一度は手作りしてみたい干し柿。特別な道具も必要なく、干すだけなので初めての方もチャレンジしやすい手仕事です。 とても簡単で作業は単純ですが、毎日天気をみて移動してあげたり、柿を揉んであげたり 手塩にかけておいしくしていく過程が何とも楽しいです。 たくさん作っておくとお節料理にも重宝します。 クリームチーズやバターをはさんで、ワインのお供にも!
なるべく天気が良く寒い時に短い日数で仕上げると失敗なく仕上がります。 ちょっと手間ですがよく揉んであげることでやわらかくておいしい干し柿になります。 ずっと室内干しだとカビ発生のリスクがありますが、焼酎やホワイトリカーをキッチンペーパーにしみこませて柿の表面をふくと防止になります。(スプレーボトルに入れて吹きかけても良いです) 保存はビニール紐からはずして一つずつラップに包み、ジッパー付きバックに入れて冷凍保存しましょう。
道具を用意します。 〇柿を洗うたらい、ざる、包丁 〇煮沸用鍋 〇ビニール紐、はさみ ※物干し竿などない場合はハンガーなど メンテナンスに焼酎又はホワイトリカー、キッチンペーパー、ビニール手袋があると安心です。
柿はしっかり色づいて固さのあるものを選び 傷みのあるものは除きます。 熟している柿もへたから落下しやすいので除きます。
洗った柿は包丁やピーラーで皮をむきます。 皮が残ると口当たりが悪いので丁寧にむいていきます。 切りにくい場合は先にはさみでへたの回りの葉を切ってからむいても良いです。
全てむき終わったらビニール紐を用意します。 今回はビニール紐1本に柿4つずつくくり付けていくので 1mほどの長さで4本用意します。
枝にビニール紐を結んでいきます。 2重にこぶ結びでも良いのですが、干し柿作りの際の便利な結び方をご紹介します。 ①紐の端を持ちます。右手が下になるように輪を作ります。(作る輪の大きさは柿のへたにかけられる大きさで)
②同じようにもう一つ輪を作ります。
③2つめの輪を1つ目の輪の上にかぶせて1つの輪を作ります。
④柿のへたにかけて左右に紐をぎゅっと引くと柿が結ばれ固定されます。
柿同士が触れているとカビ発生の原因にもなるので、柿がぶつからないような長さを空けて2個めを結んだら 反対側のビニール紐も同じように2個くくり付けます。
鍋にたっぷりの湯を沸かし、カビ防止のために煮沸消毒します。 一度にたくさん入れると温度が下がるので2個くらいずつ沸騰している湯に5秒くらい通して清潔なざるに上げます。
日当たりが良く風通しの良い所で吊るし、夜はなるべく乾燥して涼しい室内に取り込みます。
干す場所に余裕があればぜひ皮も干しましょう。 漬物作りの際甘みを加えたい際に重宝します。 フードプロセッサーで細かくして、チャツネ代わりにカレーに加えてもおいしいです。
作り始めから1週間程度。表面が乾き良い感じに水分が抜けてきました。 雑菌が付くとカビやすくなるのでビニール手袋をつけて優しく揉んで渋の抜け具合が均一になるようにします。 出来れば毎日揉んであげると柔らかくておいしい干し柿になります。 湿度が高い日や室内干しが続くような際は焼酎又はホワイトリカーをふくませたキッチンペーパーでふくとカビ防止になります。
17日目。表面がかなりしわしわになり、中までしっかり揉み込めるくらいになりました。表面はうっすら白い糖分が浮き出ています。 トロっとした食感を残したいので今回は17日目で完成としました。
柿の種類や天気や気温、湿度の関係で出来上がりまでの日数が変わってきます。 天気が良く気温が低い日が続いたりすると全面白く粉をふくこともありますが、気温が高めだとカビが生えたりも。天候や気温を気にしながらおいしい干し柿になるよう手塩にかけましょう。
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2024/11/17 11:14
2023/11/12 16:07
がまざわ たかこ
料理家・郷土料理研究家・調理師
料理家/郷土料理研究家/調理師 ホテルでの和食調理、保育園給食などに従事した経験から現在は 料理教室、レシピ開発、イベント講師、コラム執筆、小学校での食育授業など活動は多岐にわたる。 7年の旅行会社在勤中に目覚めた各地の料理や食文化の魅力にはまり郷土料理研究家の道へ。 作り続けたい定番の家庭料理や、地味だけどおいしい!な『心がほっこりするごはん』をモットーに身体も喜ぶ素朴なごはんを目指し活動している。