東北の郷土菓子「ずんだ餅」を知っていますか?
枝豆のおいしい季節がやってきました。
「とりあえず枝豆!」といった具合に夏の定番おつまみとしてビールに合わせて食べる方が大半かと思います。
でも、それだけじゃあもったいない!
枝豆のおいしさをもっともっと味わいたいのなら、枝豆スイーツの代表格とも言える「ずんだ餅」をぜひお試しください。出来立ての手作り「ずんだ餅」は破壊的なおいしさなんです‼
今回は枝豆の絶品スイーツ「ずんだ餅」の魅力に迫りたいと思います。
どうして「ずんだ」と呼ぶのか
「ずんだ餅」は宮城県をはじめ、山形県や福島県などで伝統的に食べられてきた郷土菓子の一つです。
「ずんだ」の語源には諸説ありますが、一番有力なのは「豆をつぶす」という意味の「豆打(ずだ)」から来ているという説です。それが訛って「ずんだ」になったのだそう。
もう一つは伊達政宗が出陣した時、太刀(たち)で枝豆を細かく切って餅に混ぜて食べたことから「陣太刀(じんたち)餅」と呼ぶようになり、それが変化していったという説。あの伊達政宗も食べたのかと思うとロマンを感じますね。
そんな東北の郷土菓子「ずんだ餅」は、じつは家庭でも作れるんです。おまけに出来立ての味は絶品! 作り方のコツをお教えしますので、ぜひお試しください。
ずんだ餅をおいしく作る3つのポイント
「ずんだ餅」は枝豆を茹でてつぶし、砂糖を加えるだけのシンプルなスイーツ。それだけに誤魔化しがききませんので基本をしっかりおさえて作りましょう。
その1 鮮度のよい枝豆で作る
時間の経過と共に鮮度が落ちてしまう枝豆。「ずんだ餅」の主役となる枝豆は新鮮なもので作ることが重要なポイントです。
採れたてに近いほど、香りも甘みもうま味も強いので、ぜひ新鮮なものを手に入れてください。
そしてもし手に入るなら枝付きのものを。甘みやうま味が豆に残りやすく、より一層おいしくなりますよ!
さらにこだわる人には、だだ茶豆がおすすめ。お値段はやや高くなりますが、独特の香りと強い甘みでワンランク上のプレミアムずんだ餅が作れます。
その2 枝豆は長めに茹でてやわらかめに
枝豆はつぶしやすいようにやや長めに茹でます。固いとすり鉢でつぶしにくく、<あん>としても餅にからみにくい仕上がりになってしまいます。
やわらかい餅には、よくつぶした「ずんだあん」がよくからみ、食べたときにも一体感が感じられ、よりおいしく感じます。
その3 枝豆のつぶし加減はつぶつぶが残る程度に
枝豆は、すり鉢でつぶすようにして砕いてから、すり合わせて細かくしていきます。枝豆はつぶつぶが残る程度につぶすことで、食感も楽しめ、豆本来の風味も感じやすくなります。
詳しい作り方はこちら
ずんだ餅。
ずんだ餅は夏バテ防止にぴったりなスイーツ
枝豆は大豆が未熟なうちに収穫したもので、大豆と同様に良質なたんぱく質を多量に含んでいます。
また糖質をエネルギーに変える栄養素、ビタミンB1も多く含んでいるので、食べることで疲労回復や夏バテ防止にもなるんです。
「ずんだ餅」はもともと南東北でお盆に食べる郷土菓子として親しまれてきました。夏休みにも入り、人が集まる事も多いこの季節。ご家族やお友達と一緒に作って、旬のおいしさを感じて頂ければと思います。
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