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    調味料・油の基礎 | 調味料・油の特徴

    油脂・オイルの種類と特徴

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    料理の基礎

    サラダ油・ごま油・オリーブオイル・バター・マーガリン・亜麻仁油といった油脂・オイルについて解説します。

     

    油の成分とは?代表的な脂肪酸

    料理によって、使い分けていきましょう。まずは、油の成分について説明していきましょう。油の成分は主に以下の脂肪酸です。

    オレイン酸

    悪玉コレステロールだけを下げる効果があるといわれています。体内でも作り出すことができ、酸化しにくい特質を持っています。
    <オレイン酸が多い油>
    菜種(キャノーラ)油、べに花油、オリーブオイルなど

    リノール酸

    体の組織が正常に機能する上で欠かせません。不足すると、成長阻害や皮膚障害が生じたりすることがあります。 また、血中コレステロールを下げるといわれています。
    <リノール酸が多い油>
    大豆油、コーン油、綿実油など

    リノレン酸

    発ガンの抑制やアレルギー症状に効果があるといわれています。脳細胞の活動を支えるDHA(ドコサヘキサエン酸)も、この脂肪酸の仲間です。
    <リノレン酸が多い油>
    アマニ油、しそ油、えごま油など

     

    料理でよく使う食用油(オイル)

    動物性油脂、植物性油脂、液体から固形まで、いろいろな食用油について紹介します。それでは代表的な食用油についてみてきましょう。

    サラダ油(サラダオイル)

    サラダ油は、精製された植物油の一種です。原料になる植物は、菜種、大豆、トウモロコシ、ひまわり、ごま、紅花、綿実、米、ぶどうなどで、全て種子が使われます。

    オリーブオイル

    オリーブオイルは、オリーブの果実から得られる油です。緑っぽい色で、採れる場所や年により風味はかなり変わります。独特の風味とさわやかな香りがあり、フルーティだったり、青っぽく辛みが強かったりなどさまざまなタイプがあります。 日本では健康ブームに乗って、そのまま定着しました。酸化されにくいオレイン酸を比較的多く含むため、他の食用の油脂に比べて酸化されにくく、常温で固まりにくい性質を持ちます。エクストラ・ヴァージンオリーブオイル、ヴァージンオリーブオイル、オーディナリー・ヴァージンオリーブオイル、ランパンテ・ヴァージンオリーブオイル、精製オリーブオイル、(ピュア)オリーブオイル、精製オリーブポマースオイル、オリーブポマースオイルなど、等級に分けられています。

    胡麻油(ごま油)

    胡麻油は、ごまから抽出された油です。天ぷらなどの揚げ油、炒め油として使用されたり、料理の仕上げに風味付けとして加えられることもあります。ごま油の歴史は古く、油脂をとるのに使われた最初の植物のひとつとされています。焙煎タイプはより香ばしい風味があります。中華料理によく使用されます。

    荏胡麻油(えごま油)

    荏胡麻油は、シソ科の「えごま」が原料の油。胡麻油以上に独特な風味があります。酸化しやすく、加熱に弱いので生食向けとして用いられています。

    菜種油(なたね油)

    菜種油は、日本の代表的な食用油で、菜種を絞って作られます。酸化、熱に強いのが特徴です。キャノーラ油はカナダ原産のキャノーラ種から搾ったもので、菜種油の一種です。

    グレープシードオイル

    グレープシードオイルは、ヨーロッパブドウの種子から得られる油。ワイン醸造の副産物として豊富に得られる種子を搾って作られます。綺麗な色と、ほぼ無臭のクセがない風味が特徴です。ドレッシングやマヨネーズの材料として使われたり、ガーリックオイル、ローズマリーオイルといったスパイス・ハーブを加えたオイルのベースに用いられます。

    コーン油

    コーン油は、トウモロコシの胚芽を原料にした油。トウモロコシからコーンスターチを製造する際に分離した胚芽を原料であるため、コーン工業の副産物であるとされています。揚げ物などの加熱調理に最適とされています。血中コレステロールを下げる、植物ステロールを含んでいるのが特徴です。

