お菓子作りが好きな夫と食べる専門の妻
マスター:料理を始めたのは、小学生のときです。「チューボーですよ」や「ジャングルクッキング」という料理番組に影響を受け、ひとりで料理をするようになりました。両親に「すごい!」と褒められるのがうれしくて、休日は、朝からバターロールの生地をこねて作ったり、本格的なコロッケを作ったりと、凝った料理をよく作っていました。
お菓子作りを始めたきっかけは母の日。母にお菓子をプレゼントするために、父にお菓子作りの本を買ってもらったことからです。そのとき作ったのはクッキーだったのですが、その後も誕生日や父の日などイベントのたびにお菓子を作るようになりました。
ゆりぼー:私は、小さいころから食べる専門です(笑)。夫と付き合い始めたころは張り切って料理を作っていて、最初に作ってあげた料理は、手間がかかる里いもの煮付け。今や里いもを触ることすらしていません(笑)。また、こんなに夫がお菓子作りに精通しているとは知らず、ちょっとしたドライブデートから誕生日、バレンタインなど、いろいろお菓子を作っては渡していました。
子どもが生まれたのをきっかけに動画制作をスタート
マスター:料理やお菓子作りの道に進むことはなく、大学では機械制御について学び、外資系の企業に就職しました。それなりに充実した毎日を過ごしていたのですが、これを一生の仕事にするのってどうなのだろう…と、ずっと引っかかりを感じていて。そんなとき、小さいころにお菓子作りをしていたことを思い出し、SNSなどで配信してみたら楽しいかなと思い始めたんです。でも、なかなかきっかけがつかめなくて...。
大きな転機が訪れたのは、2019年に子どもが産まれたとき。妻と子どもの退院用に作ったケーキを、せっかくだからとYouTubeにアップしてみたんですね。それがきっかけで、お菓子作りの動画をアップするようになりました。
夫婦でレシピ作りと動画編集の仕事を分担
ゆりぼー:現在は、レシピ動画を制作してYouTubeやInstagramに投稿しています。レシピを考えてお菓子を作るのは夫の担当、YouTube用の動画の編集やInstagramへの投稿は妻の私の担当です。Nadiaのレシピ投稿は作り方やポイントは夫が記載、ひと言などは私が記載することが多いですね。
最初は、動画も夫がひとりで作っていたのですが、彼がレシピを考えるのが得意なように、私は編集などの作業が向いていたんです。それで、子どもが3か月になったころから、夫に「一緒にやろう」と誘われて、動画編集を担当することになりました。
とは言っても、動画編集は友だちの結婚式のムービーを作ったくらいでほぼ未経験。最初は、簡単な動画でも編集に丸1日かかっていて、編集しても思うような動画にはならないし、夫にも「ちょっと違うなあ」って言われるしで、実は半泣きになりながら編集をしていたことも(笑)。ちなみに、今は料理動画であれば、1時間くらいで編集を終わらせることができるようになりました。修行の成果ですね。
YouTubeやInstagramを続ける喜びは、やはり視聴者さんやフォロワーさんからの反応ですかね。動画配信を始めた時期が、ちょうどコロナの自粛が始まった時期と同じくらいで、自分の発信したことに反応があることが単純にうれしかったですし、心の支えにもなりました。
特別な日のレシピだからこそこだわりたい
マスター:レシピを考えるときのモットーは、なるべく身近な材料で、本格的な味を出すようにすることと、美しく仕上げること。味が良くても、見た目に納得がいかないときは作り直すこともあります。美しく仕上がったお菓子は、美味しさを写真でも伝えたいので、撮影するカメラにもこだわっています。カメラは、元々は趣味の海外旅行用のものを使っていたのですが、いろいろ探して、今は4代目なんです。
もちろん、味にもこだわっているので、ちょっとでも違うなあと思ったら、レシピは出さずお蔵入りにしています。というのも、ケーキ作りやお菓子作りって誕生日や記念日などの特別な日に出番が多いと思うんです。そういったときに作ったケーキやお菓子が、できあがったときに美味しくないと意味がないと思っていて。なので、なるべく味を維持しつつ、簡単にできる部分は簡単にしています。ときには、ミキサーやフードプロセッサーを使って時短にすることもありますが、美味しくするためにかける手間は必要だと思っています。
ゆりぼー:編集については不要な部分はカットして、手順が分かりやすい動画を心がけています!
