下処理済みのいかも手軽で良いですが、黒々とした新鮮ないかを見かけたら自宅で手早くおいしいお造りにしたいものです。 いかの下処理は覚えてしまえば簡単なので、ぜひぜひおうちで手軽にお造りを楽しんでもらいたいです。
アニサキスは付いていて当たり前くらいに考えておくと良いと思います。目でよく見ると胴の内側に付いていたりしますので、生食の際は気を付けましょう。安全に食べるためにはいったん冷凍するのがおすすめです。
するめいかをお刺身にするには黒々とした新鮮なものを選びましょう。 さばく前に表面を流水で洗います。
いかの胴と足の部分がくっついている部分があるので、親指を入れて開くようにして引きはがします。
胴の部分が外れたら、エンペラと足を両手で持ってゆっくりと引き抜きます。 無理やり引きはがすとワタがちぎれたりするので気を付けましょう。
胴の部分には透明な軟骨が残りますので引き抜きます。
足の部分は目のギリギリ上から切ってワタを切り分けます。
目の横に切り込みを入れて手でつまんで目を除きます。つぶしてしまうと黒い汁が飛び散り汚れるので気を付けましょう。
プクっとしたところがワタなので、上に付いている余分なところは切り落とします。
ワタの上には墨袋が付いているので破れないように端の方からそっと引きはがします。
長い2本の足は食べるのに適さないので3cm程切り落とします。
足の真ん中には、くちばしが付いているので中から指で押して、手でつまんで除きます。
筒状になっている部分に切り込みを入れてのれん状に開きます。 吸盤の部分は塩をもみ込んでしごいてから水で洗います。 (今回は足は使用しないので煮物や炒め物など他の料理に使ってください)
胴の部分は中に内臓が残っている場合もあるので、指を入れて手早くかき出すように洗います。
☆まな板を清潔にし、いかの水気をしっかりふき上げてから次の作業に入ります。 三角のえんぺらの部分から胴の根元に向かって引きはがすと皮が一緒に剥けてきます。 (今回はえんぺらは使用しないので煮物や炒め物など他の料理に使ってください)
すべってうまく向けない場合はキッチンペーパーなどでつまみながら剥くとするっときれいに外れます。
胴の内側の軟骨が付いていた部分(内側を指で触ると窪みで分かります)から包丁で切り開きます。
残っている薄皮や汚れを包丁でしごいて除きます。
このままお刺身にしても良いのですが、アニサキスによる食中毒を完全に防ぐため冷凍します。 しっかり水気をふき取ったらラップに包んでジッパーバッグなどに入れて冷凍庫で24時間冷凍させます。
冷蔵庫に移して自然解凍させたいかをお刺身(糸造り)にしていきます。 軟骨のあった部分、裾の部分は食感が固いので出来れば除いて別のお料理の使って下さい。気にしなければそのまま糸造りにしても大丈夫です。
胴の下の方にポチっとした突起があるのでこちらも食感が悪いので除きます。
胴の部分の内側を上にして縦に置き、45度の角度で細かく浅い切り込みを入れて飾り包丁します。
角度を変えて格子状になるように同じように切り込みを入れていきます。 (今回は一度冷凍しているのでアニサキスの心配はありませんが、冷凍したくない場合は切り込みを入れておくと予防対策になります) 切り込みを入れることでねっとりとした、いかの旨みがより感じられるようになります。
いかの大きさに合わせて、糸造りにしやすい長さ2~3等分に切り分けます。今回は横方向に2等分しました。
大根は桂むきにしてつまにし大葉と一緒に器にのせておき、糸造りにしたいかを盛り付けます。 箸で一列まとめてすくい、盛り付ける奥側を少し折り込むと綺麗に盛り付けられます。
穂じそやわさびなどお好みの薬味をのせて完成です。
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がまざわ たかこ
料理家・郷土料理研究家・調理師
料理家/郷土料理研究家/調理師 ホテルでの和食調理、保育園給食などに従事した経験から現在は 料理教室、レシピ開発、イベント講師、コラム執筆、小学校での食育授業など活動は多岐にわたる。 7年の旅行会社在勤中に目覚めた各地の料理や食文化の魅力にはまり郷土料理研究家の道へ。 作り続けたい定番の家庭料理や、地味だけどおいしい!な『心がほっこりするごはん』をモットーに身体も喜ぶ素朴なごはんを目指し活動している。