夏休みは子どもとご飯作りに挑戦するのに最適!
「食育にもつながるし、子どもと一緒にごはんを作ってみたいんだけど……」
そう思いながらも、なかなか実現できないママは多いのではないでしょうか。忙しくて、子どものペースで料理する時間がなかったり、包丁や火はまだ子どもには危険すぎると感じたり。
確かに子どもとご飯を作るには、いろいろとハードルがあります。
もうすぐ夏休みがやってきます。
きっと、おうちで子どもと一緒に過ごす時間が増えると思います。このタイミングは親子クッキングにチャレンジする絶好の機会ですよ! そのメリットやうまく進めるコツ、おすすめレシピを紹介していきます。
子どもとご飯を作るメリット!
そもそも子どもと一緒にごはんを作ると、子どもたちにどんな良い効果があるのでしょうか。
まず、食への関心が高まりますし、自分で作ったものは食べたくなるので、好き嫌い克服のきっかけにもなります。
高まるのは食への関心だけではありません。
計量したり、分割したりなどは算数の要素。
食材を観察したり、調理後の変化を発見するのは理科の要素。
地域の伝統料理・世界の料理を知ることは社会の要素。
などなど、料理には学習要素がもりだくさんで、学習への興味・関心も高まるはず!
さらには、「作れた」という達成感や、みんなに美味しいと言ってもらえることで、自己肯定感も高まりますよね。
そして、ママとのコミュニケーションは子どもたちにとって何より嬉しいこと。心の栄養になります!
このように、一緒に料理することで、子どもたちが得られるものはたくさんあるのです! それだけやってみる価値があるんですよ。
子どもが自発的にお手伝いをするようになるには?
料理を作りたい!とやる気満々な子だと進んでお手伝いしてくれるでしょうが、中には料理に関心のない子もいます。
どうすれば、子どもにやる気を出してもらえるでしょうか?
声かけのコツやポイント
料理自体は好きな子でも、楽しく他の遊びをしているところで突然、「一緒に料理しよう!」と言われても、急には気分が乗らないということはよくあります。
だから私は、子どもに前もって「○時になったら、一緒にお料理しようね」と伝えておきます。そうすると、その時間が来たときに、比較的スムーズに始めることができます。
そして、小さい子どもは基本的に「楽しそうなこと」にしか乗ってきません。
ですから「お手伝い=ママと一緒に楽しく遊べる」という印象を持ってもらうことが大切です。
私はストレートに「お手伝いして」と言うのではなく、子どもの好きなものと関連付けて、興味を引くようにしています。
例えば……
うちの子は、「味見」が大好きなので、「ちょっと味見してくださーい」と言って、味見からそのまま一緒に料理に引き込むこともあります。
ごっこ遊びも大好きなので、「お料理教室ごっこしよう!」と言って誘うことも。
私が先生、子どもが生徒になって、テレビの料理番組のように、「次はしてください!」など、わざと敬語でしゃべったりすると、子どももノリノリでやってくれます。
そして一緒に料理をしたら、仮にあまり役に立っていなかったとしても、
「こんなことができるなんて、すごい!」
「ママが1年生のときはこんなにできなかったよー!さすが!」
「○○ちゃんが手伝ってくれるから、すごく楽だよ!」
「○○ちゃんが作るお料理が、世界で一番美味しい!」
などと大げさに褒めまくっています。
それが達成感や自己肯定感につながり、次に、自発的に「やりたい!」と思えることにつながっていきます。
ママがイライラせずに子どもと料理するには……
子どもと楽しく料理したいはずなのに、言うことを聞いてくれなかったり、お手伝いどころか邪魔ばかりされて、イライラしてつい怒ってしまう……なんてことも十分考えられます。
そうならないためのポイントを2点ご紹介します。
注意事項は料理を始める前に
子どもと料理をするときに、一番気がかりなのは「けが」ではないでしょうか?
