レシピだけではない、「食卓」を紹介する本『Every Table』が生まれたきっかけ。
今回の『Every Table』が今までの私のレシピ本と大きく違う点は、本の名前の通り、テーブル=食卓の写真をたくさん紹介していることです。
料理って、1品だけでは完結しないもの。メインのおかずも野菜の副菜も箸休め的な酢の物も、そしてそれらをのせるお皿も、毎日の食事には必要ですよね。
そんな日々の「食卓」の大切さを私自身が強く感じ、また、それを写真に撮るようになったことが、今回の本につながったように思います。
そして、その「普段の食卓」を写真に撮ろう、と思ったきっかけがInstagramでした。
Instagramに衝撃を受け、やがて自分でもアップするように。
あれは、1年半ほど前のこと。「やってみたら?」という、友人の何気ない一言で、それまで知ってはいたけれど見たことのなかったInstagramをのぞいてみようかな、と思ったのです。
初めて見たときは、ホントに衝撃を受けました! こんなにステキな写真が、こんなにあふれているところがあるんだ、ということを実感。それからは、オシャレでステキは写真をのぞくのが楽しみでもあり、写真の勉強にもなって、日課になっていきました。そして私自身も少しずつInstagramで写真をアップするようになっていったのでした。
「なんでもない日のごはん」だって、絵になる!
それまで、写真はレシピアップのために撮っていたのですが、Instagramをはじめたことで、「なんでもない日のごはん」を撮影するようになりました。例えば、買ってきたパンの朝ごはん、頂き物やお店のお惣菜の並ぶ夕飯、取り立てて特別なものがない日の普通のごはん、などです。そうしたら「“普通のごはん”も思った以上に絵になる!」と気づいたのです。
ふと食べたくなるものは、定番メニューだったりするし、お気に入りのメニューは何度も登場してしまう。季節によって並ぶ野菜や作るものは同じだったりもするけれど、それはそれで自然なこと。それをそのまま写真に撮るのも悪くないと思ったのです。
そしてInstagramに写真を1枚ポンとアップする、その気軽さのおかげもあって、どんどんいろんな料理写真を撮りたくなっていったのでした。
Instagramから見えてきた、我が家のテーブルに合うもの。
それからは、飾っていたものをどんどん引き算して、よりシンプルに、でも素敵に! いらないものをどんどんなくしたら、わかってきたのは、我が家のテーブルには和食器が馴染むということ。もともと和食が基本の我が家。あんまりオシャレな雰囲気もないですからね。
Instagramをはじめたことで、飾らない「ふつうの食卓」のよさや、我が家の雰囲気、日々の献立のことが、よりはっきりとわかるようになりました。
そして、「食卓」写真を撮り続けて1年くらい経った頃。『Every Table』のお話をいただくことになるのでした。
『Every Table』の出版記念イベント概要
3/24、栁川かおりさんのレシピ本『Every Table』が主婦の友社より刊行されました。美味しいレシピはもちろん、落ち着いた佇まいの食卓スタイリング写真が散りばめられた一冊は、もはやライフスタイル本ともいえるもの。毎日の料理に、スタイリングの参考に、ぜひお手にとってご覧ください。
そして、この出版を記念して、4/21二子玉川 蔦屋家電にて、栁川さんご本人によるイベントを開催することが決定いたしました。栁川さんによるトークや食卓再現など、『Every Table』の世界を五感で感じられるイベントです。
『Every Table』
(主婦の友社)
1,300円(税別)
栁川かおりさんのレシピ本
『Every Table』ができるまで
栁川かおりコラム①
それは、「やってみたらいいんじゃない?」という何気ない一言から始まりました。
料理家であり現役医師、そして二児の母として「シンプルな料理をより美味しく。」をモットーにレシピを発表している。本人によるスタイリング・撮影の料理写真にもファンが多い。『Every Table』もすべて本人の手によるもの。