口腔がんの術後の夫が外食した際、マカロニグラタンのえびを食べることができず残してし まいました。噛む力が弱い夫がえび料理を楽しめるよう、「加熱しても硬くならないえびすり 身」を考案しました。 えびすり身で作ったえびフライは、えびの風味と揚げた衣の香ばしさが食欲をそそると言っ て、夫も大変喜んでくれました。 どなたでも美味しく召し上がっていただけますので、ご家族皆様でお楽しみください。
【美味しく作るポイント】 ① えびの形の成形は、形が多少不揃いでも全く問題ありません。頭側から尻尾側へだん だん細く、少しカーブをつけるとえびらしい形になります。 ② 成形・加熱したえびすり身は火が通っているため、衣をつけて揚げる際は、短時間に さっと揚げるようにすると柔らかい食感を保つことができます。 ③ 工程1で加熱したえびすり身は冷凍保存できます。ラップでぴったり包み、チャック 付きの保存袋に入れ、空気を抜いてから保存するとよいでしょう。
A むきえび50g、はんぺん25g、マヨネーズ5g、日本酒小さじ1、オイスターソース小さじ1/4、麩4gで【えびすり身】を作る。 作り方はこちらをご参照→https://oceans-nadia.com/user/390559/recipe/490116 *冷凍保存してある場合は解凍する。
【えびの形に成形・加熱する】 えびすり身を4等分する。耐熱皿に置き、小さいゴムベラを使ってえびの形を作る。ラップをふんわりかけ500Wの電子レンジで約50秒加熱し、そのまま冷ます。 *加熱するえびすり身の数で加熱時間は変わります。 2本ずつ加熱する場合は約25秒を目安とします。
【尻尾をつける場合】 尾の先と剣先を切り取り、加熱する前のえびすり身に差し込むようにつける。
B 薄力粉大さじ2強、水大さじ2、マヨネーズ小さじ2を混ぜ【バッター液】を作り、1にまんべんなくつけ細かいパン粉をしっかりつける。
180〜190度の揚げ油でさっと揚げる。
皿に盛り、好みの葉野菜、くし切りレモン、ケチャップを添える。
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クリコ
料理研究家・介護食アドバイザー
病気で食べることが困難になった夫のために、介護食を作ることになりました。はじめての介護食作りは戸惑うことばかりでしたが、気づくとその面白さに夢中になっていました。 私が作る介護食の特徴は、素材を手作りすることです!! 「食べづらい、おいしくない、見た目に食欲がわかない」などの悩みを解消するために、肉・魚・野菜料理のベースになる素材を手作りします。 手作り素材で作る料理は、見ても食べても美味しく、箸やスプーンで簡単に切れる柔らかさです。 ◆「加熱しても硬くならない肉素材」 ハンバーグのような肉だねを滑らかなペースト状にしたものが肉素材です。 加熱しても硬くならず、見た目は普通の肉料理。とんかつ、豚の生姜焼き、つ くねなど、調理法も形も自由自在です。 ◆「加熱しても硬くならない魚素材」 鮭、タラ、エビ、ホタテなどで作る滑らかなすり身が魚素材です。肉素材同様 に和洋中の魚料理を作ることができます。 ◆「野菜ピュレ」 茹でた野菜をすりつぶしたピュレに他の食材を組み合わせて作る野菜料理 は主食から汁物まで彩豊かで栄養満点。工夫次第でレパートリーは無限大 です。 ◆「時短調理」 手作り素材は小分け冷凍保存することで調理時間を大幅に短縮します。 イタリア料理と和食の教室で教えた経験を生かし、手作り素材を使った料理レシピは180点。 「このレシピに出会えてよかった」「全部食べてくれた」「とにかくおいし い」「介護食なのに家族で楽しめる」などたくさんの満足のお声をいただい ています。 ご家族の皆様でご一緒にお楽しみいただければ大変嬉しいです。