米粉×料理のプロ対談 ― 定番家庭料理に使うコツは?

グルテンフリーの料理やスイーツレシピで注目を集め、ダマになりにくいなどの扱いやすさが支持されている米粉。でも、本当に知ってほしい魅力は、「米粉だからこそ生まれる美味しさ」です。家庭料理の定番のカレーやハンバーグにも、米粉を使うことで風味が際立ったり、食べたときの口当たりがよくなったりと、うれしい効果があります。
今回は東京・浅草にある洋食の老舗「レストラン大宮」の大宮勝雄シェフと、米粉メーカー「波里」の藤波孝幸社長に対談していただき、米粉へのこだわりや美味しさの秘密、家庭料理での使い方をうかがいました。

左:大宮勝雄氏|レストラン大宮 シェフ
フランス、イギリス、ニュージーランドで料理を学んだのち、1982年に「レストラン大宮」をオープン。各地で得た料理の知識や技術をベースに、素材の風味を生かした洋食を作り続ける。2025年9月に、浅草本店の目の前に「レストラン大宮ラボ」をオープン。
右:藤波孝幸氏|株式会社波里 代表取締役社長
2001年、株式会社波里に入社。2013年専務、2017年代表取締役副社長を経て現職に就任。米粉の特製や料理・お菓子に使うメリット、注意点に精通しており、米粉関連商品の開発普及のために積極的に活動している。
レストランのカレーに米粉?そのこだわりは?
カレーで、小麦粉ではなく米粉を選んだ理由

藤波社長 「レストラン大宮」ではカレーのとろみ付けに米粉を使っているのですね。
大宮シェフ はい、昔からカレーには米粉を使っています。小麦粉だと粘り気が出やすく、コーンスターチだとプリッと独特の食感になりますが、米粉はカレーをうまくまとめつつさらっとした口当たりになる点が気に入っています。
藤波社長 さらっとするのはグルテンがないからですね。
大宮シェフ そうですね。あと、米粉だとスパイスの香りが引き立つんです。小麦粉は独特の匂いがありますよね。バゲットなどパンを焼くときにはその香りが持ち味になりますが、カレーのようにスパイスを楽しむ場合は、香りを邪魔しない米粉が合うと思います。
藤波社長 確かに、粉の香りが前に出にくいのは米粉の良さのひとつです。プロの現場でもそう言っていただけてうれしいです。
なじみやすさも米粉ならではのメリット

大宮シェフ お客さんに「米粉を使っている」と言うと、みなさん驚くんですよね。「洋食なのに米粉?」とイメージにギャップがあるのかもしれません。でもそれくらい自然で、食べやすくて、すごく好評です。
藤波社長 米粉はいろいろな料理に使えることがもっと広まるとうれしいですね。
大宮シェフ 使い勝手がいいですからね。たとえば、米粉は煮込まなくてもすっとなじんでくれます。小麦粉でシチューなどを作ると、長時間煮込む必要がありますが、米粉は最後に加えて軽く煮込めば十分。
藤波社長 米粉のメリットに素材となじみやすくダマになりにくい、という点があります。それは一般家庭の料理においても便利だと感じてもらえるはずです。
ハンバーグにも米粉。肉の美味しさを感じる仕上がりに!
うま味を限界までとじこめたハンバーグ

大宮シェフ 今回、家庭向けに米粉を使ったカレーレシピを開発してみて、米粉の魅力を改めて実感しましてね。実はハンバーグでも試してみたんですよ。
藤波社長 どうでしたか?
大宮シェフ 米粉を加えることで、肉汁がしっかりととじこめられ、噛むほどにジューシーな肉の美味しさを感じるハンバーグになりました。
藤波社長 なるほど。米粉には水分と脂を受け止める力があります。だから、シェフのおっしゃる通り、肉のうま味をしっかりとじこめた焼き上がりになるのだと思います。
シンプルな材料でもプロ仕様の味に

大宮シェフ あと、大事なのは、米粉は肉の風味を邪魔しないこと。カレーと同じですね。僕のハンバーグは肉の美味しさを楽しむハンバーグですから。
藤波社長 米粉を使うときのポイントはありますか?
大宮シェフ 先に、牛乳、バター、米粉を合わせてつなぎを作っておくことですね。あとは、いつも通りひき肉と玉ねぎをよく練って、つなぎを加えて混ぜ合わせればOK。
藤波社長 米粉を使えば、家庭でも「シンプルな材料でプロのようなハンバーグ」が作れそうですね。
米粉が決め手!新しいカレーとハンバーグ|レシピ紹介
スパイスの香り引き立つカレー

藤波社長 実際にシェフが作ってくださったカレーをいただきましたが、香りが立っていて後味もスッキリとしていました。満足感が高くてお腹いっぱいになったのに、今、全然もたれてないんです。重く残らず、スパイスの余韻が続く感じです。
大宮シェフ 口当たりは軽いのに、ちゃんと印象に残る風味がある。米粉なら軽やかで美味しいカレーが作れますよ。
●大宮シェフのカレーのレシピはこちら
40年以上愛されたお店の味。シェフ直伝の看板チキンカレー
肉のうま味あふれるハンバーグ

藤波社長 ハンバーグも本当に美味しかった。肉汁がちゃんと中に残っていて、噛むほどにうま味が広がりますね。
大宮シェフ 肉の味がぼやけてないでしょう? 肉汁が外に流れ出るような見た目のジューシー感はないかもしれませんが、食べたときに肉らしい美味しさが肉汁と一緒に楽しめるハンバーグを目指しました。
●大宮シェフのハンバーグのレシピはこちら
肉汁を閉じ込める!シェフ直伝ハンバーグ~しょうゆきのこソース
米粉をもっと気軽に。プロが提案する米粉の使い方
とろみ付けが簡単!カレーやシチューにも大活躍

藤波社長 今回のようなカレーや、あとはシチューなど、ほどよくとろみを付けたいときは米粉がおすすめです。スプーン1~2杯の米粉を水や牛乳で溶いてから、最後にサッと加える。火を止めて加えれば失敗しにくいです。
大宮シェフ そうですね。料理によっては、ヨーグルトで溶いてもいいと思います。
藤波社長 あとは、鶏肉やきのこなど具材に薄く米粉をまぶしてから焼いて煮込んでもいいですよね。
大宮シェフ はい。素材の香りを生かし、油も吸い過ぎないので重たくなく、自然な濃度に仕上げられます。
作り置きや冷凍に向く!米粉でなめらか食感が続く

藤波社長 米粉でまとめたソースやポタージュは、解凍後の水っぽさが出にくいのが特徴なんです。
大宮シェフ なるほど。確かに、カレーは翌日温め直しても口当たりが崩れにくいと感じました。
藤波社長 白米も、冷凍したものを温め直すともちもち感やみずみずしさが復活しますからね。あの原理と同じなんです。
米粉の衣は揚げものでもカラッと軽やかに

藤波社長 米粉の衣は油切れがよく、時間が経ってもサクサク。吸油はするが油を離しやすいのが特徴なんです。
大宮シェフ 確かに、唐揚げなどの衣に使えば、軽やかな仕上がりになりますね。
米粉で変わる、いつもの家庭料理
「香りを生かすさらっと感」「ダマになりにくい」「作り置きに向く」。プロも認める米粉のメリットは、どれも家庭料理に役立つ情報ばかり。大宮シェフのカレーやハンバーグレシピに加えて、ぜひ米粉を普段の料理に活用してみてください!
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