昔よく通った讃岐うどん店で、きまって注文するのがかしわ天のぶっかけうどんでした。角が立った太麺にのったかしわ天は繊細で上品な味わい。下味のついた肉に薄い衣をまとい、病みつきになる美味しさでした。 介護食でも美味しいかしわ天を作りたいと思い、成形方法や下味の付け方を試行錯誤しました。 おかずにお弁当にお酒のおつまみにもなる一品です。ご家族皆様でお召し上がりください。
【美味しく作るポイント】 ①肉だねを棒状に成形する際、手札型のバットなど大きさの計測の目安になる道具があると便利です。 ②厚みのある棒状に成形すると柔らかい 食感に仕上がります。蒸したては生地がく ずれ易いので、完全に冷めてから 次の作業 に移ります。 ③揚げている途中で天ぷら粉を落とすと、衣の花が咲いたようになりサクサク感を楽しむことができます。
A 鶏ひき肉70g、卵50g、じゃがいも30g、玉ねぎ10g、マヨネーズ8g、日本酒小さじ1、塩ひとつまみ、麩7gで【鶏シート肉の肉だね】を作る。 作り方はこちらをご参照→https://oceans-nadia.com/user/390559/recipe/478318 *冷凍保存してある場合は解凍する。
鶏シート肉の肉だねにB おろし生姜小さじ2、砂糖ふたつまみをよく混ぜる。約90gをラップに置き、長さ11cm x 幅4cmくらいの棒状に包み両端をねじる。同じ作業をもう一度繰り返す。 *角バットの手札型(最小)の横幅にあわせるとちょうどよい。
蒸気が上がっている蒸し器で約6分蒸す。
2が冷めたら、縦3等分に切る。
C 天ぷら粉25g、水40mlをよく混ぜて衣を作る。3をくぐらせ、180度に熱した揚げ油でさっと揚げる。 *天ぷら粉と水の割合はパッケージの表示通りに計量する。
衣が固まってきたころに、菜箸または指につけた衣を上から落とし足す。
皿に盛り、スダチとつけ塩を添える。
483279
クリコ
料理研究家・介護食アドバイザー
病気で食べることが困難になった夫のために、介護食を作ることになりました。はじめての介護食作りは戸惑うことばかりでしたが、気づくとその面白さに夢中になっていました。 私が作る介護食の特徴は、素材を手作りすることです!! 「食べづらい、おいしくない、見た目に食欲がわかない」などの悩みを解消するために、肉・魚・野菜料理のベースになる素材を手作りします。 手作り素材で作る料理は、見ても食べても美味しく、箸やスプーンで簡単に切れる柔らかさです。 ◆「加熱しても硬くならない肉素材」 ハンバーグのような肉だねを滑らかなペースト状にしたものが肉素材です。 加熱しても硬くならず、見た目は普通の肉料理。とんかつ、豚の生姜焼き、つ くねなど、調理法も形も自由自在です。 ◆「加熱しても硬くならない魚素材」 鮭、タラ、エビ、ホタテなどで作る滑らかなすり身が魚素材です。肉素材同様 に和洋中の魚料理を作ることができます。 ◆「野菜ピュレ」 茹でた野菜をすりつぶしたピュレに他の食材を組み合わせて作る野菜料理 は主食から汁物まで彩豊かで栄養満点。工夫次第でレパートリーは無限大 です。 ◆「時短調理」 手作り素材は小分け冷凍保存することで調理時間を大幅に短縮します。 イタリア料理と和食の教室で教えた経験を生かし、手作り素材を使った料理レシピは180点。 「このレシピに出会えてよかった」「全部食べてくれた」「とにかくおいし い」「介護食なのに家族で楽しめる」などたくさんの満足のお声をいただい ています。 ご家族の皆様でご一緒にお楽しみいただければ大変嬉しいです。