水溶き片栗粉の基本
レシピ本などに「水溶き片栗粉…適宜」と記載されていても、ピンと来ないという方も多いのでは? そんな水溶き片栗粉の使い方の基本を紹介します。
片栗粉と水は「1:1」で混ぜるのが基本
水溶き片栗粉は、水と片栗粉を1:1で混ぜます。
とろみを付ける時に作るのではなく、前もって作っておき、とろみをつける段階で再度混ぜて使います。
ここで注意したいのは、量です。1:1で作るのですが、使う量より多めに作っておくのが◎。仕上げのとろみの段階で、水溶き片栗粉が足りなくなって、また作る…というのは手間なので、少し多めに作っておきましょう。
慣れていなければ、片栗粉:水の比率を「1:2」にするのもおすすめ
水と片栗粉を2:1で作る場合もあります。とろみ付けになれてない場合は、2倍の水を入れた方が使いやすいということもあります。実は、私もこの比率の方が好きだったりします。
水が増えると味が変化しやすくなるので注意が必要ですが、水と片栗粉の比率は、自分のやりやすい方法で行えばOKです。
水溶き片栗粉は火を止めてから加える
水溶き片栗粉を加えるときは、必ず火を止めましょう。
煮立っている状態で水溶き片栗粉を加えるとダマになりやすくなってしまいます。火を止めたら、少量の水溶き片栗粉を混ぜながら加え、再度火をつけてふつふつとするまで加熱し、とろみの状態を確認します。
とろみが足りない場合は、火を止め、水溶き片栗粉を加えて再加熱する作業を繰り返し、とろみを調節します。
冷めるととろみが緩くなるのは加熱不足
水溶き片栗粉を加えたあとは、しっかり加熱しましょう。
水溶き片栗粉は、熱を加えることで発生するでんぷんの糊化の性質を利用し、とろみをつけています。そのため、加熱が足りないと、冷めた時にとろみが緩くなってしまいます。
焦げないように弱火でふつふつと1分以上加熱するのが理想です。
片栗粉がないときにも安心!3つの代用品
最後の仕上げまで料理し、とろみを付けようと思ったら「片栗粉がない!」という時もありますよね。でも、これさえあれば代用できちゃいます。
オールマイティーに使える米粉
米粉と水を1:1で混ぜて、片栗粉同様に使用します。
一旦、火を止めて水溶き米粉を加えて、弱火にかけます。片栗粉よりも、とろみが付くのが遅いので「とろみが付かない」と思って、たくさん加えると、とろみが付き過ぎてしまうので、注意しましょう。
透明な仕上がりで、風味も少なく、どんな料理にも使いやすいのが特徴です。
上品に仕上がる葛粉
葛粉はクズの根のでんぷんを利用しています。
こちらも葛粉と水を1:1で混ぜて使います。片栗粉よりもとろみが強いので、少なめに入れましょう。冷めると、とろみが強くなるので、作り置きなどにするときはさらに注意が必要。
葛粉は、上品な仕上がりになるので、和食に合います。
お菓子によく使われるコーンスターチ
コーンスターチはとうもろこしのでんぷんを利用しています。
こちらもコーンスターチと水を1:1で使用します。冷めてもとろみが落ちにくいのが特徴で、カスタードクリームなどによく使われています。
透明な仕上がりにならないので、透明に仕上げたい料理には使用できません。
とろみを活かしたおすすめレシピ
揚げだし豆腐のだし汁にとろみをつければ、味が絡まりやすく、冷めにくくなります。
これから寒くなる季節におすすめの料理です。
揚げだし豆腐のとろみあんかけ
【材料(2人分)】•木綿豆腐…1丁(350g)•小麦粉…適量•薬味用ねぎ…1本•サラダ油…適量•糸唐辛子…適量〜とろみあん〜•水…150ml•うすくちしょうゆ…大さじ1•砂糖…小さじ2•顆粒だし…小さじ1/2•片栗粉…大さじ1
【下準備】•木綿豆腐を6等分に切り、キッチンペーパーで包んで耐熱皿にのせ、電子レンジ600Wで3分加熱する•薬味用のねぎを小口切りにする•片栗粉を大さじ1の水で溶く
【作り方】1.木綿豆腐に小麦粉をまぶす。フライパンに油を入れて火にかけ、木綿豆腐を入れ、両面にこんがりと色がつくまで揚げ焼きにする。2.水、うすくちしょうゆ、砂糖、顆粒だしを鍋に入れて弱火にかける。ふつふつとしたら、火を止めて、水溶き片栗粉を加える。再度、弱火にかけて混ぜながら1分加熱する。3.器に1を盛り、2をかける。薬味ねぎと糸唐辛子をかざる。
詳しいレシピはこちら
とろみ付けをマスターすればもっと料理がおいしくなる
とろみ付けは料理の仕上げですよね。料理によって、相性の良いとろみ具合はさまざまです。水溶き片栗粉の比率は基本の分量で作ってみながら、自分流にアレンジすればOK! とろみ付けをマスターして、これから寒い時期にとろみ料理を極めてみてはいかがですか?
関連コラム
乾燥対策は「内側」からのほうが絶対効く!食べてしっとり♡食材まとめ
【知らなきゃ損!】グラニュー糖や上白糖、三温糖、きび砂糖にてんさい糖。砂糖の違いで料理をもっとおいしく!