カレーの仕上げに香りをプラス!ガラムマサラ
「ガラムマサラ」とは、主にインド料理に使われるミックススパイスで、カレー粉とは異なります。ガラム=熱い、マサラ=混ぜたものという意味で、複数のスパイスを炒って(熱して)粉にしたものです。
ガラムマサラには、何をどのくらい入れるというルールはなく、家庭ごとにさまざまなブレンドがあります。一般的に「シナモン」「クローブ」「ナツメグ」の3種類を基本にすることが多く、多いものでは10種類くらいのスパイスがブレンドされます。インドのスパイスと聞くと辛いイメージがありますが、辛さは必須ではありません。スパイスの組み合わせ次第になります。
最初に「カレー粉ではない」とお伝えしましたが、では何に使う調味料でしょうか。
ガラムマサラは主にカレーの仕上げに使います。
カレーに使うのにカレー粉ではない、というのは、カレーを作るときに使うスパイスではなく、仕上げに加えて香りを引き立てるのが一般的な使い方だからです。カレーの黄色い色の素、ターメリックはほぼ入りませんし、クミンやコリアンダーといったカレーの風味を出す基本のスパイスもあまり入らないので、カレーらしい味にはならないのです。
ガラムマサラは、あくまで「仕上げ」に香りをプラスする、ということです(カレー粉はイギリス生まれのミックススパイスで、元々はインドには存在しないものです)。
私がガラムマサラを初めて使ったのは、中学生のころ。インドに単身赴任していた父がお土産に持ち帰ったものが最初の出会いです。いつものルーカレーの最後にふりかけると、スパイスの香りが引き立って本格的な味になる!(当時はまだインドカレーを食べたことがありませんでしたが。笑)と、喜んで使っていました。
これが今の私のスパイス好き、調味料好きの原点。ガラムマサラは初めて私が出会ったスパイスなのです。
ブレンドはさまざま!お好みを見つけてください
市販のガラムマサラは粉末状の「粉ガラムマサラ」、ペースト状の「ねりガラムマサラ」、「おろしガラムマサラ」などに分けられます。
ガラムマサラは「シナモン」「クローブ」「ナツメグ」の3種類が基本と書きましたが、メーカーによってさまざまなブレンドがあります。
クミンやコリアンダーが多めのカレーの香りが強いもの、唐辛子入りの辛いものもありますので、パッケージの裏面に書いてある材料を確認してみてください。いろいろな料理に使うなら、唐辛子が入っていないものがおすすめです。
パッケージの裏面で、スパイスを確認して選んでください。
ガラムマサラを使ったとっておきのレシピ
お手軽タンドリーチキン風「ガラムマサラチキン」
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/489923
鶏肉に砂糖、塩、ガラムマサラ、ヨーグルトをもみ込んでオーブンやオーブントースターで焼くだけ。やわらかくスパイシーなタンドリーチキン風ができあがります。ヨーグルトのおかげで冷めてもしっとりしていて、お弁当のおかずにもぴったりですよ。
●詳しいレシピはこちら
お手軽タンドリーチキン風「ガラムマサラチキン」
カレーの副菜にぴったり!「ガラムマサラポテト」
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/489925
カレーのときの副菜って困りますよね。そんなときはこちらはいかがでしょうか? じゃがいもひとつ、10分で作れるバターとスパイスが香る副菜です。じゃがいもは皮付きのままレンジで加熱するので、短時間で作れちゃいます。おつまみにもぴったり!
●詳しいレシピはこちら
10分で完成「ガラムマサラポテト」
スパイシーなミルクコーヒー「マサラコーヒー」
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/489926
分かりやすく言えばチャイのコーヒー版。コーヒーにスパイスと牛乳を加えた、インド風のカフェオレです。南インドのコーヒーハウスで飲んだ思い出の味を、インスタントコーヒーとガラムマサラで手軽に作れるレシピにしました。スパイスとはちみつの甘さで疲れがとれますよ。
●詳しいレシピはこちら
インド風スパイシーなミルクコーヒー「マサラコーヒー」
ガラムマサラはカレーの仕上げに加えると、いつものカレーがグッと香りよく仕上がりますが、使い方はそれだけではありません。
「シナモン」「クローブ」「ナツメグ」という肉によく合うスパイスが多く使われているので、ハンバーグなどの肉料理の下味にもってこい! 香りが良いのでフライドポテトにふりかけたり、チャーハンの味付けにしたり、辛味のないものならチャイやジャム、ケーキなどの風味付けにも使えます。
ガラムマサラはさまざまなスパイスがブレンドされている分クセが少ないので、スパイスデビューにもおすすめですよ。ぜひ、お試しください。
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