コク深くてほっとする味わい。「ロシア料理」ってどんなお料理?
東西に長く、広大な国土をもつロシア。中国からヨーロッパまで近隣諸国も多く、多様な食文化を取り入れて発展してきました。
ロシア料理の魅力は、温かみのある素朴さにあります。異国の料理なのに、日本人の私たちでも不思議と懐かしさを感じ、ほっとさせられる味わい。トマトやビーツなどの赤い食材や、サワークリームやカッテージチーズのようなほんのりと酸味がある食材、酢漬けや塩漬けなどの保存食も多用されます。
国土の大部分が寒冷地で極寒の冬が長いため、日本でもよく聞かれるようになった「ボルシチ」や「ビーフストロガノフ」のような、温かいスープや煮込み料理は欠かせません。
また、身体を温めてくれるハーブや香辛料、コクをプラスするバターやチーズなどの食材が多用されるのも特徴的。油っこい料理に酸味を与え、さっぱりとした味わいに仕上げる工夫も多く見られます。
煮込み系だけじゃない!おうちで手軽に作れる本格ロシア料理4選
鮮やかな赤色が食欲そそる!定番スープ「ボルシチ」
ロシア料理を代表する、定番の具だくさんスープ「ボルシチ」。鮮やかな深紅色の正体はビーツですが、ほかに入れる材料は、キャベツ・にんじん・玉ねぎ・トマト・お肉。私たちもふだん何気なく作っている野菜スープと、ほとんど同じ材料だと思いませんか? お肉を牛こまにして瓶詰のビーツをプラスするだけで、驚くほど深みのある味わいに変化します。
【主な材料】
牛肉(こま切れ)
ビーツ(瓶詰)
キャベツ
にんじん
玉ねぎ
カットトマト(缶詰)
サワークリーム
●詳しいレシピはこちら
『ロシアの赤い野菜スープ(ボルシチ)』
2つのクリームで本格的な味わいに!基本の「ビーフストロガノフ」
諸説ありますが、ロシアの貴族ストロガノフ家の家伝の一品で、名前もここに由来するとされる「ビーフストロガノフ」。こちらは“それっぽい”料理ではなく、本格派の味に仕上げる格上げレシピです。
切り落としの牛肉は、粉をまぶして調理するとトロットロ食感でコクうまに変身しますよ。風味づけの白ワインに、サワークリームと生クリームを加えることで、初心者さんでも深みのある本格的な味わいを再現できます。
【主な材料】
牛肉(こま切れ)
マッシュルーム
玉ねぎ
サワークリーム
生クリーム
白ワイン
●詳しいレシピはこちら
『簡単なのに本格的!基本のビーフストロガノフ』
みんなでワイワイ食べたい!ロシア風おかずクレープ「ブリヌイ」
“ロシア人に最も愛されているロシア料理”とも言われる「ブリヌイ」。フライパンで薄く焼いたクレープのようなお料理です。
ジャムやはちみつ、コンデンスミルクなど甘いものをかけてデザートにするだけでなく、サワークリームと一緒にいくらやスモークサーモンを包んで前菜やおつまみにすることも。ひき肉やマッシュポテトを包めばお食事系クレープになるので、ランチやお弁当にもおすすめです。
【主な材料】
薄力粉
卵
牛乳
お好みのトッピング
●詳しいレシピはこちら
『ロシア風おかずクレープ(ブリヌイ)』
具だくさんでごちそう感アップ!ロシア風ポテトサラダ「オリヴィエサラダ」
モスクワのレストランのシェフ、オリヴィエ氏の人気料理だったことから「オリヴィエサラダ」と呼ばれている一品。スペインでは「エンサラディージャ・ルサ(ロシア風サラダ)」と呼ばれ、バルのタパスとして親しまれています。
ロシアの家庭では、お正月や祝日などの食卓に、ポテトサラダが欠かせないのだとか。ベースとなる味付けはマヨネーズですが、サワークリームやピクルス、ツナや肉類を加えることで、風味豊かなロシア風ポテトサラダに仕上がります。こちらのレシピは、じゃがいもを潰さず仕上げることと、ピクルスで爽やかな酸味をプラスするのが特徴です。
【主な材料】
じゃがいも
にんじん
いんげん
ツナ
ピクルス
マヨネーズ
●詳しいレシピはこちら
『ロシア風ポテトサラダ(オリヴィエサラダ)』
レストランのシェフではなく、現地のお母さんを思わせる素朴な料理たち。牛肉は安く買える切り落としでいいですし、ビーツの瓶詰は輸入雑貨を扱っているお店でも300円程度で手に入ります。特別な日だけではなく、普段の食卓にもお似合いなロシア料理。まずは気になった1品から挑戦してみてください。
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