食べ過ぎ、飲み過ぎで起こる「食滞」とは?
中医学では、脂っこいものの食べ過ぎやアルコールのとりすぎ、暴飲暴食などにより、食べたものが胃中に滞り、代謝がうまくいっていない状態を「食滞」といいます。この状態になると、嘔吐やげっぷ、胃部の膨満感や痛み、胸焼け、便秘、下痢などの症状が起こりやすくなります。この食滞が続くと肥満の原因にもつながります。
食滞を改善するには
消化促進や老廃物の排出、胃腸の働きを整える効果のある食材をとりましょう。デットクス効果の高い食材をとるのもおすすめです。また、胃腸を休めるという意味では、思い切って一食抜くという方法もあります。
食滞の改善におすすめの食材
消化を促進するもの
大根、にんじん、かぶ、そば、ラディッシュ、オクラ、パクチー、ゆず、すだち、きんかん
老廃物の排出を助けるもの
白菜・ごぼう・きのこ類・海藻類・ほうれん草・小松菜・レタス・バナナ
胃腸の働きをととのえるもの
キャベツ、カリフラワー、さといも、れんこん、たまねぎ、大豆、りんご
デトックス・解毒作用があるもの
菜の花、三つ葉、しじみ、黒豆、小豆、豆腐、納豆、緑豆、菊花、ふき、みょうが、しじみ、いちじく
薬膳でデトックスレシピ3選
こんにゃくステーキパクチーきのこソース
食物繊維が豊富で腸内の老廃物を排出する助けをしてくれるこんにゃくときのこの組み合わせ。パクチーとゆずを加えることで香りよく、滞った消化を助けてくれます。
材料(2人分)
こんにゃく…200g
しいたけ…2枚
しめじ…50g
えのきたけ…60g
にんにく…1片
パクチー…1株
ゆずの皮…少々
ごま油…小さじ2
オリーブオイル…大さじ1/2
Aしょうゆ…大さじ1・1/2
みりん…大さじ1・1/2
B塩…小さじ1/4
白ワイン…大さじ2
大根のつま…適量
お好みでゆずのしぼり汁…少々
詳しいレシピはこちら
https://oceans-nadia.com/user/10641/recipe/145403
鯛のかぶら蒸し
寒い日の蒸し物はお腹もポカポカあたたまってうれしいですね。かぶは温性に属し、消化を促します。鯛は胃腸の働きを高め、水分の代謝を促してくれます。むくみや下痢などの症状にも効果的です。
材料(2人分)
鯛(切り身)60g程度…2枚
塩…小さじ1/4
酒…小さじ2
かぶ(中)…2個
きくらげ(乾燥)…2g
卵白…1/2個(20g)
塩…少々
だし…1カップ
みりん…大さじ1
うすくちしょうゆ…小さじ2
片栗粉…小さじ2
わさび…少々
このレシピはこちら
https://oceans-nadia.com/user/10641/recipe/145427/
しじみと菜の花のスープ
飲みすぎたあとにおすすめなスープです。しじみは余分な水分を排出し、解毒作用があり、肝臓の機能を正常に整えます。菜の花は解毒作用があり、血の滞りをとき、血流を改善します。キャベツは胃の調子を整えるといわれます。
材料(2人分)
しじみ…200g
菜の花…3本
キャベツ…2枚
だし昆布…5㎝
塩…小さじ1/3
酒…小さじ1
しょうがのしぼり汁…少々
このレシピはこちら
https://oceans-nadia.com/user/10641/recipe/145383/
もし、食べすぎてしまったら…適度にリセットを
今回は食べ過ぎや飲みすぎの後におすすめのデトックスに効果のある薬膳レシピをご紹介させていただきました。薬膳といっても、難しい生薬は使っていないので、身近な食材で作ることができます。おすすめな食材を参考に気軽にアレンジしてみてください。
ふだんの食事は腹八分目をこころがけたいものですが、もし、食べすぎてしまったという時は、デトックス効果のある食材をとったり、食べる量を減らしたりして、体をリセットしましょう。
参考文献
『現代食卓に生かす「食物性味表」』(日本食養学会)
『薬膳&漢方の食材事典』(ナツメ社)
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