材料たった3つで簡単に作れるのに、フルッフルで口どけよくどこか懐かしい味わいの牛乳プリン。使用するゼラチンの量にポイントがあります。
使用するゼラチンのメーカーによって使用方法が異なります。また固まり具合が異なることがあります。詳しくは工程内を参照してください。
鍋に牛乳と砂糖を入れて弱めの中火で温める。 ゼラチンのパッケージに、液体を何度まで温めるか書いてあるのでその温度まで温める。 ここでは「80℃以上に」と書いてあるゼラチンを使用しました。
火を止めてからゼラチンを振り入れてよく混ぜて溶かす。 ここでは熱い液体に直接加えて使えるゼラチンを使用しています。 水でふやかしてから使用するタイプの物もありますので、パッケージの使用方法を確認してください。
牛乳の膜や溶け残りのゼラチンを取り除き食感をよくするため、茶こしを通して濾す。
100mlの容器に分けて入れる。 粗熱が取れてから冷蔵庫に入れ4~5時間冷やして固める。
***ふやかしてから使う粉ゼラチン*** ゼラチンのパッケージにふやかす水の量(ゼラチンの何倍の水で、とか大匙1の水でなど)が書いてあるのでそれを参考にして、まず容器に水を入れる。そこに粉ゼラチンを振り入れる。 必ず水が先です。 ふやかすために入れた水の分、牛乳の分量は減らします。
パッケージに書いてある時間(およそ15分)しっかりとふやかします。 こんな風に塊になるくらい十分に水を吸わせないと溶け残って食感が悪くなったり固まりづらくなることがあります。
***板ゼラチンを使用する場合*** 板ゼラチンはたっぷりの氷水に5分ほどつけてふやかしておく。
水気をぎゅっと絞って、温めた液体に加えて溶かす。 ここで使用した板ゼラチンは液体を50~60℃まで温めてからゼラチンを加える物です。(新田ゼラチンゴールド)
***ゼラチンについて*** ゼラチンはメーカー、グレードによって、使用量が異なります。 写真はすべて同じレシピ(牛乳300ml、砂糖30g、ゼラチン5g)で作った物ですが、ゼラチンのメーカーが違うと固まり具合が違い、柔らかく固まったものは横に広がっているのがわかると思います。 一般的なスーパーで売っている粉ゼラチンは5gで250~300ml固められると書いてあるものが多いです。(写真左) 私がスーパーで買ったものの中には5gで170ml固まるという物もありました。(写真右)このゼラチンを使う場合は牛乳300mlに対し5g使用でちょうどよい固さに固まりました。3gだとトロトロすぎます。 板ゼラチンはグレードによって固まり方が違います。 今回試したのは、新田のリーフゼラチンゴールド(強度195グラム)ゼラチン5gで約230ml固められるタイプを使用しました。(写真中央)
このレシピではメーカーの推奨使用量(5gで250~300ml)よりゼラチンの量を減らしています。 フルフルの柔らかい食感、なめらかなくちどけを重視しているので型から出して食べるのには向きません。 出してもすぐに崩れてしまいます。 カップのまま食べるならゼラチンの量は2.5gまで減らしても大丈夫です。より滑らかでくちどけよく仕上がります。
ゼラチンのパッケージ通りにゼラチン5g、牛乳300mlで作るとブルンとしっかりした食感になります。 型出ししてもしっかり保形性があり、スプーンですくうとぼろっと割れるような硬さです。室温に出しても溶けるまでに時間がかかります。冷やし固めるのにかかる時間は短めになります。 ゼラチン3g使用の物より、甘さ控えめに感じ、くちどけ感は劣ります。急いで作りたいときや、持ち運びたいときには5g使用するといいと思います。
こちらは砂糖の代わりに加糖練乳(コンデンスミルク)を使用して作りました。ミルクの風味がより濃くなります。 牛乳170ml、コンデンスミルク35g、ゼラチン2gで容器2個分になります。
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2024/11/01 06:50
hoppe
料理研究家
六車樹里(むぐるまじゅり) ひらかた独歩ふぁーむ、広報(SNS周りや旬のレシピ担当) 大阪府出身、在住 2歳年上の主人と、男子3人の5人家族 看護師を経て、お菓子、パンのレシピやコラム作成を数年したころ自己免疫の肝臓疾患を発症するとともに精神的にも底の状態が1年以上続き家からほとんど出られない状態に。 大好きだったお菓子やパンを作ることも苦痛になりレシピサイトはおろかパソコンを開くことすらつらく、人と会うことも外出も避ける日々・・・ そんな中、市の広報に掲載された地域活性化を目指して奮闘する農家の記事を読み、農業を通じた地域活性化の取り組みに興味が沸き、農業への関心が高まりつつあった矢先、偶然先の農家さんの食育に関する講演のチラシを手にすることに。 気にはなったものの当時は精神的に外出が難しい状態で、何とか配信期限ぎりぎりに、講演を記録した動画を見ることができる。 その中で話されていた「自分が農業を続けることで、その風景を守っていきたい」という想いに感銘を受ける。 さらにその方の作る野菜の持つ力強さや味わいの濃さ、甘み、食感すべて、人生で一番と言い切れるほどの美味しさにただただ感動。 すぐにこの農家さんに連絡を取り、翌月からその農家さんの元で働くことに。 畑で働くようになって、みるみるメンタルが改善。自分でも驚くほどに毎日が楽しく生き生きと過ごせるように。 あれほど苦痛だったお菓子を作ること、レシピを作ることも仕事として再開、野菜そのものの持つ旨味や食感を生かしたレシピを考案し消費者の方に向けて発信中。 遠くから運ばれてくる有名どころの野菜より、鮮度が大切な野菜の地産地消のメリットは大きいことを日々実感するとともに、地域で採れたばかりの野菜の魅力を知ってもらいたいと奮闘中です。