    ココナッツオイル

    ココナッツオイルは、ココヤシ果実(ココナッツ)の巨大な種子内部の胚乳(白い部分)から抽出されて作られる油。比較的高い温度で固まりやすいため、室温が20℃以下だと固まってしまいます。25℃以上であれば透明の液体状態、20℃~25℃ではクリーム状となります。ココナッツオイルの最大の特徴は、脂肪を燃やすともいえる働きをする「中鎖脂肪酸」が豊富なことです。中鎖脂肪酸は、吸収、分解が非常に早く、即、エネルギーになります。そのため、脂肪組織に蓄積されにくく、太りにくいと言えます。また、ココナッツオイルには、脳を含む全身の血行を促進する作用があります。ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、肝臓で分解されると「ケトン体」という物質を作り出します。このケトン体は、脳のエネルギー源になる上、脳の活性化にも有効であるという研究結果もあるのです。

    亜麻仁油(あまにあぶら・フラックスシードオイル)

    「亜麻(あまに)」の種子を搾った油で、独特な風味があります。酸化しやすく、加熱に弱いためサラダのような生野菜や魚にかけたりする生食向けが特徴一般的です。オメガ3系の不飽和脂肪酸が豊富だという点で注目を集めています。オメガ3系の脂肪酸が含まれる油には、血液中の脂肪濃度を下げる働きがあり、このことから下記のような効果が期待できると言われています。

    ・悪玉コレステロールを下げる
    ・動脈硬化や心筋梗塞予防
    ・高血圧予防
    ・ダイエット効果
    ・脳の活性化
    ・アレルギー症状の緩和
    ・抗うつ作用

    こめ油(米油、こめゆ、こめあぶら、べいゆ、米糠油とも)

    こめ油は、日本の米食文化から生まれた米糠(こめぬか)から抽出される油。米ぬかにだけ含まれる「γ-オリザノールビタミン類」が豊富で優れた抗酸化作用を持つ。サラッとしています。

    大豆油

    大豆油は、日本における代表的な食用油で、大豆の種子から採取される油。サラダ油の他マヨネーズやマーガリンの原料などとして広く用いられています。

    ひまわり油(サンフラワー油)

    ひまわり油は、ヒマワリの種子を原料とした油。風味はタンパクで癖がないのが特徴です。ビタミンE含有率が植物油の中でもトップクラスで、ドレッシングやマヨネーズの原料にも用いられます。

    紅花油(サフラワー油)

    紅花油は、紅花の種子から作られている種子油。無味無臭の軽い食感が特徴です。健康維持に大切とされるオレイン酸をたっぷり含んだタイプが人気です。

    綿実油(めんじつゆ)

    綿実油は、ワタを取った後の種を原料とした油。冷めても風味が落ちにくく、高級油として用いられています。

    落花生油

    落花生油は、香ばしい風味が特徴の落花生が原料の脂。加熱にも強いため、中華料理などではよく使用されています。

    パーム油

    パーム油は、アブラヤシの果実から得られる油。精製の仕方によって色や風味も色々。マーガリン、ショートニングの原料として利用される加工用油脂です。

    バター

    バターは、牛乳から分離したクリームを凝固させた(練るなどして固めた)固形油です。原料乳を乳酸発酵させてから作る「発酵バター(醗酵クリームバター)」、発酵はさせずにそのまま作る「無発酵バター(スイートクリームバター)」があります。また、食塩を添加した「有塩バター」と食塩を添加しない「食塩不使用」バターがあります。

    マーガリン

    マーガリンは、植物性油脂や動物性油脂を原料とし、バターに似せて作った加工食品の油です。ジャムなどと一緒にトーストに塗ったり、お菓子作りにも欠かせない油です。マーガリン類は日本農林規格によって規定がされていて、油脂含有率の違いによって「マーガリン」と「ファットスプレッド」に分類されています。家庭用のマーガリンとしてお店に並んでいるのの多くは、「ファットスプレッド」と呼ばれるものです。

     

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