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    • 公開日2017/03/09
    • 更新日2017/03/09

    YouTubeで話題のASMR!耳で味わうおいしいレシピ

    お料理動画を作る方、必見! おいしい音でシズル感UP! お料理動画にかかせないYouTubeで話題の【音フェチ】【ASMR】を知ってますか? おいしい音のヒミツと食欲をそそる料理の音の関係を徹底分析!

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    YouTubeで話題のASMR!耳で味わうおいしいレシピ

     

    テレビの料理の映像が食欲をそそるのはなぜ?

    話題のお店のおいしい料理を紹介するテレビの映像で、ふわっとあがる湯気やとろーり濃厚なソースの様子を観ていると、思わず「あぁ、食べたい!」って思うことありますよね! 特にお肉の焼ける音や、油で揚げる音なんかが入っていると、もうたまらなくなります! いったいそれはどうしてなんでしょう〜?

     

    おいしさを表現する「シズル感」

    映像の世界では「シズル」という表現があります。料理をおいしそうと感じさせる表現の手法のことです。実際に目の前にある料理は、見た目、匂いや香り、音、そして、食べたときの味、温度や舌触り、食感など五感すべての情報がそろっています。しかし、映像の場合には、情報は視覚と、聴覚に限られてしまいます。そこで、料理のおいしさをいかにお茶の間に伝えるか!を追求した表現が「シズル感」なんです。

     

    「シズル」の由来

    シズル(sizzle)とは英語で、お肉を焼く「ジューッ」という音のこと。ここから、食べ物のフレッシュな様子や食材の焼ける音など、食欲を刺激して「おいしそう」と感じさせる表現や手法を意味するようになりました。

     

    シズル感と経験値を通して感じるおいしさ

    私たちは料理をしたり、料理をする様子を見たり、外食でお肉が焼ける様子を見たりと、日常でいろんな経験をしていますよね。たとえばテレビ番組で、餃子を焼くシーンがあったとしましょう。

    実際の映像では、味も香りもモニター越しなので感じることができません。しかし、餃子の焼ける音や様子から、過去に食べた餃子の味や食感、その時の記憶などを思い起こすことができます。そうすると、「あぁ、餃子か〜、ジューって焼いて、アツアツを食べたら、おいしいだろうな〜」という気持ちになります。実際に食べていなくても、過去の経験からおいしいと知っているから、その映像を目と音で認識しただけでも、「おいしそう」という感覚が呼び起こされます。これが「シズル」の効果です。

     

    感情を揺さぶる音の効果

    テレビなどの撮影現場には、音声を専門に担当するスタッフがいます。大きなマイクを担いでいる人をご覧になったことはないでしょうか? たとえばドキュメンタリー番組で、窯元の取材があったとしましょう。ろくろの回る音、陶芸家の息づかい、窯入れの際の火の音など、実際のリアルな臨場感を伝えるため、現場のスタッフはわずかな物音も立てないように撮影を行います。

    テレビのコマーシャルなどでも、お酒が注がれる音、ビールの泡がはじける音、スポーツの歓声、お肉の焼ける音などなど、普段の生活では何気なく聞き流してしまうような音を、こだわって表現することによって、お茶の間に臨場感を伝えています。テレビの音声を通して、気持ちを揺さぶるような臨場感を表現することができるんですね。

     

    YouTubeで話題!「音フェチ」「耳フェチ」「ASMR」とは

    さて、ココからが本題です。

    ASMRとは
    Autonomous Sensory Meridian Responseの略称
    人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、頭がゾワゾワするといった反応・感覚のこと

    日本では、特に音については「音フェチ」、「耳フェチ」といわれ、多くの愛好者がいます。内容はじつに多岐にわたり、いろんなジャンルがあります。シズル感のある料理シーンの音から、パソコンのタイプ音など生活のワンシーンにも広がります。

    料理のシーンでいうなら、おいしそうなお肉が焼ける音以外にも、さまざまなシーンが考えられます。ドラマなどでの朝のワンシーンで例えてみると、

    お味噌汁を作るときの、包丁で野菜を切っている「トン、トン、トン」という音、そこに、お湯が沸くやかんの「シューっ」という音、お鍋が「グツグツ」と煮える音などです。

    こういった生活の中にある安心感をあたえる心地よい音なども、音フェチファンが多くいます。なかには高機能なマイクを使って集音するYouTuberもいるそうですよ!

     

    「ASMR」を料理動画に取り入れる意味とは!

    ここで、料理中のいろいろなシーンの音をご紹介します。

     

    切る、炒める、揚げる、煮る

    実際に料理をしている場所にはいないけど、臨場感のある「シズル」を感じませんか? 調理の音を通して、一緒に作っている雰囲気、包丁をにぎる手に伝わる振動、食材をさわった感触、食材の焼けるおいしい香りなどもただよってきそうで、おいしそうに感じてきます。

    今度は、音が無い映像とある映像を比べてみましょう。

    一目瞭然ですね! ジューッと音がある方が断然おいしそうに感じます。食欲をそそる料理の音、耳で味わう気持ちのいい料理の音を料理動画に取り入れることで、動画から「おいしそう!」というシズル感が伝わるんです。

     

    おいしい音も活かして、料理動画のおいしさUP

    私が料理動画を作る際は、一緒に料理をしている空気感も伝えられるように、「焼く、混ぜる」など、おいしそうな音の表現も入れるようにしています。

    その他の料理動画はこちら
    SHIMA's Simple Cooking TV/シンプルクッキング

    YouTubeに限らず、インスタやブログなどでも、おいしい瞬間を伝えられるように、ぜひおいしい音もうまく活用してください♪ そうすれば、あなたの思うおいしさの表現が見ている人に、もっと伝わりやすくなりますよ。

     

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    \ 解決!今日、何作ろう? / フードディレクター・料理研究家・お料理YouTuber ▶︎楽うまズボラ「作って、食べたくなる」 ▶︎簡単オシャレごはんのコツと裏ワザ ▶︎気負わず作れるお役立ちレシピとアイデア、スタイリング 青色のお皿フェチ、料理と器、お酒とカレー犬とキャンプとDIYが大好物。 ■お料理動画配信中 節約レシピ、簡単レシピ、料理の基本など動画でお洒落にわかりやすく解説 YouTubeページ https://www.youtube.com/channel/UCCTvb8xD7Bx1xYSyqUk7nZw 映像編集の仕事を経てフリーランスとなり、 2011年に大好きだった料理の幅を広げようとお料理ブログを開設。 現在、料理研究家として、“簡単・時短・節約なのにお洒落“をテーマにレシピ開発、 コラム執筆、暮らしに役立つアイデアの紹介、テレビ出演など。 また、生産者、メーカー、企業と食卓を繋ぐ「食からのコミュニケーション」を目指す。

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