ほっとする味わいが人気!「すいとん」ってどんなお料理?
すいとんは、漢字で書くと“水団”。小麦粉を練った団子を入れた汁物です。
すいとんの歴史は意外にも古く、室町時代から食べられていたのだとか。また、「すいとん」のほかに、ひっつみ・つめり・はっと・とってなげ・ひんのべなど、地域ごとに異なる呼び名があることからも、古くからそれぞれの地域で親しまれてきたお料理であることがよく分かります。
なじみ深い家庭料理の1つなだけに、味付けも具材もバリエーションが豊富なのも特徴です。
味付けは主にしょうゆか味噌ですが、だしは昆布やかつお、煮干しなどさまざまな種類と組み合わせがあります。
具材はさらにバリエーション豊か。入れる野菜次第で季節を通して楽しめるのもすいとんの魅力です。春は春キャベツ、夏はかぼちゃやなす、秋はきのこ類、冬は根菜類など、同じすいとんでもお椀の中に季節が感じられるようでうれしいですね。
そして、すいとんの美味しさはなんと言ってももちもちとした食感。
すいとんの生地の作り方は、各家庭によって実にさまざまです。薄力粉のみで作るのがほとんどですが、弾力感を出すために中力粉や強力粉を加えたり、つるんとした食感を出すために片栗粉を入れたりします。
今回は、薄力粉と片栗粉を混ぜた“つるつるもちもち”食感のすいとんの作り方をご紹介したいと思います。
これ一品で大満足!“つるもち”食感の具だくさんすいとんの作り方
【材料(2~3人分)】
にんじん…1/3本(70g)
だいこん…1/8本(100g)
ごぼう…1/4本(50g)
鶏もも肉…80g
油揚げ…1/2枚
万能ねぎ…1~2本
A昆布(10cm×10cm)…1枚
A干ししいたけ…2枚
A水…700ml
薄口醤油…大さじ3
酒…大さじ1
<生地>
B薄力粉…70g
B片栗粉…30g
B塩…ひとつまみ
水…60ml
【下準備】
材料Aの昆布・干ししいたけ・水を合わせてボウルに入れ、1時間ほど浸けておきます。
【作り方】
1.すいとん生地を作ります。ボウルに材料Bの薄力粉・片栗粉・塩を入れて混ぜます。
薄力粉の1/3から半量ほどの片栗粉を加えると、すいとん特有の粉っぽさが感じにくくなり、火が通った時につるんとした食感になります。
2.生地用の水60mlを少量ずつ加え、へらで混ぜ合わせます。一度に入れると混ざりにくいので、数回に分けて少しずつ加えるのがポイントです。
3.全体が混ざったらラップをして30分生地を休ませます。 休ませることで水分が均一になじみ、なめらかで粉っぽさを感じにくくなります。
4.具材を切ります。
にんじんとだいこんは皮をむいて短冊切りに、万能ねぎは小口切りにします。
ごぼうは皮を包丁の背でこそげ取って厚さ2mmの斜め薄切りにし、水(分量外)に浸けてアク抜きします。
油揚げはお湯をかけて油抜きをしてから食べやすい大きさに切ります。
鶏もも肉は一口大に切って塩ひとつまみ(分量外)をもみこんで下味をつけておきます。
5.干ししいたけを水から取り出し、厚さ5mmの薄切りします。
※戻し汁と昆布は、そのまますいとんに加えますので捨てないでください。
6.鍋にAの昆布・干ししいたけ・戻し汁を入れたら、にんじん・だいこん・ごぼうも加えて火にかけます。
7.沸騰したら鶏もも肉を加え、ひと煮立ちさせてアクを取り除きます。
油揚げを入れて蓋をし、弱火~中火の火加減で野菜がやわらかくなるまで10分ほど煮ます。
8.野菜がやわらかくなったら昆布を取り出し、薄口醤油と酒で味付けします。
9.すいとんを加えます。
両手を水で濡らしてから、休ませておいたすいとんの生地を薄く引きちぎって、1つずつ鍋に入れていきます。
すいとんの形は決まっていませんが、薄くすると火通りも食感も良くなるので、スプーンで丸い団子状にするより手で薄くちぎるのがおすすめです。
10.2~3分煮てすいとんに火が通ったら器に盛り付け、万能ねぎを散らします。
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『たっぷり野菜のつるもちすいとん。』
素朴ながら、もちもち食感と優しい味わいでお腹も心もほっこり満たされるすいとん。身近な食材でできますので、自分はどの割合の生地が好みか粉の割合を変えて何度か作ってみるのも楽しそうです。今回は昆布と干ししいたけでだしを作りましたが、市販の顆粒だしなどでより手軽に作ることもできますよ。ぜひ“我が家の味”のすいとん作りを楽しんでみて下さいね。
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