塩分18%の昔ながらの基本的な梅干しなので、カビたりするリスクも少なく漬けやすいです。 同じように作っても毎年味が違う所も保存食作りの醍醐味。 梅干し作りのレシピを工程でその1、その2に分けて細かく紹介しておりますので、段階に合わせてご覧くださいね。
保存食作りのポイントは、カビたり、傷ませないための消毒! 容器だけでなく使う道具全て清潔なものを使い、アルコールや焼酎で消毒することで防ぐことが出来ます。 容器を開けたり、重石を触る際にも手袋か手を清潔に保って作業を行いましょう。
傷のある梅がないかチェックし、黄色から赤みがかったものを選びます。 青い梅があれば1~2日、日に当てて追熟しますが温度と湿度の関係で傷んでくることも多いので出来るだけ完熟している梅を購入すると無駄が少ないです。
完熟梅は水洗いしてたらいなどに入れ、30分~1時間ほど水に浸けてアク抜きします。しっかり熟していないものはアクが多いので2時間ほど浸けます。
ざるなどに上げて水気をきり、竹串でなり口のへたを除きます。(果肉を傷付けないように気を付けましょう)
清潔なタオルで水気をよくふき取ります。 水気があるとカビたりする原因になるので、くぼみに残った水も丁寧にふきます。
下漬けしていきます。 計量したあら塩を一握り 容器の底にうすくふり広げます。 完熟梅を1段並べて、さらに一握りのあら塩を上からふります。
5の作業を交互に行い詰め終わったら、あら塩がなじみやすいように上からホワイトリカー(35度の焼酎)を回しかけます。 ※ホワイトリカーを加えることでカビにくくなります。
あら塩をなじませるため容器をあおって、梅全体にあら塩とホワイトリカーがまぶさるようにします。
梅を平面にならして、押し蓋をのせ4キロの消毒した重石をのせます。 ペットボトルを使用して蓋が閉められない場合は上から清潔なビニールなどをかぶせて紐で口を縛ると良いです。
ひとことメモ ※白梅酢は酢の物などにも使えるので、梅がひたひたに浸かる量より多ければ、清潔な空き瓶などの入れておき、酢のものなどに使うと便利です。
赤じそ漬けを作ります。 赤じそ漬けに使用する白梅酢を1カップ程取り分けておきます。 赤じそは、葉のみを摘んでたらいに入れ良く洗います。土などの汚れが落ちるまで2~3回水を替えてザブザブ洗いましょう。 ざるに上げて少し置き、なるべく水気を切っておきます。
たらいに1の赤じそを入れ、塩35g(塩もみ用なので精製塩で大丈夫です)の半量をふり入れて、全体になじませ少し置きます。
両手でもみ込むようにすると赤じそのかさが減って、アク汁がたくさん出てくるので、絞りやすいように一握りずつ絞ってアク汁は捨てます。
たらいを洗って水気をふきとり(なるべ水気を入れ込まないため)、残りの塩と赤じそを入れてさらにもみ込み、出てきたアク汁を良く絞って清潔なボウルに入れます。
計量した白梅酢を回しかけ、清潔な菜箸でほぐしていくと、白梅酢が鮮やかな色になってきます。
下漬けした梅全体にかぶせるように赤じそを広げ、赤くなった梅酢も加えます。
消毒した押し蓋や平皿と重石をのせてから蓋をし、梅雨明けの土用干しまで冷暗所で保存します。 プラスチック素材など色移りしやすい場合は清潔な袋に入れて使うと良いです。 ※土用干しの工程からは『基本の梅干し その2』をアップする予定です。
393314
がまざわ たかこ
料理家・郷土料理研究家・調理師
料理家/郷土料理研究家/調理師 ホテルでの和食調理、保育園給食などに従事した経験から現在は 料理教室、レシピ開発、イベント講師、コラム執筆、小学校での食育授業など活動は多岐にわたる。 7年の旅行会社在勤中に目覚めた各地の料理や食文化の魅力にはまり郷土料理研究家の道へ。 作り続けたい定番の家庭料理や、地味だけどおいしい!な『心がほっこりするごはん』をモットーに身体も喜ぶ素朴なごはんを目指し活動している。