「りんごが赤くなると医者が青くなる」のは本当!?
りんごの歴史は古く、「人が食べた最古の果物」と言われていて、約4000年前から食べられていたそうです。
「りんごが赤くなると医者が青くなる」という言葉がありますが、これは日本だけで言われている言葉ではありません。欧米では昔から「1日1個のりんごは医者を遠ざける」と言うことわざがあるほどです。
りんごに含まれる代表的な栄養素
りんごには、カリウムや食物繊維、各種ポリフェノールなどさまざまな栄養素が含まれています。それぞれの栄養素について、詳しくみていきましょう。
腸内環境を整える食物繊維
皮付きのりんご100gあたりには、約1.9gの食物繊維が含まれています。この食物繊維には腸内環境を整える働きがあります。
身体の免疫細胞の約6割は腸にいるそうなので、腸内環境を整えると身体本来の免疫力を保てる、と言えます。
食物繊維は水溶性と不溶性がありますが、りんごに含まれる食物繊維のほとんどは不溶性なので、加熱したり加工したりしてもOKなのもうれしい点です。
余分な塩分を排出してくれるカリウム
カリウムには体内の余分な塩分を排出する働きがあります。
普段から外食やコンビニでの食事が多いと、塩分を摂りすぎているかもしれません。濃い味が好きな方は、カリウムが含まれる果物や野菜を積極的に摂るようにすると◎です。
カリウムは水溶性なので、水にさらしたり茹でたりすると1/3〜2/3ほどの量が溶け出る性質があります。カリウムを最大限に摂取したいなら、りんごをそのまま食べるのが良いでしょう。
りんごポリフェノールで身体を抗酸化
りんごにはさまざまなポリフェノールが含まれていて、その総称をりんごポリフェノールと言います。
このポリフェノールを最大限に摂取したいなら、皮付きのまま食べるようにしましょう。りんごは皮の部分に多くのポリフェノールが含まれているからです。
りんごポリフェノールには抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去して血液をサラサラにしたり、脂肪の吸収を抑制したり、肌を健康にする働きなどがあります。
りんごを切ると褐変するのは、りんごポリフェノールが酸素にふれて酸化するためです。切ったりんごは塩水などにつけて酸化させないようにしましょう。
りんごポリフェノールは熱には強いものが多いので加熱してもOKです。りんごのコンポートや赤ワイン煮などもおすすめです。
おいしいりんご選びの3つのポイント
お店にズラリと並んでいるりんごを見ると、どれにしようか迷ってしましますが、おいしいりんごを見分けるポイントは3つあります。
まず、お尻まで赤く色づいているもの。お尻の方が緑色のりんごはまだ熟していない証拠です。できるだけ全体に赤く色づいているものにすると良いでしょう。
さらに重くて硬いりんごが◎。重くて硬いりんごは、みずみずしくて実が詰まっているので、持ったときの感触で重くて硬いものを選びましょう。
最後に、枝がひからびていないかチェック。枝が干からびているものは、鮮度が落ちているので注意が必要です。
この3つのポイントでおいしいりんごを選ぶことができます。
切り口の褐変防止には塩水以外もOK
りんごの切り口が褐変してしまうのは、りんごに含まれるポリフェノールが酸化してしまうからです。これを防止するためには、塩水につけてきちんとラップをして冷蔵庫に保存するのが◎。お弁当に入れるときなども、この一手間で違います。
塩水のほかに砂糖水やはちみつ水、レモン汁などにつけることでも防止できますが、塩水よりも少し長い時間漬けておく必要があります。
りんごは長期保存可能な果物
りんごは1ヶ月くらい長期保存できる果物で、暖房のついていない部屋で直射日光が当たらない場所なら新聞紙などに包んで常温保存もできます。しかし、暖房をつける場合は、冷蔵庫に入れて保存しましょう。
りんごが出す「エチレンガス」には、他の食材を熟させる作用があるので、りんごを冷蔵庫に入れるときには、そのまま入れるのではなく、ビニール袋に入れて軽く口を閉じて保存するのが◎です。
1日1個のりんごは身体を健康にする
1日に食べる果物の目安量は200gと言われています。りんごはやや小さめのもので200gほどです。
りんごの恩恵を最大限に受けるためには、毎日1個食べるのがおすすめですが、他の果物を組み合わせても、もちろん◎。果物として1日200g食べる習慣を付けられるようにすることが良いですよ。
毎日の食事にりんごをプラス
ここまでりんごの栄養や選び方を紹介しました。りんごの栄養をそのまま摂りたいなら、皮付きのまま食べるのが◎です。生で食べるだけでなく、料理やお菓子などにも使えるおいしいりんごを、毎日の食事にプラスしてみてくださいね。
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