寒い冬にぴったりのフリカッセは、伝統的なフランスの家庭料理です。 ホワイトソースを鶏肉にたっぷり絡めていただきます。 重くなりがちなクリーム煮ですが、仕上げのレモンゼストが軽やかにしてくれます。 また、コリアンダーシードを加え、単調になりがちなクリーム煮にアクセントを加えました。甘く爽やかで、ほのかにスパイシーな香りが全体を調和し、よく合います。 ★フリカッセは食材を炒めてから煮込むのに対し、ブランケットは炒めずに煮込むといった違いがあります。
▶️野菜をフォンブランで茹でることにより味が染み込んでワンランク上の味になります。 (フォンブランは、鶏ガラ、セロリ、人参、玉ねぎ、ハーブなどの香味野菜から作るフレンチの基本スープです) 市販のチキンストックでもOKです。 ▶︎レモンの皮を使うので、ワックス不使用のものを使用するようにして下さい。
鶏肉は捌き、自家製フォンブランをとっておく。 (今回使用肉の部位は、もも肉、胸肉、ササミ) 野菜は全て洗っておく。
小玉ねぎは皮を剥き、お尻の部分に十字に切り込みを入れる。
人参、黄人参は長さ5cmに切り、4等分に切り、面取りする。
マッシュルームは軸を切り落とし、刷毛で汚れを落とし、4等分に切る。
インゲンは食べやすい大きさに切る。
フォンブランを沸かし、塩を加えて、固い野菜(小玉ねぎ、人参)から茹でる。
玉ねぎ、ニンニクは皮を剥き、みじん切りにする。
時間差でインゲンも茹でる。
熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、鶏もも肉に焼き色をつける。
皮面に色がついたら裏返し返し、さっと焼き、バットにあげておく。
胸肉も皮面から焼いて、バターを鶏肉にかけながら優しく丁寧に火入れする。
ササミは横でさっと焼き、胸肉は皮面にこんがりと焼き色がついたら一度取り出す。
鶏の旨味とバターの残ったフライパンでホワイトソースを仕上げる。玉ねぎ、ニンニクを加え、炒める。
小麦粉を加え、しっかりと炒める。
粉っぽさがなくなったら、フォンブランを数回に分けて加え、その都度しっかりと混ぜる。
とろみがついたら、生クリームを加え、混ぜ合わせる。
ローレル、マッシュルームを加え、かるく混ぜる。
煮詰まったらフォンブランで濃度を調整して、鶏もも肉を戻入れる。
コリアンダーシード、胡椒、白ワインを加え、蓋をしてひと煮立ちさせる。
胸肉、ササミも戻入れ、火を入れする。
香りを残すためにもイタリアンパセリは最後に切る。 *洗い、しっかりと水気を切っておく。
フォンブランで茹でていた野菜をザルにあげておく。
胸肉とササミを取り出し、野菜を加え、和える。 *ササミ、胸肉は食べやすい大きさに切り分けておく。
仕上げにシェリービネガー、塩を加え、味を整える。
火を止め、隠し味のレモンの皮をおろし金もしくはゼスターグレーターですりおろして、イタリアンパセリと共に加える。
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cuisine & trip
フランス三ツ星店現役のプロの料理人です。 家族や知人に振る舞うちょっと手の込んだ料理や、簡単でパパッとできるファスト料理まで幅広く公開してます。 ジャンルに囚われずに、フランスの食材と戯れたいと思います。