世界中で食べられている「練りごま」
日本でもおなじみの調味料の練りごまですが、実は世界中にあるのをご存じですか?
そもそも、練りごまの原料である「ごま」の生まれ故郷はアフリカ大陸。紀元前3000年以前のアフリカ・ナイル川流域にて栽培が始まったという説が有力だそうです(※諸説あり)。
ごまはアフリカから中東やヨーロッパに広がり、シルクロードを経由して中国、そして縄文時代末期には日本に到達していたとのこと。和食の食材と思っていたものがアフリカ生まれで、しかもそんなに古くから世界中で食材の行き来があったことも驚きですね。
そして、ごまが世界中に広がるとともに練りごまも世界中で誕生しているのです。日本の通常の練りごまは、ごまを炒ってからすりつぶしたもの。焙煎した香ばしい香りがあります。これにごま油やサラダ油などの調味料を加えると、中国の「芝麻醤(チーマージャン)」になります。
トルコやギリシャ、中近東で使われる練りごま「タヒニ」は、生のごまをすりつぶしてペースト状にしたもの。焙煎していないので香りは優しく、味はごまそのままの濃厚な風味です。
練りごまを使った料理はたくさんあるんです!
世界各地で食べられている練りごまですが、その使い方もさまざま。例えば、日本では「白和え」や「ごまだれ」によく使われていますよね。中華料理では、「担々麺」などに使われているイメージが強いかと思います。
イスラエルやギリシャなどの地中海沿い地域では、原産地に近いこともあって練りごま(タヒニ)は頻繁に使われています。最近日本でも知られるようになった、ひよこ豆のディップサラダ「フムス」や、「ババガヌーシュ」という焼きなすのディップには、練りごま(タヒニ)がたっぷり入っています。
また、練りごまをスイーツにも使っている国もあるんです。特に、ギリシャの「ハルヴァ」は絶品! ハルヴァ自体は、中東から西アジアのあたりまで見かける、穀物や野菜に砂糖、油脂などを加えて練ったスイーツなのですが、ギリシャのものは、練りごまをキャラメルのようにかためていて、感動の美味しさなんですよ。
和食、中華、中近東、ヨーロッパの料理やスイーツまで。練りごまは実は幅広い使い方のある調味料です。
練りごまを使ったとっておきのレシピ
トーストに塗るだけ!練りごまはちみつトースト
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/448145
練りごまはピーナッツバターのように使うのがおすすめです! 甘みが入っていない分、お好みで調整できるのがうれしいポイント。香ばしいごまの風味は食欲をそそりますよ。練りごまが少しだけ余ったときにも便利です。
●詳しいレシピはこちら
練りごま&はちみつトースト
寒い冬にぴったり♪黒ごま汁粉
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中国全土で食べられているホットデザートです。通常は米でとろみをつけることが多いですが、代わりに片栗粉で作る簡単レシピにしました。定番は黒ごまを使いますが、白ごまでもOK。食べたいときにパパッと作れて、栄養価も満足度も高いスイーツです。
●詳しいレシピはこちら
栄養たっぷり中華デザート『黒ごま汁粉』
いろいろ使える万能レシピ!ごまポン
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練りごまとポン酢醤油を混ぜるだけで作れる、万能ごまだれです。豚しゃぶサラダはもちろん、和え麺やつけ麺のたれにもおすすめ。鶏がらスープの素で作った簡単スープでのばしたら、ラーメンスープにもなりますよ。
●詳しいレシピはこちら
肉に野菜に麺に。万能便利!『ごまポン』
パンとの相性抜群♪ひよこ豆のディップサラダ
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中東諸国で広く食べられているひよこ豆のディップ状サラダ。前菜の定番で、パンにつけて食べると絶品! 練りごまもたっぷり入り、あとひく美味しさです。クラッカーに付けておつまみとしてもおすすめですよ。
●詳しいレシピはこちら
ひよこ豆のディップサラダ『フムス』
栄養たっぷりの練りごまですが、料理に少し使うだけで使い切れない、という方が多い調味料だと思います。実際、料理教室でもそういう声を多く聞きました。
ですが、意外といろいろな料理に使えるので、使い始めたら手放せない調味料になるかもしれません。栄養も美味しさも兼ね備えた練りごま、余らせるのはもったいないので、まずはトーストからお試しください♪
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