レシピサイトNadia
    • 公開日2017/11/20
    • 更新日2017/11/20

    【受験シーズン到来!】医師が教える!頭が良くなる⁉食事と生活習慣

    秋になり、いよいよ本格的な受験シーズンが近づいてきました。一生懸命がんばる受験生のお子さんには、勉強の効果・効率を最大限に引き出し、実力を100%発揮させてあげたいですよね。そのために、生活・食事面で気をつけたいことをご紹介します。

    このコラムをお気に入りに保存

    27

    気になるコラムを保存して、後で読み返そう!

    【受験シーズン到来!】医師が教える!頭が良くなる⁉食事と生活習慣

    試験本番が近づくと、受験生は勉強に一生懸命になるあまり、生活リズムや食生活が乱れがち。しかし、それでは、からだの不調をまねき、集中力や作業効率が低下し、学習内容が身につきにくくなります。

    また、疲労や栄養不足は免疫が低下する原因。風邪をひいたら受験勉強が進まないし、それが試験当日なら実力を発揮できません。
    少しでも勉強時間を増やそうと焦る気持ちはあると思いますが、規則正しい生活と充分な休養・栄養は不可欠なのです。

     

    1.規則正しい朝型生活に!

     

    朝型にするには「朝ごはん」が有効!

    生活は規則正しく、しかも朝型のリズムにすることをおすすめします。

    本番の試験は朝から日中にかけて行われます。
    この時間に身体も頭も一番よく働くリズムを事前に作っておくと、本番で実力を発揮しやすいです。
    夜型になってしまっている人が、朝型に切り替えるためには、まず「朝ごはんを食べる」ことが大切です。

    朝の太陽の光を浴びて、朝ごはんでエネルギーチャージをすることで、体内時計がリセットされて、身体が活発に活動出来るようになっていきます。

    朝ごはんを食べないと、脳や身体が活発に働くことができません。つまり、ぼーっとしたり、身体がだるいという状態になります。
    当然、勉強のパフォーマンスは低下しますよね。

    まず、朝ごはんを食べる時間を確保するために早起き。そのためには、夜の勉強はほどほどで切り上げ、早めに就寝します。

    夜は胃腸の働きが悪くなるので、寝る直前の食事は胃もたれの原因になります。夜食は就寝時間の前2~3時間は食べないようにします。空腹でつらい場合は、油ものは避け、消化が良いものを食べましょう。

     

    まずは少しでも食べることが大事

    朝は食欲がなくて…という人も、とにかく、毎日同じ時刻に、少しでも朝食を摂るようにしてみてください。
    朝食を同じ時刻にとり続けることにより、体にリズムが出来、朝ごはんを食べる前から、胃や腸の動きや、消化酵素の分泌が活発になることが分かっています。

    つまり、食べる前から、身体が食べる準備をしてくれるようになるので、自然に朝ごはんを食べられるようになります。

     

    朝型の生活習慣は一生の健康維持にも役立つ!

    また、昼と夜も決められた時間に食事を取ることが、勉強の合間の適度な休憩になり、効率アップにつながります。
    人の集中力は長く続かないので、がむしゃらに長時間勉強するよりも、適度に休憩を入れた方が集中できて効率的だからです。このように、3度の食事をきちんと摂ることが、規則正しい生活と、効率良い勉強のペースメーカーになってくれるのです。

    また、夜食を摂らない、朝ごはんを食べる、規則正しい時間に食べる、といった食事習慣は、受験生だけでなく誰にとっても良い習慣です。ここで身につけた習慣は、肥満・生活習慣予防など、一生の健康維持に役立ってくれることになります。

     

    2.第一は栄養バランスの摂れた食事!

    では、食事内容はどのようなことに気をつけたら良いでしょうか。まずは、栄養バランスの摂れた食事が第一です。

    「栄養バランスの摂れた食事とは何か?」、「何をどれだけ取れば良いのか?」の目安を知りたい場合は、厚生労働省と農林水産省が提唱している食事バランスガイドを参考にすると良いと思います。

    ●食事バランスガイド→農林水産省「食事バランスガイド」について
    http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/

    中高生は、炭水化物やたんぱく質・脂質に偏りがちになるので、野菜・海藻・果物などを意識的に摂り、ビタミン・ミネラルが不足しないようにしましょう。
    当然、食事制限のあるダイエットは、受験の間はやめましょう。

    では、栄養バランスの摂れた食事を大前提として、脳に良いと考えられる栄養素にはどんなものがあるでしょうか?

     

    3.脳に良い食べ物って?

    ただ食べるだけで頭がよくなる食べ物があればうれしいですが、残念ながらありません。
    特定の食べ物に偏って大量に食べるのは、かえって健康を害することもあり、栄養バランスの摂れた食事は大前提。
    その上で、以下の脳に良いと言われている栄養素を意識すると良いと思います。

     

    ①脳のエネルギー源:ブドウ糖

    脳のエネルギー源は、基本的に「ブドウ糖」です。わたしたちが食べるごはんやパン、砂糖などが分解されて「ブドウ糖」になります。

     

    糖が減ると、勉強に集中できない!?

