小豆からコトコト炊き上げて作るぜんざい。 市販のあんこから作るものと違って小豆本来の風味と食感が味わえるのが魅力です。 ぜんざいと聞いて汁気のないとろみのあるものをイメージする方も多いと思いますが、ここは本場出雲にならってさらっとした煮汁と小豆の食感を生かしたぜんざいに仕上げてみてはいかがでしょうか? さっぱりと食べやすく、口に入れた時のまめまめしい食感と濃厚な風味が特徴です。 豆好きにはたまらないおいしさ! 市販のあんこでは作れない、甘味処のようなおいしいぜんざいに仕上がります。
小豆を煮崩さないようにすることがポイントです^^ あんこではなく、煮豆を炊くイメージで煮崩さないようにやさしく煮ることででんぷん質の呉を出さずにさらさらした食感に仕上がります。 小豆は基本的に浸水無しで大丈夫な豆ですが、意外と皮は固めです。小豆を柔らかく煮た後(必ず砂糖を入れる前に)蓋をして15~20分放置することで皮までやわらかい食感に仕上がります。 時間があれば出来上がったぜんざいを一度冷ますことで甘さがなじみおいしくなりますよ。
小豆は傷んでいるものがないかざっと見て、あればはじいておきます。
ほこりを落とす程度にさっと洗います。 (ゴシゴシ洗わないようにします)
(渋切り) 水気を切ったら、厚手の鍋に小豆と 小豆の分量の4倍の水(今回は1L)を入れて強火にかけて沸騰させます。
沸騰したら中火にして3分ほど煮てから茹で汁を捨てます。
ざるの上から水をかけてさっと水を通します。 鍋も一度きれいに洗います。 工程2から4までの渋切りをもう一度行います。
(本煮) 鍋に④の小豆と水1Lを入れて強火にかけます。
沸騰したら豆が軽く踊る程度の火加減に落として蓋をして静かにコトコト1時間ほど煮ます。 たまに蓋を開けて確認し、豆が顔を出さないように煮汁が少なくなってきたらその都度水を足しながら煮ます。 ※初めから沢山の水を入れてしまうと豆が躍ってつぶれやすくなってしまします。 アクが出たらその都度丁寧に除きます。豆は混ぜたりせず触らないようにしましょう。
1時間ほど煮て豆の香りがしてきたら、小豆をつぶしてみて固さを確認します。 ※まだ固い場合はあと30分ほど煮ます。 軽く押してつぶれるくらいになったら、火を止めて、さらに皮まで柔らかく仕上げるために蓋をして15~20分程放置します。
7の鍋の煮汁が多すぎる際は上澄みをおたまですくって除きます。(固さ調節のために捨てずに一応取っておくと安心です。) 煮汁をどのくらい除くかはお好みになります。 さらさらしたぜんざいよりとろみのあるものが良い場合は多めに除いて良いです。 ※お餅にからむようなどろっとしたぜんざいが好みの場合はこの段階で木べらやお玉の背で小豆をつぶすように混ぜると良いです。
鍋を中火にかけたら、豆が固くならないように上白糖を3回に分けて加えます。(甘さを抑えたい方は砂糖の量を減らしてください) 分量の上白糖1/3を加えて木べらでやさしく混ぜます。 砂糖が溶けて全体にしっかりなじんだら1/3を、 混ぜてなじんだら1/3を加えます。 今回はさらっとしたぜんざいを目指して作っているので、混ぜる際は小豆つぶれて呉が出ないようにやさしく混ぜます。
仕上げに塩ひとつまみを入れて味をしめます。 全体にしっかり味がなじむようにコトコト5分ほど煮ます。
お餅は好みで香ばしくグリルで焼いてお椀に盛り付け10のぜんざいをかけます。
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2023/01/14 06:44
2021/01/14 08:57
がまざわ たかこ
料理家・郷土料理研究家・調理師
料理家/郷土料理研究家/調理師 ホテルでの和食調理、保育園給食などに従事した経験から現在は 料理教室、レシピ開発、イベント講師、コラム執筆、小学校での食育授業など活動は多岐にわたる。 7年の旅行会社在勤中に目覚めた各地の料理や食文化の魅力にはまり郷土料理研究家の道へ。 作り続けたい定番の家庭料理や、地味だけどおいしい!な『心がほっこりするごはん』をモットーに身体も喜ぶ素朴なごはんを目指し活動している。