蒸して、皮をむいて、並べる。 あとはぜ~んぶ、太陽にお任せ! さつまいものうまみと栄養をギュッと閉じ込めた手づくりの干し芋です。空気が澄み、乾燥する季節ならではの楽しみですね。晴れた日が続けば、2~3日でおいしく食べられます。干すことで噛み応えが出るので、成長期のお子さんや美容に気をつかうママのおやつにもぴったりです。 【薬膳メモ】 古くからの生活の知恵が息づいた干物は、水分を飛ばすことで痛みにくく変化させ、栄養価もぐっと高まります。さつまいもには胃腸を元気に整え、気を補う効果もあり。人が本来もっている生命力を高める食材として注目されています。
じっくり蒸す(または炊く)時間が必要ですが、この工程がねっとりとした、極上の干し芋をつくる秘訣です。さつまいもの種類はしっとり系の品種を選ぶのが最適!わが家では「安納芋」を使用しました。他には「シルクスイート」や「紅はるか」などもおすすめです。
蒸し器に水を入れて沸騰させる。よく水洗いしたさつまいもを入れて1時間ほど加熱する。小さめの蒸し器をご使用の場合は、途中で水を足しながら加熱します。 【炊飯器を使っても◎】 炊飯釜にさつまいもを入れて、水を3合加える。通常の「炊飯コース」でもつくれますが、よりおいしく仕上げるためには「玄米コース」がおすすめです。
蒸し器から取り出し、さつまいもの皮をむく。(※熱いうちの方が皮がむきやすいですが、やけどしないように注意して下さい)皮をむいたさつまいもは、縦:7㎜~1㎝の厚さに切ります。
さつまいもが重ならないように、ザルや干し網に並べます。日当たりのよい場所に置き、一日に一度は上下をひっくり返します。夜間は露がつくので室内に入れましょう。2日~5日干したら食べられます。※お好みの干し加減を見つけて下さい♪
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おうち薬膳 村上華子
国際薬膳師|薬膳料理研究家│フードコーディネーター ヨガインストラクター│小学生男子のママ 薬膳とヨガの教室 【季結び庵(ときむすびあん)】主宰 私が薬膳の勉強をはじめたのは、子どもが3歳になった頃でした。ヨガインストラクターとして日々体を動かす生活を送っていたので、自分は健康だと過信していたのですね。育児に仕事、目の前の対応に追われて、自分の食事をおろそかにしていました。そのツケとしてやってきたのが、寝ても疲れが取れない極度の貧血。体は悲鳴をあげていました。どんなにヨガや運動をしても、体に必要な栄養を取らなければ、ガス欠の車と同じで走ることはできません。そこで取り入れたのが、薬膳の知恵でした。 <薬膳のアプローチはいたってシンプル> ・足りないものを補い ・不要なものは排出し ・つまりを巡らせる その時の体調にあわせて食材を選び、体を整えます。とはいえ「特別な食材が必要」「難しそう」というイメージはありませんか? 実は、スーパーなどで手に入る身近な食材で、無理なく作れるのです。 薬膳の理論では「すべての食材に効能がある」と考えます。その効能を最大限いかすためには、食材の組み合わせと、ちょっとした調理のコツを知るだけ。みなさんにお伝えする料理のレシピには、これらの知っておくと便利な【薬膳メモ】も紹介していきますね。 おいしく、かしこく食べて元気になれる薬膳ごはんを、まずは自分のために。そして、家族や大切な人のために作ってもらえたらうれしいです。