「今日は魚料理にしよう」と魚の切り身を選ぶとき、しっかり確認したいのがパックに表示された商品名です。たとえば「塩鮭」と「生鮭」、「塩さば」と「生さば」は似て非なるもの! 「塩」か「生」、一文字の違いで、味も調理法も変わってきます。
とくに「塩鮭」は、辛口、甘口などいろいろな表示があってわかりにくいもの。さっそくそれぞれの違いと、特徴を生かしたレシピをご紹介していきましょう。
そもそも「塩鮭」と「生鮭」、「塩さば」と「生さば」の違いは?
「塩鮭」や「塩さば」は、塩蔵された鮭やさばの総称。保存性を高めるため、塩の中に漬けてあった魚です。容器の材料表示にも「塩」と書いてあるはずですよ。
逆に「生さば」や「生さば」は、その名の通り、塩分を添加していない切り身のこと。旬の時期に多く出回ります。
また、鮭の切り身の中には「甘口」や「中辛」、「甘鮭」といった表記になっているものも。これは、塩そのもので塩蔵した「塩鮭」とは少し違い、塩水に漬けて防腐性を高めたもの。塩の割合によって「甘口」「中辛」など、表示が変わります。
「塩さば」で「さばのみそ煮」は作れるのか?
たとえば、レシピにある「生さば」が見つからず「塩さば」しか売っていないとき。「塩さば」でさばのみそ煮を作るといった代用は可能なのでしょうか?
結論から言ってしまうと、これはあまりおすすめできません。
なぜなら、塩をしてある魚は水分が抜け、身がしまっているので、煮魚などふっくら仕上げたい料理には不向きだからです。それに魚の塩味の程度によって、調味料の調整をする必要も出てきます。このさじ加減はけっこうな難易度。
魚料理をおいしく仕上げるには、「塩」と「生」、それぞれの特徴を生かして調理するのが一番です!
どうしても「生鮭」「生さば」が見つからない!塩抜してもいい!?
旬の時期以外は店頭に「生」の切り身がないことも多いので、気持ちはわかります。ですが、やはりおすすめではできません(笑)。
一般的には、「1~2%の塩水に半日~1日漬ける」と塩抜きできるとされますが、塩分を抜いたところで、塩鮭が生鮭になるわけではありませんし、魚のうまみまで抜けてしまうことも。
子どもに鮭のムニエルをリクエストされたけれど「生鮭」がなくて……なんていうときは、今ある「塩鮭」でおいしくできる料理を作ってあげましょう!
「塩鮭」「塩サバ」でおいしく&手軽に作れる料理とは?
【塩鮭】シンプルに焼き鮭に。甘鮭ならスパイスやハーブをまぶしてソテーするのもおすすめ。
【塩さば】片栗粉をまぶし、ごま油で揚げて竜田揚げに。オイル+数滴のしょうゆでマリネしてカレー粉をはたき、ソテーしてもおいしいですよ。
切り身魚の代表、鮭とさば。お手頃価格で手に入ることも多いので、ぜひ調理してみてくださいね!
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