レシピサイトNadia
    • 公開日2016/07/09
    • 更新日2016/07/09

    おうちで作ろう!スペインのふんわりピッツァ「コカ」

    スペインのピッツァ「コカ」を知っていますか? 強力粉ではなく、薄力粉だけで作り、二次発酵はしないカジュアルさが魅力。きめ細かく、ふわりとした食感。ソースは使わず、野菜やアンチョビをのせてシンプルに焼くスタイルのピッツァです。スペインっ子たちに愛されるスペイン風ピッツァ「コカ(coca)」をご紹介します。

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    おうちで作ろう!スペインのふんわりピッツァ「コカ」

    「スペインでは1日5食たべる」
    こんな話を聞いたことはありますか? 朝が早く、日の入りも夕食も遅いスペインでは、3食の間に軽食を挟むのが定番の食スタイル。冗談のように聞こえますが、これ、大げさな話ではありません。

    この軽食や夕方のおやつにスペインっ子たちが食べるのが「コカ(coca)」。

    用意するのは強力粉ではなく薄力粉。グルテンを意識する必要もなく、捏ねも「水分量が均一になればいい」と、いたってカジュアル。二次発酵もありません。

    気泡を作って思い切り立ち上げる生地ではなく、きめの細かくしっとりふわりとした食感。ソースは使わず、野菜やアンチョビをのせてシンプルに焼きます。

    昔は発酵せず、カリカリに焼いていたそうですが、現在では発酵させる作り方が主流です。

     

    コカの作り方①生地を作る

    ボウルに薄力粉250g・ドライイースト小さじ1・砂糖小さじ2・塩小さじ1/2を合せてさっと混ぜ、オリーブオイル大さじ3・水110mlを加えます。

    通常のピザ生地やパン生地と比べ、オリーブオイルを多めに入れるのがコカの特徴。食感や風味に影響するだけじゃなく、火の通りを均一にする役割もあります。

    ひとまとまりになったら捏ね台やまな板に取り出し、手の甲で生地を押し出すようにしながら捏ねていきます。

    最初はベタベタしますが、すぐに水っぽさがなくなり、ひとまとまりになってきます。

    コカの捏ねはグルテンを引き出す目的ではないので、生地全体の水分量が均一になったら捏ね作業は終了です。

     

    コカの作り方②1時間発酵させる

    生地を丸め、大きめのボウルに入れてふんわりラップをかけます。常温で1時間休ませると、生地が倍くらいの大きさまで膨らみます。ポンッ!

    室温が低いとうまく膨らまないこともありますが、そこは気にせず次へ進みましょう。私にこのレシピを教えてくれたスペインのお母さんは「同じレシピでも、その日の天気によって違うコカになるのが楽しいでしょう?」と笑顔で答えてくれました。

     

    コカの作り方③生地に具材をトッピング

    クッキングペーパーの上に生地を取り出し、麺棒と指先を使って天板いっぱいに広げます。厚みが均一になったらオリーブオイル(分量外)をたっぷり塗り、塩コショウをふってトッピング。ソースは使いません。

    左から、トマト&オイルサーディン&タイム、パプリカ&ツナ、クルミ&チーズ(ブルー・カマンベールなど)。

    230℃に熱したオーブンで10分焼いて完成!

    取り分けやすい大きさにカットしていただきます! クルミ&チーズにはハチミツやメープルシロップをたっぷりかけてどうぞ。私はこれが一番のお気に入り♪

     

    色々なコカを作ってみよう!

    『マヨルカ島のふんわりピッツァ(コカ)』

    コカは四角や俵型に焼くのが主流ですが、もちろん丸く焼いてもOKです。こちらは「タマネギ&オリーブ&アンチョビ」「タマネギ&クリームチーズ&生ハム」をトッピングしました。

    ナス、ズッキーニ、キノコ、ジャガイモ、ベーコン、チョリソ(スペインのドライサラミ)など、トッピングのアレンジは自由に。

    スペインではカスタードクリームをたっぷり絞ったり、聖ヨハネの前夜祭には砂糖漬けのフルーツをたっぷりトッピングした甘いコカも出回ります。

    『ハムディップのサラダコカ』

    トッピングなしで焼いて、サラダ仕立てで楽しんでも。

    ロースハム・クリームチーズ・生クリームで作ったハムディップを塗り、ベビーリーフ・ミニトマト・クルミ・パルメザンチーズをトッピング。

    別々に持ち出せばピクニック仕様にもピッタリ。市販のディップを数種類用意して、自由にのせて食べるパーティースタイルも楽しいですよ。

    スペインのコカは、とにかくカジュアルに作るのがポイント。家庭によって配合が違ったり、バルによってトッピングが違ったり、地方によって形が違ったり…。それぞれが、それぞれに魅力的なお料理。正解も失敗もありません。自由な発想で、まずは楽しみながら作ってみてください!

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    このコラムを書いたArtist

    加瀬 まなみ
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    加瀬 まなみ

    埼玉県熊谷市出身。両親在住時スペインにて家庭料理を学び、スペイン料理を中心に料理研究家として活動。メディア・イベント出演、出張シェフ、撮影監修、料理教室、レシピ開発のほか、All Aboutスペイングルメガイド、ippinキュレーターなど執筆活動も行う。 全国タパス選手権 2023年 優勝 審査員最高得点賞 受賞 著書:フライパンひとつでできる絶品パエリア(TATSUMI MOOK)、5分でできた!シリーズ 全7冊(角川SSC)、2stepレシピお米でつくるたのしいごはん(東京地図出版)、月刊いちばんやさしいスペイン料理(miilマガジン)ほか

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