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    • 公開日2016/05/07
    • 更新日2016/05/07

    息子から母へ。”基本の和食でもてなす”母の日レシピ5選

    5月8日は母の日。お母さんからの愛情に感謝する日です。みなさんは毎年、感謝を伝えていますか? 今回は、男性料理家である近藤章太さんが「息子目線」で考えた「母の日に作ってあげたいレシピ」をご紹介します。

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    息子から母へ。”基本の和食でもてなす”母の日レシピ5選

     

    母の日は、正統派和食で感謝の気持ちを伝えてみよう!

    お母さんに日頃の感謝を伝える「母の日」。今年の母の日は、正統派の和食を作ってみてはいかがでしょうか? 【「息子の味」をおふくろへ。】をモットーに活動している料理家、近藤章太さんが正統派和食の作り方のコツを詳しくご紹介します。

     

    焼き魚は「海背川腹」を意識して/鮭の幽庵焼き

    まずは、手軽に作れる和食の定番、焼き魚。塩をふって焼くだけでも充分に美味しいですが、ぜひ試していただきたいのが「幽庵焼き」。

    「幽庵焼き」とは同量のしょうゆ、酒、みりんに浸けこんだ魚を焼く料理です。柑橘系の絞り汁を加えるとさっぱりとした味わいになり、女性にも好まれます。

     

    鮭の幽庵焼きのレシピ

    材料(2人分)
    生鮭(切り身) 2切れ
    Aしょうゆ 大さじ1
    A酒 大さじ1
    Aみりん 大さじ1
    Aゆずのしぼり汁 大さじ1
    サラダ油 小さじ2
    大根おろし 適宜

    鮭は海でも川でも生息するという特殊な魚(淡水魚と言われている)。今回は皮をパリッとさせたかったので背(皮面)から焼いています。フライパンで焼き上げる簡単レシピなので、ぜひお試しください!

    くわしいレシピはこちら
    ●『鮭の幽庵焼き』
    https://oceans-nadia.com/user/21519/recipe/138548

     

    焼き魚は「海背川腹」で焼く

    さて、魚を焼くときに意識してほしいのは「海背川腹」。これは、海の魚は背(皮面)から焼き、川の魚は腹(身面)から焼く、ということ。

    海の魚は脂肪分が多く、身にも水分が多く含まれています。そのため、身から焼くと余分な脂肪分と水分が流れ出るため、味が落ちてしまうんです。ですから「海背」で、背から焼きましょう。一方、川魚は身から焼くことにより、脂肪分が流れ出ずにきれいに焼けます。※この言葉は地方によってなど諸説あります

     

    煮物には和食のコツがいっぱい!/肉じゃが

    家庭料理の代表「肉じゃが」。じつはたくさんの和食のコツが隠されているんです。調味料を入れる順番、煮込み方、仕上げ……。どれも難しいものではないので、一度実践してみてください。驚くほど和食上手になれるはずです。

     

    肉じゃがのレシピ

    材料2人分
    牛こま切れ肉 80g
    じゃがいも 1個
    にんじん 1/4本
    玉ねぎ 1/2個
    絹さや 2枚
    Aだし汁 100cc
    A砂糖 大さじ1
    A酒 大さじ2
    Bしょうゆ 大さじ1と1/2
    Bみりん 大さじ1
    サラダ油 小さじ1

    くわしいレシピはこちら
    ●『肉じゃが』
    https://oceans-nadia.com/user/21519/recipe/138554

     

    煮物を作るときは「さしすせそ」の順に調味料を入れる

    「さしすせそ」とは、和食を作るときの調味料を加える順番のことです。それぞれ、

    さ・・・砂糖
    し・・・塩
    す・・・酢
    せ・・・醤油
    そ・・・みそ
    を差します。

    これは科学的に言うと分子が大きい順番。分子が大きいということは、味が染み込みにくい、ということ。煮物を作るときは、味の染み込みにくい調味料から順に加えていくことが大事です。

    煮物を作る際、砂糖を初めに入れて煮含ませると、食材自体にしっかりと甘みが染み込むので、噛んだ時に食材の旨味+甘みを含んだ味が舌に伝わりやすくなります。逆に醤油、みそは加熱すると香りが飛びやすいので、後の方に加えるのが良いとされます。みりんは醤油と同じ順番で大丈夫です。

     

    知っておきたい「ふりじょうゆ」という調理法

    前述した通り、醤油は加熱すると香りが飛びやすいという特徴があります。ですから、煮込み料理は最後にしょうゆを少量回しかけると、醤油本来の香りが残り、より風味高い煮物に仕上がります。

