冷麺とは
冷麺を食べたことがあっても、冷麺について詳しいことは知らないという方も多いのではないでしょうか。ここでは、冷麺の歴史や韓国冷麺と盛岡冷麺の違い、冷やし中華との違いなど詳しくご紹介します。
冷麺の歴史
冷麺は朝鮮半島由来の麺料理で、そのルーツは現在の北朝鮮にあります。首都の平壌(ピョンヤン)の「平壌冷麺」と、日本海に面した咸興(ハムフン)の「咸興冷麺」が有名で、麺の原料やスープの辛さ、具材などが違います。
冷麺は、もともとは寒い冬に暖かいオンドル(韓国式床暖房)を使った部屋の中で食べる料理でしたが、現在の韓国では夏の食べ物として親しまれています。
日本では1954年に、朝鮮半島の咸興生まれの移住者が、盛岡に食堂を開いたのが最初と言われています。当時は独特なコシのある麺に驚く人が多く、なかなか人気が出なかったようですが、少しずつ麺やスープに工夫が加えられ、盛岡に冷麺が定着するようになりました。
韓国冷麺と盛岡冷麺の違い
韓国冷麺と盛岡冷麺には、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を解説します。
●韓国冷麺
韓国冷麺は、大きく分けて「平壌冷麺」と「咸興冷麺」の2種類があります。
「平壌冷麺」は、そば粉と緑豆粉を原料としています。太くて黒い麺が特徴で、スープは肉類でとった出汁に、酸味のある大根の水キムチ(汁に漬けて作るキムチ)の汁を加えて作ります。
「咸興冷麺」は、そば粉とトウモロコシやじゃがいもなどのでん粉を原料としています。麺は細くて白く、「平壌冷麺」に比べてコシが強いのが特徴です。スープはなく、唐辛子やコチュジャンをベースとした赤くて辛いタレと混ぜて食べます。
●盛岡冷麺
盛岡冷麺は、小麦粉とじゃがいものでん粉を原料としています。麺は半透明でやや太め、コシが強く、つるりとした喉越しの良さが特徴です。スープは牛骨や牛肉、鶏がらなどをベースに作ります。脂分が少なく、すっきりとしながら深いコクが味わえます。
冷やし中華との違いは?
西日本の一部地域では、冷やし中華を「冷麺」と呼ぶことがあるため、冷麺と冷やし中華を混同してしまう方もいるかもしれません。しかし、冷麺と冷やし中華には発祥の地や麺などの違いがあります。
冷麺は朝鮮半島由来の麺料理で、冷やし中華の発祥地は日本です。また、冷麺の麺はそば粉やでん粉などを原料としているのに対し、冷やし中華の麺は小麦粉を主原料とした中華麺という違いがあります。
冷麺・冷麺風のおすすめレシピ
Nadiaの人気レシピの中から、冷麺のおすすめレシピをご紹介します。基本の冷麺から、そうめんやうどんを冷麺風にアレンジするレシピまで。どれも簡単に作ることができますよ。
家にある調味料で簡単に作れる!基本の冷麺
家にある調味料で、本格的な冷麺が作れます! ゆで卵、きゅうり、トマト、キムチ以外にも、チャーシューやハム、蒸しなすなどお好きなものをトッピングしてみてください。
●松山絵美さんの簡単!基本の冷麺・家にある調味料で簡単さっぱりスープ♪
万能なピリ辛あんが美味しい!汁なし冷麺
カルディの冷麺に、ひき肉の中華あんをかけた簡単レシピです。中華あんは、冷麺はもちろんご飯にかけて食べても美味しいですよ。
●sumisumiさんの万能!中華風ピリ辛あんで汁なし冷麺
焼き肉のシメに!さっぱりコクのある冷麺
焼いた牛カルビ肉をのせ、さっぱりとした中にもコクのある冷麺に。肉を焼いてから冷麺にのせて作るレシピですが、焼き肉のシメにいただくと、わざわざ肉を焼かなくて良いのでおすすめです。
●fujinoniji 越野美樹さんの彩り具材で楽しむ!焼肉屋さんの冷麺
いつものそうめんをアレンジ!冷麺風そうめん
家に冷麺がないというときは、そうめんを冷麺風にアレンジしてみてはいかがでしょうか。コク深くて本格的なスープが美味しいですよ。
●ちおりさんのコク深スープの【冷麺風そうめん】
夏休みのランチに!冷凍うどんで簡単冷麺風
冷凍うどんのもちもちのコシは、冷麺のスープと相性ぴったり。そうめんや中華麺のスープとしても使えるので、夏のランチにぜひ試してみてください!
●松山絵美さんのもっちもち*冷凍讃岐うどんで冷麺うどん*
食欲のない夏にも、さっぱり美味しい冷麺を!
お店で食べるイメージのある冷麺ですが、家でも簡単に作って楽しむことができます。そうめんやうどんを冷麺風にアレンジして食べるレシピもご紹介しましたので、暑い夏のランチに、ぜひ作ってみてください。