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    • 公開日2017/12/06
    • 更新日2017/12/06

    【これだけおさえれば大丈夫!】覚えておきたい洋食のテーブルマナーの基本

    年末は何かとパーティーが多くなる季節ですね。少し高級なレストランでお食事をする機会も増えてくるのではないでしょうか? スマートな振る舞いでお食事を楽しめると、より素敵な1日になりますね! そんな時に困らない基本のテーブルマナーをご紹介いたします。

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    【これだけおさえれば大丈夫!】覚えておきたい洋食のテーブルマナーの基本

     

    テーブルマナーの起源

    そもそもテーブルマナーとはいつごろから始まったのでしょうか? 一人で食事をするならどんな食べ方をしても文句は言われませんが、大勢で食事をする際にはルールが必要となってきます。

    西洋では16世紀以降にテーブルマナーが広がったとされています。それ以前は食事はすべて手づかみで、食事をするというのはサバイバルな状況でした。そのような状況を回避するためルールが設けられました。

    両手をテーブルの上に置くというのは、テーブルの下に武器などを隠し持っていないということを示すために出来たルールです。

    また、ワインをふるまう際は毒などが入っていないという証拠にホストが試飲してから振る舞うなども危機管理の上に成り立っています。

    フィレンツェの大富豪の娘である、カトリーヌ・ド・メディチがフランス宮廷に嫁いだ際にカトラリーを花嫁道具として持っていったのをきっかけに、18世紀ごろから個々でカトラリーやナプキン等を使うようになり、テーブルマナーというものが確立されてきました。

     

    基本のテーブルセッティング

    今回は洋食器の基本のフォーマルテーブルセッティングをご紹介! 結婚式などでよくみられるセッティングですので、見かけることも多いかと思いますがここで一度おさらいしておきましょう!

    中心にプレートが置かれ、左にフォーク 右にナイフやスプーンが置かれます。プレートの上のカトラリーはデザートフォークとデザートスプーンです。
    右上部にはグラスが置かれます。左のお皿はパン皿です。上にはバターナイフが置いてあります。

    一人分のセッティングは大体65cmくらいの間に納まるようにセッティングし、隣との人の間は15cmくらい開けておくと心地よく食事ができます。

    ナプキンは左においてあるか、写真のようにプレートにナプキンワークを施して置いてあります。ナプキンワークはホストがゲストへのサプライズとして様々な折り方をしてあったりします。昔はナプキン折り専用の人もいたそうです。

     

    カトラリーの使う順番

    何本もそろっているカトラリーですが、使う順番は両端から使っていきます。

    1. はじめは前菜のナイフ(約22cmほど)、フォーク(約20cmほど)のものを使います。
    日本でよく購入できるカトラリーセットは大体このサイズです。カジュアルなお食事ではメインからデザートまで食べられるようなオールマイティーの物です。

    2. 次にスープのスプーンを使います。出されるスープにより少し小ぶりのブイヨンスプーンだったりもします。

    3. お魚料理はフィッシュナイフ(約20cmほど)とフォーク(約18cmほど)を使います。
    フィッシュナイフは少し幅広で小ぶりな物になり、装飾が施されたりしています。

    切れ味の良いナイフとしての用途ではなく魚肉から骨を取り除くのに使いやすいよう、刃先のとがった部分が峰側に少し反っている形状になっています。

    4. お肉料理は少し大ぶりのテーブルナイフ(約24cmほど)とフォーク(約21cmほど)を使います。
    フォーマルの際はデザインの揃っているものが通常ですが、レストランによってはより切れ味の良い肉専用のナイフが出たりもします。

    このように両端から順番に使っていくとお料理とピッタリのカトラリーが並んで食事がスムーズに進められます。
    ただ、間違って使ってしまったとしても慌てず、そのままにしておきましょう。給仕の方が次のお料理に合ったカトラリーをそっと持ってきてくれます。

     

    食事中のカトラリーの置き方

    食事の最中カトラリーを置く際は「ハの時」にして置きます。その際ナイフの刃は自分に向けておきます。

    食事が終了したら一般的にはナイフを奥にフォークを手前にし斜め右下に揃えて置きます。

    フランス式のマナーで横に揃えて置く場合もあります。

     

    入店から退店までテーブルマナーの色々

    少しかしこまったレストランは緊張してしまうこともあるかもしれません。そのようになってしまうとそもそもの美味しいお料理もお味が半減してしまいますよね。

    一般的にハイクラスなレストランとはお客様が楽しく食事が出来ることを大前提にしていますので、基本的なマナーを守っていれば夢のような素晴らしい時間が待っているでしょう。

     

    覚えておくべき!基本マナー

    1. 入店

    まず女性は香水など付けていくのは避けます。アクセサリーを付けていくときも程度をわきまえてオシャレにしてください。

    コートや大きな荷物はクロークに預けます。小さなハンドバックや貴重品などは席までもっていきましょう。にこやかに楽しみにしていましたという気持ちを込めて入店してください。間違っても召使のようにお店の方に不躾な態度で接しないようにします。

    またエスコートされる場合は「お店の人→女性→男性」と続いて入店しましょう

    2. 着席

    席に座りやすいようにクロスや椅子を引いてくれますので、椅子の左側から着席します。
    これは昔、貴族たちがサーベルを左の腰に携帯していたので椅子の左側からの方が座り易かったことからきています。よって椅子から立つときは左から立ちます。

    手荷物は荷物置き場があればそこに置くか、無い場合は自分と椅子の間。腰の部分に置きましょう。

    3. ナプキンの使い方

    ナプキンはすぐに手に取らず、オードブルが出てくる前までに膝の上に置いておきます。二つ折りにしたら折り目を手前にして置きます。

    手や口が汚れたら拭くものですが汚れた部分が見えないように折った内側に汚れが来るようにします。口紅などはあらかじめ少しティッシュなどでふき取ってからナプキンを使うと良いでしょう。

    4. 食事の最中のマナー

    基本は楽しくお話をしながら食事をしますが、大声で騒いだり他の方の迷惑にならないようにしましょう。また、相手と食事のスピードを合わせるのも立派なマナーです。

    パンは一口大にちぎっていただきます。西洋では「ワインはキリストの血」、「パンはキリストの身体(肉)」とされているのでそのままかぶりつくのはNGです。

    またスープをパンに浸したりソースを拭って食べるのもNGです。ソースを拭う行為はカジュアルなお店では少し許される傾向がありますが、お皿を綺麗に拭うようなことはしないようにします。晩餐会などではお行儀の悪い行為になりますので注意です。

    5. 退店

    食事がすべて終わったらナプキンは軽く折りたたんでテーブルに置きましょう。

    キッチリ畳むと「美味しくなかった」という意思表示になってしまいます。

    またメイクはお化粧室で直しておきます。
    お店の方やシェフに美味しかったという気持ちを持ってにこやかに退店いたしましょう。

    いかがでしたでしょうか? 一見難しく思えるテーブルマナーですが、すべては楽しくお食事が出来るように相手のことを考えた思いやりからきています。そう思うと自然とマナーは身に付きます。 

    楽しいパーティーシーズン! 気持ちの良い食事で素敵な時間を過ごしてくださいね。

     

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    このコラムを書いたArtist

    松尾絢子(ちきむん)
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    松尾絢子(ちきむん)

    料理研究家  テーブルコーディネーター(日本テーブルデザイナー協会認定講師) 二児の男子の母 無類のお酒好き ササッと出来る男子ウケご飯物から お酒必須のオツマミレシピが得意です パーティーシーンにはテーブルコーディネートに映える オシャレなお料理もご紹介しています

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