大人になってから知ったいちじくの魅力
子供の頃、実家の庭にいちじくの木がありました。夏になると小さな実がなるのですが、当時の私はいちじくがそれほど好きではなかったと思うのです。というより、いちじくをフルーツとは思っていなかったというのが正解かもしれません。
フルーツのイメージは、甘酢っぱくて水分がたっぷり。でもいちじくは普通のフルーツと違い、酸味はほとんどなく、水分もそれほど多くない。特にいちじくの旬である夏は、ただでさえ暑いのに、外で遊びまわるものだから汗もたくさんかいていたはず。そうすると、スイカのような水分がたっぷりなフルーツにばかり手が伸びていたのだと思います。
今になってみると、すごくもったいない! もっとたくさん食べておけばよかったと、夏にスーパーに並ぶいちじくを見るたびに思ってしまいます。
洋酒のような甘い香り、とろんと柔らかい果肉、プチプチの種。フレッシュないちじくは夏限定ですが、ドライフィグなら1年中楽しめます。ドライフルーツになると、より香りと甘さが増すというのもうれしいところ。
たくさんのドライフルーツの中でも、ドライフィグは私にとって贅沢でリッチな存在。少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、子供の頃はドライフルーツと言えばレーズンくらいしか知らなかったのですから。
いちじくの美味しさを教えてくれた「ドライフィグ入りカンパーニュ」
ドライフィグを知ったきっかけは、パン。大人になると少し背伸びをしてハード系のパンにも手を出すように。そんな時、ドライフィグとくるみが入ったカンパーニュに出会いました。塩味の効いたハード系のパンに、ぎゅっと甘さが濃縮されたフィグがナッツと一緒にたっぷり入っていて、いちじくはこんなに美味しいものなのだと改めて気が付いたのです。
今よりも頻繁にパンを作っていた時は、ハード系のパンにもチャレンジしていたので、よくフィグ入りのパンも焼いていました。自分で作るとなると、好きなものはたくさん入れたくなるもの。フィグとナッツをぎっしり入れて焼き上げたパンは、お気に入りのレシピのひとつです。スライスしてバターやクリームチーズと一緒に食べると、さらに美味しい! 甘いフィグと塩気のあるバターやチーズは、ぴったりの組み合わせです。
お気に入りのパンに「フィグバター」をのせて!
パン作りから少し遠のいてしまって、ハード系のパンの敷居がまた高くなっている今日この頃。フィグのパンがどうしても食べたい時は、「フィグバター」を作っています。
作り方は簡単で、室温に戻してやわらかくしたバターに、刻んだドライフィグを混ぜるだけ。ポイントは、冷蔵庫でもう一度冷やすこと。フィグの甘さがバターにじんわりと伝わる時間が必要なのです。
お気に入りのパン屋さんで調達したハード系のパンに、フィグバターをたっぷりのせて食べるのが何より贅沢。この時だけはカロリーのことも少しだけ目をつぶって、美味しさを堪能しています。
そのほかにも、人気Nadia Artistがおすすめのアメリカ産ナッツ&ドライフルーツの魅力や、お気に入りの食べ方などをたっぷりご紹介しています!
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今回お話を伺ったNadia Artist
栁川かおり
https://oceans-nadia.com/user/11285
編集協力:アメリカ大使館農産物貿易事務所