カロリーコントロールだけじゃない。食事の中身が大事
競技によっては厳しい体重管理を求められたり、よりよいパフォーマンスのために毎日の食事を制限しているアスリートも多いことでしょう。
減量する場合、単に摂取カロリーを抑えればいいというわけではありません。筋肉量を減少させずに体脂肪だけ減らさなければいけないため、食べる量と質を考慮しながらも栄養バランスが整った食事が重要です。
例えば、ご飯などの炭水化物を極端に減らしてしまうと、エネルギー効率の悪い体となり代謝が下がります。そのため、減量中でも適度にご飯などの炭水化物を摂る方が良いでしょう。
また、筋肉量を低下させないためには、肉や魚、卵、大豆などのたんぱく質を摂る必要がありますが、これらの食品は脂質も含みます。脂質は大事ですが摂りすぎると体脂肪が増え減量がうまくいかない心配も。肉を食べるなら、豚・牛肉の場合は赤身のヒレ肉、鶏肉の場合はむね肉やささみが良いでしょう。もも肉であれば、皮を取るなどの工夫をすると余分な脂を減らすことができます。魚の場合は低カロリーだけでなく、DHAやEPAなどの良質な脂を含み、体脂肪を減らし代謝を上げるので減量時には特におすすめです。
使用する油脂もできるだけ減らす工夫と質を考慮しましょう。マヨネーズやバターなどは控え、体脂肪になりにくいオリーブ油を選ぶと良いですね。ドレッシングもノンオイルのものが良いでしょう。
3色バランスよく。調理方法も工夫。
減量中もパフォーマンスを低下させないためには、1日の必要エネルギー量を3食に分けて食べることも大事です。栄養は一度にたくさん摂ったとしても使いきれずに排出されてしまうため、コンスタントに摂る必要があるのです。
また空腹のまま練習をすることは筋肉の減少につながるので、間食を摂る工夫も。おにぎりなどの炭水化物も良いですし、果物ならビタミンCやミネラルを含んでいるので練習疲れやストレス対策にもなります。骨や筋肉を作るたんぱく質やカルシウム、マグネシウム、それから代謝をアップさせるビタミンB郡を含んでいるチーズ・ヨーグルトもおすすめです。
そして減量を成功させるには調理方法も大事。揚げたり炒めたりするのは控え、蒸す・煮る・茹でるを中心に、料理に油を使わないようにすると低カロリーになります。焼く場合も、テフロン加工のフライパンやオーブンやトースターを使うといった工夫をすると良いですよ。
アスリートのための減量レシピ「まぐろと豆腐のチーズインハンバーグ」
今回ご紹介する減量レシピは「まぐろと豆腐のチーズインハンバーグ」です。
まぐろはたたきを使用することで、豆腐と混ざりやすいため、ハンバーグにしやすいです。焼くときには少量のオリーブ油を使用しますが、オレイン酸を含み体脂肪を燃焼させやすいので減量レシピにぴったり。もしそれでも油の使用が気になる場合は、テフロン加工のフライパンやオーブンがあれば、油を使わずに済むので、さらにヘルシーに仕上がりますよ。
良質なたんぱく質を含み、低脂肪な食材を使っているヘルシーハンバーグということもあり、中にチーズを入れることで満足感をアップさせました。ソースにたっぷり使ったきのこはビタミンB郡も豊富。たんぱく質が体で筋肉に変わるのをサポートし、脂肪の代謝もアップしてエネルギーに変わりやすくなります。
●詳しいレシピはこちら
「まぐろと豆腐のチーズインハンバーグ」
体脂肪をしっかり落として理想の身体に
減量中はつい力が入りすぎて、極端に食事を減らしてしまいがちです。朝を軽く済ませたことで夜の食事量が増えてしまったり、昼をサラダだけにしたことで間食をたくさん摂ってしまったりと、不規則なバランスになることが痩せづらい体を作り、リバウンドや挫折に繋がりやすくなります。
1日に必要な栄養を3食に分けて規則正しく摂取することで、体脂肪を減らすことができます。トレーニングと食事を組み合わせて、より理想的な体作りができると良いですね。
今回お話を伺ったNadia Artist
管理栄養士、予防医療診断士、野菜ソムリエ、発酵マイスター 岩崎小百合
https://oceans-nadia.com/user/96410
編集協力: 六甲バター株式会社