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    • 公開日2022/09/19
    • 更新日2022/09/19

    本当に美味しいカヌレ|何度も作りたい定番レシピVol.292

    外側はカリカリ、中はモチッとした独特の食感が美味しい「カヌレ」はフランスの伝統的な焼き菓子です。少し難易度の高いお菓子ではありますが、いくつかポイントをおさえれば、おうちでも本格的なカヌレを手作りすることができますよ。今回は、カヌレの作り方を詳しく紹介していきます。Nadiaで人気の料理研究家が自信を持っておすすめする定番レシピシリーズです。

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    本当に美味しいカヌレ|何度も作りたい定番レシピVol.292

     

    外はカリカリ、中はモチッ!食感も楽しい「カヌレ」

    カヌレはフランスのボルドー地方の伝統的な焼き菓子で、正式名称は「カヌレ・ド・ボルドー」といいます。外はカリカリ、中はモチッとした食感が特徴で、バニラやラム酒の風味がほんのりと香ります。

     

    カヌレとは?

    カヌレとはフランス語で「溝の付いた」という意味で、側面に溝がある専用の型を使用して焼き上げます。

    カヌレは、牛乳、卵、小麦粉、砂糖、バター、バニラビーンズ、ラム酒などを混ぜて作ります。カヌレの生地作りは材料を混ぜていくだけなのでそれほど難しくありませんが、作り方や焼成温度によってできあがりに差が出るお菓子です。

    例えば、カヌレは生地に「す」が入ると成功なのですが、焼成温度が低いと「す」がうまく入らずぎゅっと詰まった生地になってしまいます。また、生地の作り方によっては、生地が型から飛び出す、焼き色がうまくつかないといった失敗の原因にもなります。

    少し難易度が高いお菓子ではありますが、おうちでもポイントをおさえれば本格的なカヌレを手作りすることができますよ。カヌレは作ってから時間が経つと外側がしっとりとした食感になってくるので、カリカリッとした外側の食感を味わえるのは手作りの醍醐味でもあります。

     

    材料や型について

    伝統的な作り方では、銅製のカヌレ型に蜜蝋を塗り、生地を流し入れて焼き上げます。蜜蝋を塗ることで表面がカリッとした食感になり、独特のツヤが出ます。蜜蝋は製菓材料店などで購入できますが、少し扱いが難しいため、家庭ではバターなどを使って代用することも可能です。

    型は本格的な銅製以外にもステンレスやスチール、アルミなどの金属型やシリコン型もあります。銅製のカヌレ型は本格的なカヌレが作れますが、難易度が高いので最初は金属型やシリコン型からチャレンジしてみるのがおすすめです。

     

    基本のカヌレの作り方

    カヌレを作るポイントは、生地をしっかりと休ませることと高温で焼くことです。
    手軽に作れるように蜜蝋はバターで代用しています。カヌレ型はテフロン加工の金属型を使用しました。

     

    【材料(5.7cm×5.6cmのカヌレ型5個分)】

    牛乳 250ml
    バニラビーンズ 1/2本
    薄力粉 30g
    強力粉 30g
    グラニュー糖 125g
    全卵 1/2個分(25g)
    卵黄 1個分(20g)
    発酵バター(無塩) 15g
    ラム酒 30g

     

    【作り方】

    1.バニラビーンズのサヤを包丁で縦に切り、種をしごき出す。鍋に牛乳、バニラの種とサヤを入れて混ぜながら中火にかける。沸騰直前で火を止めて蓋をし、60℃程度になるまで冷ます。

    【ポイント】
    牛乳を混ぜながら加熱することで、膜が張るのを防ぐことができます。

    2.ボウルに薄力粉と強力粉をふるい入れ、グラニュー糖も加えて泡立て器で混ぜ合わせる。

    【ポイント】
    小麦粉とグラニュー糖を混ぜておくと、次の工程で牛乳を加えたときにダマになりにくくなります。

    3.1を加えて泡立て器で混ぜ合わせる。

    【ポイント】
    牛乳をすべて加えたら手早く混ぜます。混ぜすぎるとグルテンが出てしまい、型から生地が飛び出てしまう原因になるので注意してください。

    4.全卵と卵黄を合わせて溶きほぐし、3に加えて混ぜる。

    【ポイント】
    全卵と卵黄は混ぜ合わせてから生地に加えてください。

    5.湯煎で溶かした発酵バターとラム酒も加えて混ぜる。

    【ポイント】
    バターは、60℃程度のお湯を入れたボウルの上にバターが入ったボウルをのせて溶かしましょう。ここでも生地を混ぜすぎないように気をつけてください。