Nadiaを通してより多くの方と繋がりたい
マスター:Nadia Artistに申請したのは、「より多くの方にレシピを届けたい!」と思ったのがきっかけです。それまでレシピを配信していたYouTubeでももちろんよかったのですが、レシピサイトに投稿した方がレシピを求めている人に届くのでは? と思っていろいろ調べた結果、Nadiaを見つけました。ほかのレシピサイトと違って、誰でも投稿できるわけではないのがいいなと思ったんです。
Nadiaでレシピを投稿する際は、「作り方のポイント」を記載できるので、その部分に失敗しにくくなるようなアドバイスを記載しています。また、美味しいのはもちろんですが、誰が作っても再現性のある、そして安全に食べられるレシピを配信しないとと思っています。焼成時間についても、本当にその時間でちゃんと加熱できているかなど気を配るようにしています。
ゆりぼー:私はNadiaのレシピの「コメント」のところに、必ずレシピについてのエピソードを書くことにしています。これは正直なところ、ただの私の趣味です(笑)。本当にどうでもいい話ばかりなので、こんなことばっかり書いて読んでもらえるかな~と思っていたのですが、先日「このコメントが楽しみ!」と言ってくれる方がいて。夫のレシピしか見ていないだろうなあと思っていたので、とてもうれしかったです!
マスター:また、Nadiaではいろいろなお仕事をさせていただいていますが、中でも印象に残っているのは、キッコーマンさんの「マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん」のお仕事ですね。Nadiaの担当営業の方から「絶対にお菓子に合うから使ってほしい」と何回か説得いただいて、取り組みを始めたのですが、本みりんが本当にお菓子と相性抜群で! 今やおやつラボのお菓子には欠かせない調味料になり、かなりヘビロテしています。あのとき、本みりんの良さを紹介していただいて本当に良かったですね。
特に好評だったレシピは、みりんを使ったどら焼きにクリームをはさんだ「マリトッツォ風どら焼き」。毎週いろいろなお店に視察に行ったりする中で、当時流行っていたスイーツを取り入れてレシピを考案しました。意外と簡単に作れるので、ぜひ作ってみてください。
レシピ本を出すという夢が現実に
マスター:Nadia Artistになって1か月くらい経ったとき、葛城社長からご連絡をいただいて、お話しする機会があったんです。料理家としての活動への想いや、レシピ本を出したいという夢をお伝えしました。そしたら、葛城社長から「絶対に出しましょう」と言っていただいて。葛城社長とは初対面だったのですが、ものすごい熱量を感じて、「絶対に実現できる!」と思ったのを覚えています。それから半年くらいで葛城社長から出版の話をいただき、レシピ本を出版するという夢を実現することができました。
ゆりぼー:レシピ本は2冊出版させていただいたのですが、簡単に作れるおやつから記念日に作るような本格ケーキまでバリエーション豊富に掲載されています。作り方のポイントもたっぷり載せているので、初心者の方にも楽しくお菓子作りをしていただけるかなと思っています!
「お菓子作りといえばおやつラボ!」が目標
マスター:これからも「お菓子作りといえばおやつラボ!」と思っていただけるように頑張っていきたいなと思います! 「お菓子を作りたい!」と思ったときに、おやつラボの本やSNS、Nadiaのレシピルームから選んでいただけるというのが理想。そんな安定感と安心感のあるレシピを考えていきたいです。そのために、コツコツいいレシピを発信できたらなと思っています!
ゆりぼー:Nadiaは、本気を叶えてくれる仲間です。Nadia Artistにならなかったら、きっとレシピ本を出すこともなかっただろうなと思っています。1冊目の本を出したとき、「葛城社長やNadiaのみなさんのおかげです!」と葛城社長にお礼を言ったことがあったんですが、そのときのお返事が「いえ、ご本人の本気度です」だったんです。そのお答えを聞いて、はじめに葛城社長とお会いしたときに、どういう思いでこの活動を始めて、これからどう活動していきたいかというお話をしたことを思い出しました。初対面だったのですが、そのときに私たちの思いを真剣に受け止めてくれていることを確信したから、「私たちも頑張ろう!」と、さらに本気になったんです。
実際、Nadia ArtistになったときはInstagramのフォロワーさんも300人ほどと少なかったと思うのですが、それでもクライアントさんとのお仕事をいただけたり、コラムを執筆させていただいたりと、本気であればいろいろ挑戦させてくれるのだなと実感しました。葛城社長をはじめ、Nadiaのみなさんはなんでも相談にのってくれますし、これこそ仲間だなと思っています!
写真:高橋 しのの 文:室井瞳子
おやつラボ's profile
おやつ作りを担当する夫(マスター)と、YouTube用の動画編集やInstagramなどの投稿を担当する妻(ゆりぼー)の夫婦ユニット。身近な材料で作る、本格スイーツのレシピが人気。
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