うま味と素材の持ち味の関係って?
「うまみ」にはいろいろな意味合いがあります。「旨味」と漢字を使った場合は、食べ物のうまい味やおいしさを表します。それに対して「うま味」と書くと、味覚のひとつを指す言葉となるんです。
甘味・酸味・塩味・苦味などと同じように、うま味は舌のセンサーでキャッチすることのできる味。言葉で表現するのは難しいのですが、最後まで舌全体に広がり、余韻が残る、そんな味覚です。
うま味成分は、私たちの身近な食材にたくさん含まれています。皆さんは3つの代表的なうま味成分をご存知ですか?
・グルタミン酸 → 昆布やトマトやチーズに含まれている、アミノ酸の一種
・イノシン酸 → かつお節に含まれている核酸の一種
・グアニル酸 → 干ししいたけに含まれている核酸の一種
これらのうま味成分を、普段の料理に簡単に取り入れられるように作られたものが、うま味調味料です。作られたと聞くと化学的なイメージを持たれるかもしれませんが、実はさとうきびの糖蜜を発酵させて作っているんですよ!
そして、このうま味調味料は、料理のうま味をアップさせるだけじゃない、すごい活用法があるんです。知らないともったいない!
おすすめは食材の調理の下ごしらえに使うこと。魚だったら生臭みが抑えられたり、冷凍した魚がパサつかずしっとりとおいしく仕上がります。野菜だったら苦味やえぐ味が和らいだり、素材本来の甘味や風味が引き立てられたり。
実際にうま味調味料「味の素®」を試してみてこうした効果を実感し、今では毎日愛用するようになりました。
うま味調味料を使ったとき・使わなかったときの比較実験
うま味調味料を使ったときと使わなかったときの、ほんの少しの「差」。ほんの少しなのですが、その差が明らかにわかるんです。これがなかなか面白い!
例えば先日、豚肩ロース肉でとんかつを作ったのですが、いつもよりもしっとりやわらかく仕上がったんです。下ごしらえで塩・こしょうを振るときに、味の素®️を少量加えただけなのですが、いつものスーパーのお肉が「百貨店で買ってきたお肉?」というくらい違ったんです! しかも、冷めてから食べてもやわらかかったので、お弁当にもぴったりでした。
ほかに家族の反応が大きかったのが、豆苗の炒め物。炒めるときに、味の素®️を1~2振り加えると、不思議なほどあの独特な青臭い香りが和らぐんです。何も言わずに食卓に出した豆苗だったのですが、「今日の豆苗、おいしいね!」と、家族大絶賛でした。心の中で、小さくガッツポーズでした。
いろいろなものに加えてみて私が一番はまったのが、ドレッシングです。ドレッシングと言っても、醤油:油を1:1で混ぜるだけのもの。これだけだと、ただの油まみれの醤油になります(笑)。
でも、ここにうま味調味料をひと振りするだけで激変。ひと口目から、その違いがわかりますよ! 野菜はもちろん、冷奴や湯豆腐に合わせても絶品。野菜の香りも引き立つし、甘みも感じるし、どの素材もごちそうになります。
すし飯を炊くときにもうま味調味料がおすすめ「うま味たっぷりサラダ巻き」
いろいろ試してみて、すし飯を作るときにも味の素®が使えると感じました。そこで考えたのがこちらの「うま味たっぷりサラダ巻き」のレシピです。
すし飯をおいしく仕上げるポイントとして、ご飯を炊くときに昆布を使います。でも、そのためだけに昆布を買うのも大変ですよね。そこで、昆布の代わりに味の素®️を使ってみました。炊くときにたった2振り程度入れるだけで、昆布を使って炊いたような味わい深いすし飯になるんです。
すし酢にも味の素®️を使います。味の素®には、お酢の酢っぱさをまろやかにしてコクも与えてくれるので、子どもでも食べやすくなるんです。
しかも、うま味のおかげで塩をいつもの分量より減らしてもしっかり味がまとまります。すし酢には思っている以上に塩が入っているので、塩分が気になる方はすし酢を作るときにいつもより塩を減らして、味の素®を加えることをおすすめします。また、味の素®を入れたことで甘味も感じることができたので、今回はいつもよりお砂糖の量も減らすことができました。
●詳しいレシピを見る
・うま味たっぷりサラダ巻き
少量でOK!パッとひと振りで、いつもの料理をもっとおいしく
おいしさに深く関わるうま味。そのうま味の主成分であるグルタミン酸を料理に使いやすくしたのがうま味調味料です。グルタミン酸はもともとヒトの身体にも、食べ物にも含まれている成分。私たちにとって、とてもなじみ深いものです。
うま味調味料を使うと料理の味が同じになる、と思いがちですが実はそんなことはないんです。使うときは、ほんの少しで大丈夫。私自身、うま味調味料は何回も振り入れるものと思っていたのですが、使いすぎず、少量を加えるだけで、ちゃんと素材の味を引き立ててくれることに感動しました。
特別な風味をもたないので、いろいろな料理やスイーツに使えます。うま味をプラスするといつもの食事がどんなふうにおいしくなるか、自分流の使い方を探してみてくださいね。
今回お話を伺ったNadia Artist
料理ブロガー 小春
https://oceans-nadia.com/user/11064
編集協力:味の素株式会社