やっと手に入れた!念願の「にんじんしりしり器」
こんにちは、編集部のしげこです。突然ですが、沖縄で「にんじんしりしり器」「しりしり器」と呼ばれるスライサーがあることをご存じですか?
沖縄の郷土料理で、にんじんのせん切りと卵を炒めて作るにんじんしりしり。そのにんじんしりしりを作るための専用スライサーです。沖縄ではにんじん以外にもパパイヤや大根なども「しりしり器」で削るそうで、沖縄では一家に一台あるといわれるほどポピュラーなキッチンアイテムなのだとか。
沖縄に行ったときに買いたいと思いつつ買わなかったことをずっと後悔していたのですが、沖縄に行くという友だちにお願いして買ってきてもらい、最近やっと手に入れることができました!
木の板に穴の開いたステンレスのような金属が打ちつけてあります。この穴ににんじんを斜めに当てて擦るように動かすと、細切りになったにんじんが一気に出てくる仕様。これは一列に7つ穴が開いているタイプで、ほかにも4つ穴、5つ穴、6つ穴タイプなどがあるそう。穴が多いほど細めのせん切りができます。
・にんじんしりしり器 7つ穴タイプ/沖縄の土産店で800円くらいで購入
スライサーとの違いを検証してみた
実際にこのしりしり器でにんじんを削ってみます。
にんじんを擦るときに「シリッシリッ」という気持ちいい音がすることから「にんじんしりしり」という料理名がついたという説もあるそう。そんなことを考えながら「シリッシリッ」と手を動かします。
「普通のスライサーとなにが違うの?」とお思いの方も多いのではないでしょうか。
そこで、いつも使っているスライサーと比べてみました。右がスライサーで左がしりしり器で削ったもの。スライサーを使用したものは、断面がまっすぐできれいです。しりしり器の方が不揃いでザクザクとした仕上がり。しりしり器の方が少し力が必要で、繊維を断ち切っているような感覚がありました。
この不揃いな断面がポイント。ちょっとギザギザな切り口なので、調味料がなじみやすくなるそうです。包丁でもスライサーでもせん切りはできますが、しりしり器ならではのこの不揃いさはマネできません。
しりしり器で削ったにんじんで、にんじんしりしりを作ってみました。不揃いな切り口に調味料が絡んで、いつもより味なじみがいい気がします! いつものレシピなのに、ちょっと違う。にんじんの食感もふわっとソフトな印象。本場のにんじんしりしりに近づけた気がします。不揃いな切り口が美味しさを増すのだなぁと、しりしり器の奥深さを実感しました! 使い慣れてくると包丁でせん切りにするよりずっとラクで、1本…2本…「シリッシリッ!」と削り続けてしまいます。
●詳しいレシピはこちら
二階堂麻奈美さんの一本使い切り!ツナ入り人参しりしり 苦手な人もこれならいける
沖縄ではどの家にもこの「しりしり器」があるという噂を聞いていたのですが、沖縄に嫁いだ友人に聞いたところ「持っていない」とのこと(笑)。昔はどの家庭にもあったのかもしれませんが、今はそんなことはないようでした。
ちょっと拍子抜けしましたが、それでも私はこのしりしり器で大好きな沖縄を感じ、不揃いさが作り出す美味しさを存分に堪能したいと思っています。沖縄まで行かなくてもネット通販で購入可能なので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
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編集部 しげこ
6歳・11歳・16歳の3児の母。美味しいものとキッチン雑貨、器が大好物。基本的にミーハー気質なので、気になったものはポチッと買ってしまいがち。掃除・片付け担当の夫から冷ややかな目で見られるも、強い意志で知らないふりを決め込んでいる。
※コラム内で紹介しました商品の情報や価格については執筆当時のものであり、変動する場合があります。