    糖を摂っていないと血糖値が下がります。すると脳のエネルギー不足で、集中力や作業能力の低下につながります。
    また、血糖値が下がっている状態だと、身体が血糖値を上げるホルモン(アドレナリン)を分泌します。するとイライラしやすくなるので、落ち着いて勉強できない、ということにも。ですから、糖は不足しないようにすることが大切です。

     

    ②ビタミンB1

    摂った糖質を代謝してエネルギーに変換するためには、ビタミンB1が必要です。
    ビタミンB1といえば豚肉が代表的ですが、大豆製品、玄米や胚芽米などにも比較的多く含まれます。

    インスタント食品や、菓子パンなどに偏った食生活では不足しやすいので気をつけましょう。

     

    ③オメガ3脂肪酸(DHA・EPA・αリノレン酸)

    オメガ3脂肪酸には、DHA・EPA・αリノレン酸などがあり、αリノレン酸は体内でDHAやEPAになります。DHA・EPAは青魚などに、αリノレン酸は亜麻仁油やえごま油、くるみなどに、多く含まれています。

    DHAは脳を構成する重要な脂質で、みなさんも「脳に良い」というのは聞いたことがあると思います。
    実際に認知症を予防したり、学習能力が向上する効果があるかどうかは、まだ証明されていませんが、脳の発達と機能のために重要と考えられています。

     

    青魚やくるみを意識して食べましょう

    オメガ3脂肪酸は、オメガ6脂肪酸とともに、体内で合成できずに食事から摂取しなければいけない「必須脂肪酸」です。
    オメガ6脂肪酸は多くの植物油に含まれ、通常の食生活では不足しません。逆に過剰摂取した場合のリスクも心配されているので、あえて意識的に摂る必要はありません。

    健康のためには、オメガ3脂肪酸の摂取を増やし、オメガ6脂肪酸は減らすほうが良いと言われています。
    魚をあまり食べていない人は、健康のために、そして脳への効果も期待しつつ、青魚やくるみを意識して食べるようにすると良いですね。

     

    受験生におすすめのレシピ

    オメガ3脂肪酸を含み、栄養バランスも良いレシピをご紹介します。

     

    ①くるみ入りジャーマンポテト 

    人気のジャーマンポテトを栄養バランス良くアレンジ。
    くるみにはオメガ3脂肪酸が含まれ、食感や味のアクセントにもなりおいしくなります。じゃがいもやほうれん草でビタミンも補給も。

    くわしいレシピはこちら
    ●『ほうれん草とくるみのジャーマンポテト』

     

    さば缶カレー

    さば缶を使い、10分で出来るカレーです。
    さばにはオメガ3脂肪酸がたっぷり。豆や野菜も摂れ、一品で栄養バランス満点です。

    くわしいレシピはこちら
    ●『10分!くさみなし!豆入り さばのトマトドライカレー』

     

    受験本番で実力を発揮できるよう、今から準備しよう!

    受験に挑むお子さんのために、食事も身の回りのことも全力でサポートをしてあげたいですよね。

    ここで紹介したように、食事に偏らず、まずは生活習慣から規則正しくすることで、おのずとコンディションは上がっていくはず! そして、ぜひ受験が終わっても、規則正しい生活習慣を続け、健康的な生活を送るようにしましょう。

     

    「受験生応援」記事はほかにも!
    ・受験に効くかも!?おめでたいゲン担ぎレシピまとめ
    ・【がんばれ受験生!】脳に良い食材&眠くなりにくいレシピ
    ・頑張りすぎずに愛情かけよう!これなら続けられる「塾弁」のコツ

    このコラムをお気に入りに保存

    27

    気になるコラムを保存して、後で読み返そう!

    SNSでシェアしよう

    このコラムを書いたArtist

    河埜 玲子
    • Artist

    河埜 玲子

    • 医師
    • 日本キッズ食育協会医学アドバイザー
    • キッズ食育マスタートレーナー

    医師・料理家・日本キッズ食育協会医学アドバイザー・キッズ食育マスタートレーナー。11歳の娘を持つ医師。 「家庭のキッチンで出来る病気予防」をテーマに、忙しくても実現可能な簡単・美味しい健康レシピを提案。食の観点から予防医学を家庭に広げていきたいと思っている。 また、子どものうちに正しい食の知識を身につけることが、将来の健康に非常に重要だということから、子どもの食育を広げる活動も行っている。 子育てをしながら仕事を続ける自らの経験をもとに、 忙しくても、子どもに栄養満点で手作りのお料理を食べさせてあげたいという願いを叶える、栄養バランスが取れる時短・作り置きレシピを発信。 著書 「医師が教える 一品で栄養バランスが取れるレシピ」(SBクリエイティブ)。

    にゃでぃあのおすすめ!
    「料理家」という働き方 Artist History