おしることぜんざいは何が違う?
冷たい風が、冬がそこまで来ていることを知らせてくれる季節になりました。こんな季節に食べたくなるのが温かいおしるこ。
でも、「おしることぜんざいって何が違うの?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
おしることは一般的には、小豆あんを水でのばし、餅を入れたものをいいます。こしあんでもつぶあんでもとろっと濃度はありますが、汁状になっているのがおしるこの特徴です。
一方でぜんざいは、おしるこよりも濃さのあるどろっとしたあんを餅の上にかけ、汁っぽさがないのが特徴です。
しかしながら、所変われば認識も異なり、関西では汁気のあるこしあんに餅を入れた料理がおしるこ、汁気のあるつぶあんに餅を入れた料理がぜんざいと呼ばれ、あんこの種類で区別されています。さらにぜんざいを「亀山」や「金時」などと呼ぶこともあるそう。
今回は、こしあんで、汁気のあるおしるこの作り方をご紹介します。こしあんはつぶあんとはまた違ったまろやかな舌触りと上品さが特徴です。
●ぜんざい(つぶあん)の作り方を知りたい方はこちら
本当に美味しいぜんざい|何度も作りたい定番レシピVol.180
基本のおしるこ(こしあん)の作り方
【材料(作りやすい分量)】
小豆 250g
グラニュー糖または上白糖 200~250g
水 70ml(あん練り用)
塩 ひとつまみ
餅 お好みの量
【作り方】
<下準備>
小豆は傷んでいるものがないかざっと見て、あればはじいておきます。
1.ざるに入れてさっと洗い、水気を切ります。
2.【渋切り】
厚手の鍋に小豆と水600mlを入れて強火にかけ、沸騰させます。沸騰したら差し水(200ml)を加えてさらに煮ます。
3.再度沸騰したら中火にして、1~2分ほど煮てからざるにあげてゆで汁を切り、上から流水をかけます。
4.鍋をさっと洗い、 工程2、3の渋切りをもう一度行います。
※2回目の渋切りは、差し水をして沸騰してから15分ほど中火で煮ます。
5.【本煮】
鍋をきれいに洗い、4の小豆と水1Lを入れて蓋をし、強火にかけます。 沸騰したら、小豆が小躍りするくらいの火加減に落として30~40分煮ます。 途中小豆が頭を出さないように、差し水をしながら炊きます。
【ポイント】
アクが出たらその都度除きます。豆は混ぜたりせず、できるだけ触らないようにします。
6.小豆をへらにとり、つぶしてみて簡単につぶれるくらいまで煮ます。
※まだかたい場合はあと20~30分ほど煮ます。
7.【小豆をつぶす】
容量のあるボウルの上にざるを置き、小豆と汁を移し、へらかおたまを使ってつぶします。
【ポイント】
一度に全部移さず、2~3等分に分けて行うとつぶしやすいです。
8.つぶしたら上から少量の水をかけ、小豆に残ったでんぷん質を下に流し落とします。 ざるには皮だけが残ります。
9.【水にさらす】
8のボウルに水をたっぷり入れ、へらで混ぜたら沈殿するまでしばらく待ちます。沈殿したら静かに上澄みを捨てて新しく水を入れ、上澄みが澄んでくるまで2~3回繰り返します。
10.【生あんに仕上げる】
ボウルの上にさらしを広げて9を流し入れ、さらしで包んで水気を絞ります。
11.鍋にグラニュー糖または上白糖と水70mlを入れ、沸騰したら生あんを入れて練ります。 山型にまとまるくらいまで練ったら塩を加えて混ぜ、バットに広げて冷まします。そのあとは清潔な保存容器に入れ、冷蔵保存で1週間くらいで食べきるといいですよ。
12.【おしるこを作る】
鍋にこしあんと水を適量入れて中火にかけながら、お好みの濃度にします。お餅はグリルで香ばしく焼いてお椀に盛り付け、あんをかけます。
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基本のおしるこ(こしあんの作り方)
時間と手間はかかりますが、自家製こしあんはやっぱり絶品! コトコトと小豆を炊く香りに包まれながらゆるりと過ごす、贅沢なひとときを楽しんでみてくださいね。