穀物酢、米酢、すし酢、黒酢、りんご酢、バルサミコ酢、白ワインビネガーなどいろいろなタイプの酢について解説します。
押さえておきたい5つの酢
普段の料理でよく使う5つの酢についてご紹介します。
穀物酢
小麦やとうもろこしなどを原料とし、あっさりとした味で多くの料理に使うことができる酢です。
すし酢
酢飯を作る時に使う酢です。酢と砂糖を2〜3:1の割合で混ぜ、塩を少しプラスすればすし酢になります。また、昆布茶がある場合は、昆布茶もプラスすると、味に深みが出ます。
米酢
米を原料としていてコクがあり、まろやかな風味で和食によく合う酢です。
黒酢
米酢の一種で、瓶(かめ)で自然発酵させたものを言います。糖とアミノ酸が反応してできた色素によって、黒っぽい色になります。
りんご酢
りんごの果汁をアルコール発酵させた後、さらに酢酸発酵させた酢。アップルビネガー、シダービネガーなどとも言う。
ビネガーやバルサミコ酢
次にイタリア料理でおなじみのビネガーとバルサミコ酢についてご紹介します。
ワインビネガー
ワインビネガーとは、ぶどう果汁から造られる「食酢」のこと。ぶどう果汁をアルコール発酵させた後、酢酸菌で発酵させると、酢に変わります。白ワインから造られる白ワインビネガー、赤ワインから造られる赤ワインビネガーが一般的ですが、メーカーによってはシャンパンから造られるシャンパンビネガーやシェリー酒から造られるシェリービネガーなども存在します。
赤ワインビネガーと白ワインビネガーの違い
白ワインビネガーは、リンゴやレモンのようなフルーティな香りで、味わいもさっぱりしています。クセもないので、生野菜のサラダやカルパッチョなどの魚料理にも使いやすい万能タイプです。ふだん使用している米酢などの代わりに食卓酢として手軽に使用できます。
赤ワインビネガーは、白ワインビネガーよりも果実感があり、コクが増します。肉料理に合わせやすく少量でも味わいに深みが出ます。野菜料理の隠し味に使えば、コクと深みが出るので重宝します。
それぞれの違いは、通常の白ワインと赤ワインの色味や味わいの違いとほぼ同じ感覚で覚えておくと便利です。
バルサミコ酢
バルサミコ酢もワインビネガー同様、ぶどうを原料として造られます。しかし、製造方法や熟成期間に違いがあります。バルサミコ酢は、濃縮した果汁を木樽で長期熟成させる伝統的な製法で造られます。ただ、伝統製法で作られたバルサミコは非常に高価なため、一般的なスーパーで売られているものは、工場で大量生産され、伝統的な製法で作られたものに味や色を近づけるために着色料や甘味料などを加えて作られています。
バルサミコ酢は熟成期間によって、味わいに違いが生じます。3~5年熟成の短いものから、10~20年以上熟成されたものまでさまざまです。熟成期間が長期になればなるほど、味わいがまろやかになり、コクや甘みが加わります。ただ、お値段も比例して上がるので、普段使いには若い熟成タイプで充分です。
バルサミコ酢は色合いも濃く、濃厚な味わいで甘酸っぱさが特徴です。ドレッシングに使えるのはもちろん、煮詰めることで、トロリとしたソースに仕上げることもできます。
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監修:Nadia編集部
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