    6.生地にぴったりとラップをして、冷蔵庫で24時間休ませる。

    【ポイント】
    生地をしっかりと休ませることがポイントです。最低でも12時間以上は休ませましょう。生地を休ませることでグルテンが落ち着き、焼成中に生地が型から飛び出してしまうのを防ぐことができます。

    7.6を冷蔵庫から出して、ゴムベラでゆっくりと混ぜてから濾し器で濾す。生地が常温になるまで1時間ほど室内におく。

    【ポイント】
    生地の温度が20℃以上になるまで室内においておきます。

    8.オーブンに天板を入れた状態で230℃に予熱する。カヌレ型にやわらかくしたバター(分量外)をハケで薄く塗る。

    【ポイント】
    家庭用のオーブンは予熱完了のアラームが鳴っても設定温度に達していないことがよくあります。予熱完了から10分程度空運転させておくと温度が上昇します。オーブンを開け閉めすると庫内の温度が下がるので、240〜250℃で予熱をしておくのもおすすめです。

    9.7をカヌレ型の8分目まで注ぎ入れる。

    【ポイント】
    生地をゴムベラで混ぜて均一にしてから型に流し入れましょう。

    10.天板をオーブンから取り出して9を並べ、230℃のオーブンで15分焼く。190℃に温度を下げてさらに約50分焼く。

    【ポイント】
    カヌレは焼成温度が低いと「す」が入らず生地がつまった焼き上がりになります。オーブンをしっかりと予熱をしておくことがポイントです。オーブン用の温度計を使って庫内の温度を確認するとより安心です。190℃に温度を下げる際は、オーブンの扉を開けずに変更してください。

    11.焼きあがれば、熱いうちに型から取り出してケーキクーラーの上に並べて冷ます。

    【ポイント】
    焼き時間は目安です。焼き色が薄い場合は追加で焼成してください。

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    カヌレ


    いかがでしたか? カヌレの作り方を紹介しました。作るのに少し時間がかかるお菓子ですが、作りたてのカリッとした食感はたまらない美味しさです。生地の作り方や焼成温度に気をつければ、おうちでも美味しいカヌレが作れますよ。ぜひ、休日にカヌレ作りを楽しんでみてはいかがでしょうか?


    これまでにご紹介した【何度も作りたい定番レシピ】はこちら

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    松井さゆり
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    松井さゆり

    • 野菜ソムリエ
    • フードコーディネーター

    フードコーディネーター/料理家/ いつもの食卓に+Oneのアイデアを!料理の基本を大切に。添加物はなるべく使わない身体にやさしい食事がモットー。旬の野菜をたっぷり使用した毎日のごはんやおうちで簡単に作れるスイーツレシピをご紹介しています。 ◆レシピ開発 ◆コラム執筆 ◆フードスタイリング ◆料理教室 ♦経歴♦ 大阪出身 レコールバンタンフードコーディネーターコース卒業 *イタリアンレストランにてキッチンスタッフ・ホールスタッフとして勤務 *フードコーディネーター事務所に勤務・企業様のメニュー考案、撮影などに携わる *料理教室講師 ♦資格♦ *FCAJフードコーディネーター2級(食の商品開発) *だしソムリエ *発酵食エキスパート *jr野菜ソムリエ *JSAアイシングクッキー認定講師 *食品衛生責任者 ◆受賞歴◆ *2018年 Nadia【コラム賞】受賞 *2019年 レシピブログ「フーディストアワード2019」ホットケーキミックス部門【レシピ賞】受賞 *2020年 E・レシピ【秋のキノコレシピコンテスト】優秀賞受賞

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