【さけすり身について】 さけすり身は、噛む力が弱くなった方にたら料理を楽しんでもらえるよう考案した介護用の魚介素材です。 大きな特徴は以下の3つです。 ① 加熱しても硬くならず、箸やスプーンで簡単に切れる ② 形も調理法も自由自在 ③ 和洋中のたら料理に活用 【好きな魚ランキング1位】 日本人の好きな魚ランキング1位がさけだそうです。塩焼き、照り焼き、フライなど日本の食卓に欠かせない魚です。 さけすり身を使った料理は、見た目も味も満足でき、どなたにも美味しく召し上がっていただけるいただけます。 ぜひご家族の皆様でお楽しみください。
【美味しく作るポイント】 ① 粒のない滑らかなペースト状にすることで、しっとり柔らかい食感のたら料理に仕上がります。 ② 麩は材料全体になじむよう、パウダー状に粉砕しておきます。 ③ 麩を他の材料と一緒に粉砕すると、生地が重くなりフードプロセッサーの刃が回らないため最後に入れてよく混ぜます。 ④ さけの成形は、切り身の形に似せて背側から腹側へ細く、厚み 約1.5cmを目安にヘラで伸ばします。 【冷凍保存で時短調理】 ① パウダー状に粉砕した麩は、冷凍保存できます。 ② さけすり身は加熱前や成形・加熱後に冷凍保存しておくと、解凍してすぐ調理に取りかかれます。ラップでぴったり包み、チャック付き保存袋に入れ空気を抜いてから保存するとよいでしょう。
麩はミルなどでパウダー状に粉砕する。
3cm角に切ったはんぺんを沸騰した湯で2分茹で、キッチンペーパーに取りそのまま冷ます。 *茹でることで余分な塩分を除きます。
さけ(皮と骨を除く)を粗く刻む。
1、2、A マヨネーズ5g、日本酒小さじ1、オイスターソース小さじ1/3をフードプロセッサーでなめらかになるまで粉砕し、最後に麩を加えさらによく混ぜる。
【切り身の形に成形・加熱する】 すり身100gをクッキングペーパーに置き、表面をヘラでならして成形する。 *切り身の形に似せて、背側から腹側へ細く、厚み 約1.5cmを目安にヘラで伸ばす。
蒸気が上がっている蒸し器で蓋をして約4分蒸す。 乾かないようラップで包み、そのまま冷ます。
【冷凍保存の方法】 すり身は加熱前や成形・加熱後に冷凍保存しておくと、解凍してすぐ調理に取りかかれます。ラップでぴったり包み、チャック付き保存袋に入れ空気を抜いてから保存するとよいでしょう。
【さけすり身で作れる料理例】 ●さけの照り焼き さけ料理の定番といえば照り焼き。バターを入れた甘辛タレで食欲アップ。ゆず皮、大根おろし、山椒の実などでいろいろアレンジ。
●さけと芋の甘酢あんかけ さけ、かぼちゃ、さつまいも、じゃがいもを取り合わせたボリューム満点の甘酢あんかけ。
●さけの香草パン粉フライ 香草とパルメザンチーズを混ぜたパン粉をつけてフライに。タルタルソースが相性抜群。
●さけのつみれ汁 寒い季節には、しっとりふわふわのさけすり身でつみれ汁。
491017
クリコ
料理研究家・介護食アドバイザー
病気で食べることが困難になった夫のために、介護食を作ることになりました。はじめての介護食作りは戸惑うことばかりでしたが、気づくとその面白さに夢中になっていました。 私が作る介護食の特徴は、素材を手作りすることです!! 「食べづらい、おいしくない、見た目に食欲がわかない」などの悩みを解消するために、肉・魚・野菜料理のベースになる素材を手作りします。 手作り素材で作る料理は、見ても食べても美味しく、箸やスプーンで簡単に切れる柔らかさです。 ◆「加熱しても硬くならない肉素材」 ハンバーグのような肉だねを滑らかなペースト状にしたものが肉素材です。 加熱しても硬くならず、見た目は普通の肉料理。とんかつ、豚の生姜焼き、つ くねなど、調理法も形も自由自在です。 ◆「加熱しても硬くならない魚素材」 鮭、タラ、エビ、ホタテなどで作る滑らかなすり身が魚素材です。肉素材同様 に和洋中の魚料理を作ることができます。 ◆「野菜ピュレ」 茹でた野菜をすりつぶしたピュレに他の食材を組み合わせて作る野菜料理 は主食から汁物まで彩豊かで栄養満点。工夫次第でレパートリーは無限大 です。 ◆「時短調理」 手作り素材は小分け冷凍保存することで調理時間を大幅に短縮します。 イタリア料理と和食の教室で教えた経験を生かし、手作り素材を使った料理レシピは180点。 「このレシピに出会えてよかった」「全部食べてくれた」「とにかくおいし い」「介護食なのに家族で楽しめる」などたくさんの満足のお声をいただい ています。 ご家族の皆様でご一緒にお楽しみいただければ大変嬉しいです。