料理の師匠は、母と近所のおばちゃんたち
今はFacebookやインスタグラムなどのSNSで多くの情報を得られる時代だが、自分の母たちの時代はもちろん違った。インターネットがない時代のネットワークといえば、“主婦友”の繋がりだ。
幼稚園から短大卒業まで、私は愛知県で育った。年長の頃に越してきた家は横並びに10件ほどのドアが連なるタイプの団地で、私と弟と同じ世代の子供たちがいる家族も多かった。この“横の繋がり”が、まるで大家族のような感覚だったことをよく覚えている。
同じ階のエントランスでは、子供たちで集まって好きな歌手に扮して歌う「ザ・ベストテンごっこ」という遊びが流行った。男の子はマッチやトシちゃん、渋めのチョイスなら寺尾聰の「ルビーの指輪」。女の子はピンクレディーや聖子ちゃんの役を取り合ったものだ。
誰かの誕生日会には、各家庭が一品持ち寄っての持ち寄りパーティが定番。子供たちが食べ慣れた“母の味”とはひと味違う唐揚げやちらし寿司にテンションを上げている間、母たちは母たちで「下味は何を使っているの?」「今度作り方を教えて!」と、レシピの話で盛り上がっていた。
家族だけのパーティよりも華やかな料理がテーブルに並ぶ、貴重な機会。そして次第に料理の持ち寄りは発展し、料理ではなく“レシピ”を持ち寄るようになるのである。
先生が日替わりで教えてくれる“料理教室”のような集まり
母たちは、それぞれが自慢の一品を一緒に作り、教え合うようになっていた。私の母が教える日もあれば、隣のおばちゃんが教える日もあり、順番で先生が変わる、ちょっとした料理教室のような集まりに発展していたのだ。
クリスマスが近くになる頃、母が見たこともないパンを持って帰ってきた。白いお化粧をまとった、ドライフルーツがたっぷり入った甘いパン。そう、シュトーレンだ。ご近所の誰かに、それを教わってきたのである。「クリスマスまでの日にちを数えて、少しずつ薄く切って食べるパンなんだって。クリスマスが待ち遠しくなるね」と教えてくれた。
初めて食べたシュトーレンはとても美味しく、家族全員のお気に入りになった。薄い一切れではおさまらず、クリスマスまでもたなかったのを覚えている。
母たちの集まりはレシピだけでなく、おすすめの調理グッズやお気に入りの食材、生活の裏技などの情報交換の場にもなっていた。今の私がこの場にいたとしたら、間違いなくブルサンを持って行ったはずだ。当時の母たちは、どんな驚きの表情を見せてくれただろうか。
思い返せば、楽しそうな笑顔でキッチンに集まる母たちの姿から、料理の楽しさを私も教わった。私が料理好きになり、料理に強い興味を抱いたきっかけの1つと言えるだろう。
気が付けば今の私は、気の合う料理仲間と集まって、母たちと同じようなことを楽しんでいるのだから、さすがは母である。私のハマりやすい性格も、すっかり見抜いていたのかもしれない。
子供が大きくなるにつれて環境も変わり、引越などでその土地を離れてしまった人たちも多い。それでも母たちの友情はまだ続いているし、インターネットが発達した今、私と近所のおばちゃんたちはSNSで繋がり、日々さまざまな料理ネタで盛り上がっている。
パーティシーンにおすすめのアイテム
母たちの情報交換で瞬く間にブームになったのが、オレンジやグリーンやカラフルなラインナップのタッパーウエアという食品保存容器だ。母たちはそれに料理を入れて持ち寄り、皿に盛りつけなおすスタイルだった。
ただ、大勢が集まるホームパーティでは、盛りつけなおすと洗い物なども増える。楽しく盛り上がった後は余韻も楽しみたいので、片付け作業はなるべく少なくしておきたい。
ここでおすすめしたいのが、「ホーローのバット」だ。
ホーローバットの特徴として、保存容器として使えるから持ち寄るのが楽、という点がある。見た目のおしゃれさもあり、調理した後もそのまま器として食卓に出せる。
また、直火やオーブンで調理できるので、大人数分のオーブン焼きや温め直しがしやすい。もちろん冷たいお料理にも使えるから、サラダやスイーツなどの容器としても活躍する。
普段の料理でも使えて、ホームパーティなら盛りつけ用の皿も不要。洗えばまた違う料理の調理器具としても器としても使える。何枚か並べれば、おしゃれな“デリカフェ”の完成だ。
単品の料理に使うだけでなく、いろいろな食材を1つのバットに詰めると、おしゃれなケータリング風の雰囲気が楽しめる。
さらに、持ち寄りの際に私がよく使う、もう1つのアイテムがある。「GLAD PRESS’N SEAL(プレスンシール)」だ。シートの片面がシールのように加工されているもので密着度が高く、液漏れなどもしにくくなるので、料理を持ち運ぶ時の必須アイテムだ。
蓋がついたホーローバットの場合、先にプレスンシールでラップをして蓋をかぶせると、水気が多くこぼれやすい料理でも安心できる。
一度はがした後でも再利用できるので、パーティが終わって、食べきれなかった料理を持ち帰る時にも役に立つ。
ホームパーティで活躍する“アンビリーバブルサン”な演出
ホームパーティでは、ちょっとした料理のサプライズ演出があると盛り上がる。例えば、こんな演出はどうだろう? 3回も感動の瞬間が味わえる、マジックショーのような演出だ。
1回目の感動は、料理を出す時。ブルサンを、そのパッケージごとテーブルに出してみる。すると、「これは何?」と興味を持たせることができる。
2回目の感動は、ブルサンの箱を開けて、料理に合わせる時。興味が好奇心に変わり、アルミの“銀のドレス”の中から出てきたブルサンと料理の相性が気になりはじめる。
3回目の感動は、ブルサンと料理を口に運ぶ時。口にした瞬間、味わいのランクアップに感動する。口の中でふわっと溶けるような、なめらかな口当たり。ブルサンと料理のマリアージュに、未経験の美味しさを見いだす。もう一度その感動を味わいたくて、「また食べたい」と思ってしまうはずだ。
くわしいレシピはこちら
●『火を使わずに出来る サツマイモとトマトリゾーニのオーブン焼』
※リゾーニは、米粒の形をしたパスタの一種で、モチモチとした食感が特徴。お米のようにパエリアやリゾットにしても美味しく食べられます。ディチェコ(De Cecco)やバリラ(Barilla)が一般的に日本で流通しており、成城石井やカルディ、インターネットでご購入いただけます。
みなさんもブルサンを使ったお料理を作ったら、「#アンビリーバブルサン」のハッシュタグをつけてSNSに投稿してくださいね!
https://www.bel-japon.com/boursin/unbelievable/
今回お話を伺ったNadia Artist
料理家/料理Youtuber SHIMA
編集協力:ベル ジャポン株式会社