お正月の風物詩!おせち料理
お正月の風物詩ともいえるおせち料理。年神様にお供えしたおせち料理を家族そろって食べて、一年の健康と幸せを祈るという日本の伝統的な風習です。地域や各家庭によっても違いがあると思いますが、おせち料理のひとつひとつに意味や願いが込められています。
例えば、「紅白かまぼこ」の赤は魔除け、白は清浄を表しているといわれ、形が日の出に似ていることから、初日の出を意味しているとされています。また、「田作り」はイワシが田畑の肥料として用いられていたことから豊作を願って作られたもので、「数の子」には、卵の数が多いことから、子宝に恵まれますようにという願いが込められています。
私自身も年末になると家族の健康と幸せを願って、いくつかのおせち料理を手作りしています。大人になるとおせち料理もおいしく感じますし、おせちに込められた意味を知ってからは一層大切に食べるようになりました。ですが、子どものころは正直言って、あまりおせちが好きではありませんでした。せっかく手間暇かけて作っても、「おせちよりカレーがいい! ピザがいい!」なんて子どもに言われて、頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、少しでも子どもが興味を持って食べてくれるような、見た目と味付けに工夫をしたカジュアルおせちをご紹介します。
「黒豆」の意味とアレンジ
おせち料理の中でも、個人的に大好きな「黒豆」。黒豆には、「まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らせるように」という願いが込められています。黒色には邪気を防ぐ効果があると考えられていたことから、一年の厄を払うという願いも込められているようです。
栄養面からみても、黒豆にはたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミンやミネラルがバランスよく含まれており、さらにはアントシアニンも含まれていて栄養価の高い食材です。親としては、子どもにも食べてもらいたいおせち料理のひとつでもあります。
とはいえ、真っ黒な見た目のせいか、子どもはあまり好んで食べてくれませんよね。また、市販の黒豆煮は、味付けが濃すぎる場合が多いようです。味覚が発達中の幼児などには、味付けが濃すぎるものはなるべくあたえないようにしたいもの。家庭で手作りすれば、甘さも控えめに作ることができ、また小分けにして冷凍保存しておけば、お弁当や箸休めにも重宝しますよ。
レシピはこちら
https://oceans-nadia.com/user/10254/recipe/145109
寒天でプルプルにアレンジ!
子どもはゼリーのようなプルプルの食感が好きですよね。そこで、寒天に黒豆の煮汁と黒豆を加えて冷やし固め、見た目も涼やかな一品にアレンジ! つるんとしたのど越しなので、子どもにも食べやすいですよ。
【材料】(12×8センチの容器1台分)
・水…250㏄
・黒豆の煮汁…小さじ2程度
・砂糖…小さじ1
・粉寒天…2g
・黒豆…10~15粒程度
【作り方】
①鍋に水、黒豆の煮汁、粉寒天を加えて火にかける。煮立ったら砂糖を加えてよく混ぜ合わせる。
②①を器に流し入れ、黒豆を並べて冷蔵庫で冷やし固める。
③固まったら、容器から出して食べやすい大きさに切り分ける。
「栗きんとん」の意味とアレンジ
おせち料理の中でも、ひときわ輝きを放つ存在が「栗きんとん」。見た目の通り、黄金色に輝く財宝にたとえられ、金運祈願が込められています。甘くてなめらかな食感と、ホクホクの栗の組み合わせは、特に女性に人気ですよね。見た目や食感からしても、比較的子ども受けのいいおせち料理かもしれません。
我が家では、さつまいものやさしい甘さとホクホク感を活かした、芋あんの栗きんとんが定番です。
レシピはこちら
https://oceans-nadia.com/user/10254/recipe/145110
ケーキみたいにかわいくアレンジ!
あんに生クリームを加え、絞り袋に入れてモンブランケーキのように盛り付けました。丸くくり抜いた食パンを台に使っています。かわいい見た目とスイートポテトのような味付けは子どもがよろこぶこと請け合いです。一口サイズなので食べやすく、おもてなしにもぴったりです。
【材料】(作りやすい分量)
A 栗きんとんの芋あんの部分…120gA 生クリーム…50㏄
・栗の甘露煮…1~2粒
・食パン…1枚
【作り方】
①食パンは直径3センチ程度の丸形でくり抜いておく。
②鍋にAを入れて火にかけ、ぽってりとするまで木べらで練る。(ゆるいと絞り袋で絞る際に崩れてしまうので、やや固めに仕上げるのがポイントです。)
③①の食パンの上に②を絞り、適当な大きさに切った栗の甘露煮をのせる。
「紅白なます」の意味とアレンジ
おせち料理は、日持ちさせるために味付けが濃いものが多いですよね。そんな中で、「紅白なます」はさっぱりとしていてシャキシャキの食感が楽しめるので、個人的にも大好きなおせちです。おめでたい紅白の色には、平和に暮らせるようにという願いが込められています。
おせち料理は全般的に野菜が少なめなので、「紅白なます」は子どもにも食べさせたいおせちのひとつです。我が家では、柚子をたっぷり使って、さわやかな風味を楽しみます。
レシピはこちら
https://oceans-nadia.com/user/10254/recipe/145111
手まり寿司風の一口サイズにアレンジ!
子どもが好きなサーモンのお刺身で、くるっとなますを包み、手まり寿司のような見た目に仕上げました。こうすると一口で食べられるうえに酸味もマイルドになって食べやすくなります。
【材料】(3個分)
・サーモン(刺身用)…3枚
・紅白なます…適量
・柚子の皮…適量
【作り方】
①紅白なますは、しっかり水気を絞って、一口大にまとめる。
②薄く切ったサーモンに①をのせ、ラップで包んで丸く成型する。
③お好みで細切りにした柚子の皮をのせる。
盛り付けにもひと工夫!
大人用には、ねじり梅をあしらった渋めのお皿に盛り付けます。おせち料理自体はカジュアルですが、お皿の雰囲気でお正月らしさがぐっと増します。
子供用には丸いプレートにかわいらしく盛り付けます。
重箱に詰めた伝統的なおせちとは違いますが、子どもの興味をひくという意味では、このようなカジュアルなワンプレートおせちもいいかもしれませんね。
親子で作りたい!かまぼこの飾り切り
最後に、子供と一緒に作ると楽しい、簡単なかまぼこの飾り切りをご紹介します。
松の飾り切り
まず、かまぼこを1センチ程度の厚さに切ります。次に上の写真のように、3ミリ幅程度の切り込みを13~15本入れます。
順番に同じ方向に向かって織り込んでいくと完成です。単純な作業ですが、盛り付けた際にぐっと見栄えがしますよ。親子で作るとコミュニケーションも生まれ、子どももおせち料理に関心を持ってくれるかもしれませんね。
家族そろって楽しめるおせち
いかがでしたか?小さな子どもは、まだおせちに込められた意味や願いは理解できないかもしれませんが、お正月に家族そろっておせちを囲むという雰囲気だけでも味わってもらいたいものですね。
少しの工夫で子どもが少しでもおせちに興味を持ってもらえたらうれしいです。おせち料理を家族みんなでおいしく食べて、新しい一年が健康で幸せに過ごせますように!
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