いぶりがっことは?
全国的に人気のある「いぶりがっこ」ですが、そのルーツは、秋田にあります。ここでは、いぶりがっこの名前の由来や歴史、作り方と材料、栄養価と特徴をご紹介します。
いぶりがっこの由来と歴史
秋田の伝統食である「いぶりがっこ」。秋田では漬物のことを「がっこ」と言い、「いぶりがっこ」は燻(いぶ)してから漬物にしているため、その名前が付けられました。天日干しして漬け込んだ「たくあん」とは異なり、囲炉裏の煙で燻した後、調味料に漬け込んで作っています。
いぶりがっこの発祥地である秋田では、雪が深く晴れた日も少ないため、たくあん用の大根を外に干すことができませんでした。そのため、大根を家の囲炉裏の上で干したことが、いぶりがっこの始まりとされています。
熱と煙で干された大根は、保存性が高まり表面が茶色く、燻製(くんせい)の風味が特徴の漬物に。囲炉裏を使うことが少なくなった現在は、専用の燻製小屋で作られるのが一般的になりました。
いぶりがっこの栄養価と特徴
いぶりがっこは、香ばしい燻製の風味とたくあんのようにコリコリとした食感が特徴です。燻すことによって香りだけでなく、大根の甘みが凝縮され、噛めば噛むほどに大根の甘さを感じることができます。この独特な風味はお酒との相性も良く、居酒屋メニューでは、いぶりがっことチーズを組み合わせたおつまみも人気。ほかの漬物とは違ったうま味をが楽しむことができます。
大根を原料とするいぶりがっこは、食物繊維を多く含み、ビタミンやミネラルも含まれています。さらに、漬け込む際に使う米ぬかに含まれるビタミンやミネラルも吸収するため、いぶりがっこは栄養価の高い漬物です。
いぶりがっこの作り方
いぶりがっこを作る際、まずは大根を燻します。ひもで大根を編み、専用の燻製小屋につるしてナラやサクラなどの薪を燃やした煙で、2日~5日ほど燻します。その後、燻した大根を米ぬか、塩、ザラメで漬け込み、低温で2か月以上置いて発酵熟成させて作ります。
いぶりがっこを使ったおすすめレシピ
いぶりがっこを使ったNadiaのレシピをご紹介します。クリームチーズを使った人気のレシピから、おにぎりやキッシュなどお弁当メニューに加えられそうなレシピも。ぜひ参考にしてみてください。
おつまみに!いぶりがっことクリームチーズのポテトサラダ
ポテトサラダに、クリームチーズといぶりがっこを合わせたレシピ。じゃがいもは電子レンジでやわらかくするので、簡単に調理できます。やわらかくなったじゃがいもに、塩と酢、オリーブオイルを加えるのがポイント。お酒のおつまみにおすすめです。
●根本美保さんの最高の組み合わせ!いぶりがっことクリームチーズのポテトサラダ
歯ごたえ抜群!いぶりがっこのお手軽和風タルタルソース
グリルしたお肉やお魚にかけたり、蒸し野菜やサラダにかけたりとさまざまな料理に使えるタルタルソース。いぶりがっこを加えることで歯ごたえや香りも良く、和風なタルタルソースになります。
●小澤 朋子さんのお手軽便利な和風タルタルソース。
3分で完成!いぶりがっこのクリームチーズ和え
発酵食品であるチーズといぶりがっこは、相性抜群。中でもクリームチーズとの組み合わせが人気です。3分で完成してしまう簡単なレシピなので、ぜひレパートリーに加えてみてください。
●nayunoさんのいぶりがっこのクリームチーズ和え
時間がたってもおいしい!いぶりがっことじゃこのオイルおにぎり
ごはんにいぶりがっことちりめんじゃこ、ねぎ、白ごま、オリーブオイルを混ぜるだけの簡単レシピ。時間がたっても、もちもちのおにぎりです。ごはんとの相性も良いいぶりがっこは、おにぎりの具としても活躍してくれます。
●小澤 朋子さんのがっことじゃこのオリーブオイルおにぎり。
うま味たっぷり!大根のつまのいぶりがっこ和え
捨ててしまうことの多い「つま」を活用したレシピ。いぶりがっこと塩昆布だけで味付けしているので、うま味たっぷりです。
●藤本マキさんの箸休め*大根のつまのいぶりがっこ和え
秋田発祥のいぶりがっこを家庭にも!
「いぶりがっこ」の特徴や歴史から、アレンジレシピまでご紹介しました。秋田発祥のいぶりがっこですが、今ではスーパーやインターネットで簡単に手に入れることができます。いぶりがっこはさまざまな食材と相性が良く、料理に活用できる食材です。ぜひ普段の料理にも取り入れてみてください。