我が家で一番よく食べている「いつもの」食パンです。家族のために材料にこだわって国産の小麦や美味しいバターを使っています。なれると簡単にできるので、是非沢山の方に手ごねパンをおうちで楽しんでいただきたいと思い、できるだけ詳しく手順を載せました。作り慣れてくると、これを基本に水分を牛乳に変えたり、バターを減らしたり増やしたり、野菜ペーストを入れたりしてアレンジできます。
手ごねは大変ですが、よ~くこねることが一番大切です。しっかりこねるとふんわり美味しい生地になります。こね方は「これでなくてはいけない」という決まりはありません。こねやすいやり方を見つけてください。 強力粉の銘柄を変えると出来上がりがかなり違ってくることがあります。また、時期によっても吸水できる量が異なるので、違った仕上がりになることがあります。 国産の強力粉はべたつきやすく扱いにくいので、手ごねに慣れない方は水を入れすぎないように注意してください。 水やバターの量が増えると柔らかい食感になりますが、生地の扱いは難しくなります。 こね台の材質によっては生地がくっつきやすいので適宜打ち粉を振ってください。
シリコン加工などのしていない型を使う場合は型の内側にバターやショートニングを塗っておく。
水(ぬるま湯)てんさい糖、インスタントドライイーストをボールに入れ(イースト入れたあと時間をおかない)、春よ恋(国産強力粉)スキムミルク、塩を加え指先で水分と粉がなじむようにざっと混ぜる。
全体がざっと混ざれば生地の状態は荒くていいので、ボールにピッタリとラップをしてこのまま室温で20分休ませる。室温が高い場合は発酵が進んでしまうので冷蔵庫に入れておく。
休ませた後の生地は緩んでふんわり伸びが良くなっている。 こね台に取り出す。
生地をこね台の向こう側へこすりつけるように広げる。
広げた生地を元の場所へ戻すように集め、また向こうへこすりつけて広げる。これを繰り返す。
しばらくするとこね台につかなくなってくるので、そこまで根気よく伸ばして集めるを繰り返す。 水を180ml入れた場合は、べたついた状態が続くので、ある程度したら次の工程へ。
叩きつけた生地の上につまんでいる部分を重ねるようにして合わせてつまみ直し、同じように手首のスナップで叩きつける。これをリズムよく繰り返す。
生地がすべすべして手にくっつかなくなるまで叩きごねを繰り返す。
バター(食塩不使用)を包み込むようにして入れ、バターが生地になじむようにこね台にこすりつけて広げる、集めるを繰り返す。(工程4,5と同じ)
さらに叩きごねをする。(工程8,9と同じ) 生地表面が滑らかですべすべになるまで行う。
生地をそっと伸ばしてみると薄く膜が張ったように伸び、指が透けて見えるくらいになっていればOK
綺麗に丸めてとじ目を下にし、ボールに入れて30℃で約50分発酵させる。(時間は目安なので、生地の大きさを見て決める)元の大きさの3倍くらいにふんわりと大きくなればOK
休ませた生地を裏返して(表になっていたきれいな面が下になる)こね台に置き、めん棒で優しく伸ばす。
左右から3つ折りにする。
向こう側から手前に向かってくるくる丸める。
生地の一番高いところが型の一番上より少し下のところまで膨らめば蓋をして190℃で22分焼く。 外国産の最強力粉などを使う場合は、もう少し早めに発酵を切り上げないと上に伸びる力が強すぎて蓋からはみ出します。
焼きあがったら型ごと台などに打ち付けてから蓋を開けて型をひっくり返し、パンを取り出す。 蒸れないようにケーキクーラーなどに載せて冷ます。 焼き時間は各ご家庭のオーブンによって、また型の材質によっても変わります。一度焼いてみて調節してくださいね。
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2023/01/07 23:33
2020/09/24 21:53
hoppe
料理研究家
六車樹里(むぐるまじゅり) ひらかた独歩ふぁーむ、広報(SNS周りや旬のレシピ担当) 大阪府出身、在住 2歳年上の主人と、男子3人の5人家族 看護師を経て、お菓子、パンのレシピやコラム作成を数年したころ自己免疫の肝臓疾患を発症するとともに精神的にも底の状態が1年以上続き家からほとんど出られない状態に。 大好きだったお菓子やパンを作ることも苦痛になりレシピサイトはおろかパソコンを開くことすらつらく、人と会うことも外出も避ける日々・・・ そんな中、市の広報に掲載された地域活性化を目指して奮闘する農家の記事を読み、農業を通じた地域活性化の取り組みに興味が沸き、農業への関心が高まりつつあった矢先、偶然先の農家さんの食育に関する講演のチラシを手にすることに。 気にはなったものの当時は精神的に外出が難しい状態で、何とか配信期限ぎりぎりに、講演を記録した動画を見ることができる。 その中で話されていた「自分が農業を続けることで、その風景を守っていきたい」という想いに感銘を受ける。 さらにその方の作る野菜の持つ力強さや味わいの濃さ、甘み、食感すべて、人生で一番と言い切れるほどの美味しさにただただ感動。 すぐにこの農家さんに連絡を取り、翌月からその農家さんの元で働くことに。 畑で働くようになって、みるみるメンタルが改善。自分でも驚くほどに毎日が楽しく生き生きと過ごせるように。 あれほど苦痛だったお菓子を作ること、レシピを作ることも仕事として再開、野菜そのものの持つ旨味や食感を生かしたレシピを考案し消費者の方に向けて発信中。 遠くから運ばれてくる有名どころの野菜より、鮮度が大切な野菜の地産地消のメリットは大きいことを日々実感するとともに、地域で採れたばかりの野菜の魅力を知ってもらいたいと奮闘中です。