ほうじ茶風味のお菓子が好きで、パンナコッタにしてみたところ、とても美味しいデザートが完成しました。そのまま食べてもよいですし、秋のフルーツともよく合います。今回は甘くて柔らかいあんぽ柿をリキュールに漬け込んでトッピングし、芳醇な香りが漂う大人のデザートに仕立ててみました。
◆ 粉ゼラチンを水でふやかす際は、必ず水に粉をふり入れてください。逆にする(粉に水を入れる)とダマになってしまうのでご注意ください。 ◆ 牛乳には脂肪分が含まれているので、直接乾燥した茶葉を加えると脂肪分にコーティングされて抽出がうまくいきません。最初に少量のお湯で茶葉を開いてから牛乳を加えることがポイントです。その後、時間をかけてゆっくりと煮出すことで、ほうじ茶の香りがしっかりと牛乳に移ります。 ◆ ゼラチンは沸騰させると臭みが出たり、凝固力が弱まったりするので、電子レンジでの温めすぎには注意してください。 ◆ パンナコッタの液体を緩い状態のままカップに注ぐと、時間の経過とともに油脂分が表面に浮いてきてしまうことがあります。氷水で冷やし、とろみをつけてからカップに注ぐことで、綺麗なパンナコッタに仕上がり、冷やし固める時間も大幅に短縮することができます。
あんぽ柿を小さく切り、グランマルニエ(またはコアントロー)に漬けて一晩以上おく。
水(粉ゼラチン用)に粉ゼラチンをふり入れ、吸水するまでしばらくおく。
鍋にほうじ茶の茶葉を入れ、弱めの中火で2分ほど乾煎りする。
水(茶葉用)を加え、沸騰したら火を止めてすぐに蓋をし、2~3分蒸らす。
牛乳を加え、弱火でゆっくりと温める。沸騰したら火を止めて再び蓋をし、15分蒸らす。
液体を茶漉しで漉し、茶葉を押さえてしっかりと搾る。そこから120gを計量する。
綺麗にした鍋に⑤で計量した液体を戻し、砂糖を加え、弱めの中火で温める。砂糖が完全に溶けたらボウルに移す。
ふやかした粉ゼラチンを10~15秒ほど電子レンジで温めて溶かし、⑥のボウルに加えて混ぜる。 ※ 粉ゼラチンはボウルに加える前に目視で完全に溶けているか確認すること。
生クリームを加える。
ボウルを氷水に漬ける。液体はボウルに触れている部分から冷えるので、ゴムべらでボウルの表面を拭うように混ぜながら、とろみがつくまで冷やす。
ゴムべらの上に線が描けるくらいのとろみが目安。
ティーカップに注ぎ、冷蔵庫で冷やし固める。
お好みであんぽ柿を乗せる。
470973
2024/06/24 05:03
早坂玲奈
大切な記念日や、ご友人を招いてのお食事会など、料理を少し頑張ってみたいときに「何を作ったらいいかな・・・?」と迷ったら、ぜひ私のレシピルームをのぞいてみてください。『大切な人を喜ばせたい』という気持ちを応援するためのおもてなし料理をご紹介しています。 出張料理人・飲食コンサルタント・料理教室講師・フードスタイリストとしての経験を積みながら、プロ向けからご家庭向けまで、様々なレシピ開発に携わってきました。美味しさで周りを喜ばせることは、作り手自身の幸せにも繋がることだと日々感じながらこの仕事を続けています。 「簡単」「時短」も素晴らしいけれど、ときには時間をかけて料理を頑張ってみたい日もあると思います。料理にかける手間は、正しく作れば必ず報われます。丁寧に作り方をお伝えすることで、みなさんが大切な日を笑顔で過ごすためのささやかなお手伝いができれば嬉しいです。