     

    煮物の味は「しばらくおく」ことで染み込む

    料理は温度が下がる段階で素材の中に味が染みこんでいきます。一日たったカレーがおいしいと言われる理由もそのため。

    煮物も同じで、できあがってもすぐには食べずに蓋をしてしばらくおくようにしましょう。

     

    しょうゆ洗いでワンランク上の仕上がり!/ほうれん草のお浸し

    https://oceans-nadia.com/user/21519/recipe/138545

    お浸しはほうれん草に限らず、菜の花や春菊、たけのこなどでも作る料理で、食卓に出てくる頻度が多いものです。お浸しはシンプルに醤油や調味液を合わせて食材を浸すというシンプルな副菜。

    ですが、シンプルながらもひと手間加えるだけでワンランクアップのお浸しに仕上がります。

    そのひと手間とは「しょうゆ洗い」。茹でたほうれん草に醤油をかけて絞ることです。「まきす」を使用すると、絞った時に全体に醤油が行きわたります。

     

    ほうれん草のお浸しのレシピ

    材料2人分
    ほうれん草 80g
    Aだし汁 80cc
    Aしょうゆ 小さじ1
    Aみりん 小さじ1
    A酒 小さじ1
    かつお節 適宜

    くわしいレシピはこちら
    ●『ほうれん草のお浸し』
    https://oceans-nadia.com/user/21519/recipe/138545

    「しょうゆ洗い」には、ほうれん草に下味をつける効果だけでなく、しょうゆの塩分の浸透圧作用でほうれん草の水分を引き出す、という効果もあります。

     

    あさりのおみそ汁

    普段、なにげなく作るみそ汁。だしを上手に使うことがおいしさの秘訣になります。

    「だしをとる」というと、何やら難しそうに感じてしまいますが、今回ご紹介する「あさりのおみそ汁」なら、事前のだしとりは必要なし。あさりと昆布の旨味をしっかり引き出し、だしの効いたおみそ汁を作ります。

     

    あさりのみそ汁のレシピ

    材料(2人分)
    あさり 120g
    昆布 3g
    水 300cc
    合わせ味噌 大さじ1
    小ねぎ 適宜

    くわしいレシピはこちら
    ●『あさりの味噌汁』
    https://oceans-nadia.com/user/21519/recipe/138590

    あさりにはコハク酸という旨味成分があります。昆布にはグルタミン酸という旨味成分があり、あさりのコハク酸と合わさることによって旨味の相乗効果が生まれます。

     

    昆布に切込みを入れ、弱火でじっくり加熱すること

    昆布には白い粉がついていることがあります。この白い粉はマンニットといわれるアミノ酸の一種で旨味になるので拭き取らないこと!

    さらに繊維に逆らって切込みをいれるとより深いだしが出ます。

    昆布は60度くらいの温度でじっくりゆでるのがおいしいだしをとる秘訣。あさりと昆布を弱火でじっくり火にかけてからみそを加えると一段とおいしい味噌汁に仕上がります。

    みそも加熱すると香りが飛びやすいので、火を止めるか弱火で溶いてください。

     

    知っておきたい和食の基本の配膳

    盛り付けも大切ですが、まずは和食の基本の配膳をおさえておきましょう。

    左手前・・・主食
    右手前・・・汁物
    右奥・・・・・主菜
    左奥・・・・・副菜
    真ん中・・・副副菜

    これが和食の基本の配膳です。

    覚え方は

    汁物はみそ汁が多いので”み”ぎがわに”み”そしる
    左奥に煮物が多くなるので煮物を食べる際に煮汁が垂れないように左手前のご飯で受けながら食べる。

    そのような形で色々発見しながら覚えると良いと思います。

    基本の和食のコツをおさえて、母の日に本格和食をごちそうしてみては?

     

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    このコラムを書いたArtist

    近藤 章太
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    近藤 章太

    料理家。1988年、神奈川県生まれ。 母子家庭で育ったため、母親に対して親孝行をしたいという想いを強く持ち、「おふくろの味」ならぬ「息子の味」を提供したいと広告代理店会社員を経て一念発起し、料理家を志す。 2014年、「祐成陽子クッキングアートセミナー」に入学。卒業後は料理教室の講師として月400名の生徒に教授している。 石窯ドームアンバサダー(東芝)として活動の他、企業のデモンストレーションやCM、TV撮影等で活動中。自分だけでなく、全国の親に「息子の味」「娘の味」を食べてもらって喜んでほしいという想いで、料理家としての活動に取り組んでいる。 公式ブログ「息子の味」⇒http://ameblo.jp/musukonoaji

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