようになり、現在に至ります。
最近の主な活動は、Nadiaが運営する料理家育成学校
「Nadia Food Academy」の講師、料理コラムの執筆、企業のレシピ開発やレシピ提供、料理本へのレシピ記載、TV出演、料理インスタグラマーなど。様々な活動を通じて「かわいい食卓研究家」として発信を続けています。
自分の「強み」を意識して仕事に活かす姿勢
私が思う夢を叶える法則は、「求められることを先にやれば、やりたいことができる」です。大抵の人は、自分がやりたいことを先にやろうとします。私も初めはそうでした。でも、大切なのは、相手が求めているレシピを提案することだと気づきました。求められることをやっていくと、自然と自分がやりたいこともできるようになると実感しています。
例えば、Nadiaではどういうレシピが求められているのか? ということを考えた結果、「お菓子が専門」・「キャラフードが得意」という料理研究家さんがほかにあまりいらっしゃらないので、そこを強化していくことで存在感を出せるのではないかと思い投稿をしていました。その結果、きゃらきゃらといえば「お菓子」、「キャラフード」というイメージを持ってもらったことで、それをアピールしていくことができたのではないかと思います。
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良い仕事のためには上手に息抜きも
料理研究家という仕事なので仕方ないといえば仕方ないのですが、家族のご飯、仕事の料理と、とにかく1日中料理をしているので、料理が億劫になることも、正直あります(笑)。そんな時は、友達と美味しいものを食べに行ったり、料理研究家の友達で集まって料理をしたり、持ち寄りでご飯を楽しんだりしています。
料理以外の趣味では、ドラマ鑑賞、アウトドア(キャンプ、釣り)、洋裁など。そういった趣味の中で触れたものがまた料理のアイデアにつながることもあり、上手に気分を切り替えて楽しむことも、良いお仕事をする上でとても大切だと感じます。
これから研究してみたいのは、食べてハッピーになるフードやスイーツ。ふだんの生活の中でも、縁起がいい食べ物とか、占いでラッキーフードって書いてあったから食べてみようとか、食べ物が気分に影響することってありますよね。毎日食べる物にそういうちょっとした仕掛けがあると楽しいんじゃないかなと思って、これからいろいろ考えてみたいと思っています。そういう作戦を練る時間も、大切な息抜きです。
いつも、レシピを見てきてくださっている方に感謝しつつ、これからも、みなさんに喜んでいただけるレシピを提供していきたいと思います。
写真:高橋 しのの

私の一番の愛用品は、やっぱり牛乳パック。写真右にあるのは、牛乳パックで作った手作りセルクルです。セルクルのような専用型はお菓子作りに欠かせませんが、型は買うと高いし、買ったとしても収納場所にも困ります。また、普段あまり使わないものだと奥にしまってしまい出すのも大変だったり…。でも、牛乳パックならいつでもうちにあってお金もかからないし、何より使い捨て出来るのが便利ですよ。牛乳パックでパウンド型もできちゃいます。
そして、もう1つ愛用しているのが、クリアファイル。写真左はクリアファイルで作った型です。チョコを固める時など、クリアファイルの上にのせて固めると綺麗に剥がせるんです。それから、製菓店などでしか売っていないムースフィルムとして使えます。
牛乳パックもクリアファイルも、柔らかい素材なので形も自由自在に変形できます。ハート型だって簡単に作れますよ!

きゃらきゃら(小林睦美)’s profile.
かわいい食卓研究家。イタリアンシェフの経験を活かし、現在はフリーの料理研究家として活動。かわいいスイーツや、かわいい料理を得意とし、「見て楽しい、食べて美味しい食卓」を提案。
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