勝手に包丁やフライパンに触ろうとしていたりすると、危なっかしくてとても料理に集中できませんよね。
子どもも、料理の最中に「あー!!! 危ない!!」「そんなことしたらだめでしょ!!」と怒られてばかりでは楽しくないし、やる気がなくなってしまいます。
危険を回避するための一番のポイントは、「注意すべきことを事前に伝える」です。
私は、娘とお料理する前には、毎回必ず「3つ気をつけてね。1つ目はお料理中に走り回らいない。2つ目は包丁は勝手に触らない。使ったら元の場所に戻す。3つ目は、フライパンに触らない」と、注意事項を伝えています。
「料理を始める前に」伝えるのがポイントです。
そして、子どもは1度だけでは忘れてしまうので、実際に食材を切るなど、その場面になったときに、再度繰り返して伝えます。
娘は、決して落ち着きのある子ではないのですが、事前に伝えておくと、意外なくらい約束をしっかり守ってくれます。
作業中にがみがみ言うことがほとんどなくなり、ママのストレスもぐんと減りますよ。
完璧を求めない
一緒に料理を始めると、ママとしては最初から最後まできちんとやり遂げて欲しい、と思いがち。
子どもが途中で飽きて、おもちゃの方に行ってしまうと、イラっとしてしまうこともありますよね。
でも幼児~小学生低学年の集中力は、10分~20分くらいと、非常に短いのです。作業が長くなれば、飽きてしまうのは当たり前。
ここで、「最後まできちんとやって!」と無理強いすると、料理は嫌なものという印象になってしまい、次への意欲がなくなってしまいます。
うちの子も途中で飽きて、どこかに行ってしまうこともありますが、「じゃあ、ママが残りやっておくから、やりたくなったら見に来てね。待ってるよー」と声かけをし、また戻ってきたらやってもらえばいいか、くらいの気持ちでいます。
全てをやらなくても、きちんと経験にはなりますし、「楽しかった!」と終われることが大切です。
子どもと一緒に作るのにおすすめのレシピ
2~3歳の子や、初めて料理をする子なら、おにぎりやサンドイッチなど、火を使わないものがおすすめです。
単におにぎりを握るだけでも、子どもたちは、想像力豊かにいろいろな形を作ってくれ、こちらが驚かされることもあります。
年中さん以上になると、親が想像しているより、子どもは意外にできるもの。少し慣れてきたら、次のような料理もおすすめですよ。
子どもと作る。豚肉と野菜のさっぱり照り焼き
子どもと作るときのポイントも解説しているので、良かったら挑戦してみてください。
【材料(2人)】
<p>豚ロース肉(しょうが焼き用) 160g塩 少々
片栗粉 大さじ1
玉ねぎ 1/2個(100g)
ピーマン 2個
パプリカ(黄) 1/2個
プチトマト 2個
Aお酢 大さじ1
Aしょうゆ 大さじ1
Aみりん 大さじ1
A砂糖 小さじ1
なたね油 小さじ2
下準備:Aを容器に入れてあらかじめ合わせる。
計量は子どもにしてもらうと、算数への興味のきっかけに。
それぞれの調味料を味見したり、においをかぐことで、五感にもいい刺激を与えられます。
1.豚ロース肉は、食べやすい大きさに切り、塩で下味をつける。ポリ袋に、豚肉と片栗粉を入れて、空気を少し入れて口を閉じて振り、片栗粉をまぶす。
袋に入れて振るので、子どもがしても手も調理台も汚れません。
2.玉ねぎは薄切り、ピーマン・パプリカは半分に切ってから種を取って細切りにする。
子どもが切るときは、玉ねぎは1枚ずつはがし、平らにつぶしてあげるとやりやすいですよ。
3.フライパンに油を入れて中火にかけ、1の豚肉を焼く。
片栗粉をまぶすことで、油がはねにくく、子どもでも安心です。また、子どもがもたもたして多少時間がかかっても、豚肉が柔らかく仕上がります。
4.野菜も炒める。野菜に火が通ったら、フライパンの片側に寄せ、空いたところに3の豚肉を戻し入れる。一旦火を弱め、合わせておいた【A】を、お肉にめがけて入れる。
5.再び火をやや強め、お肉に調味料をからめながら、照りが出るまで炒める(片栗粉をまぶしているので、味がからみやすい)
くわしいレシピはこちら
子どもと作る。豚肉と野菜のさっぱり照り焼き
子どもと作る 桜えびと枝豆のポテトサラダ
やっぱり火や包丁を使うのはこわい!というママには、こちら。このポテトサラダは、火も包丁も使わないので安心です。
【材料】
じゃがいも 2個(240g)
枝豆(冷凍) 30粒
乾燥桜えび 大さじ2
Aマヨネーズ 大さじ2
A牛乳 大さじ1
A塩 少々
1.じゃがいもは洗って、皮ごと丸のままラップでふんわりくるむ。耐熱皿にのせ、レンジ600wで3分加熱。上下をひっくり返して、さらに2分半加熱する。枝豆は解凍し、さやから出す。
枝豆をさやから出すのは大人にとっては面倒な作業ですが、子どもは大喜びでしてくれます。
2.1のじゃがいもは皮をむいてボウルに入れる。芋が熱い場合、皮むきは大人がやってあげてください。スプーンで荒くつぶし、【A】を加えて混ぜる。
3.2に枝豆と桜えびを加えて、混ぜ合わせる。すごい勢いで、喜んで混ぜてくれます!
くわしいレシピはこちら
子どもと作る 桜えびと枝豆のポテトサラダ
いかがでしたか?
ちょっとした声かけや、こちらの対応次第で、子どももママも楽しく一緒に料理ができます!
全てを子どもにやってもらわなくても、できる部分だけでも効果は充分。
そして、できあがった料理を食べるときは、大げさなくらいに褒めてあげてくださいね!
きっと、この経験が子どもの食の大切さ・素晴らしさを理解する、第一歩となるはずです。夏休みの成長記録、思い出作りにもぴったりな親子クッキング、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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編集協力:糸井朱里