もちもちつるんと美味しいワンタンスープ
もちっとした食感とつるんとした喉越しが美味しい「ワンタンスープ」は、お子さんから年配の方まで、幅広い年代に大人気のメニューです。ワンタンスープは、中国料理の点心の一種。ふわふわのワンタンがスープに浮かぶ様子を雲に例え、それを呑むことで幸運が訪れることから「雲呑(ワンタン)」と名前がついたといわれています。
難しそうなイメージがありますが、実は肉だね作りも包むのも餃子とは比べものにならないほど簡単! 今回は、肉だねの作り方から、ワンタンの簡単な包み方3種、煮崩れしないゆで方、スープの作り方2種までを詳しくご紹介します。今夜は手作りワンタンで、みんなが驚く「絶品ワンタンスープ」を楽しんでみませんか?
基本のワンタンスープの作り方
【材料(2人分)】
豚ひき肉 60g
ワンタンの皮 12〜16枚(包み方によって変わります)
長ねぎ 10cm
Aすりおろししょうが(チューブ使用) 大さじ1弱
A塩・こしょう 各適量
B水 400ml
B鶏がらスープの素 小さじ2
醤油 小さじ1
ごま油 小さじ1/2
刻みねぎ・ラー油 各適量
【作り方】
1.長ねぎはみじん切りする。
【ポイント】
・長ねぎに斜め45度に半分の厚さまで約3mm幅に切り込みを入れ、裏側にも同様に切り込みを入れてから切ると簡単にみじん切りができます。
2.ボウルに豚ひき肉、長ねぎ、Aを入れ、粘りが出るまで混ぜ合わせる。(肉だね)
【ポイント】
・チューブではなく、しょうがをすりおろして使う場合はしょうが1片使用してください。
・肉だねは作る数に合わせてくぼみを入れておくと、ワンタンを包むときに均等に肉だねを入れられますよ。
3.ワンタンの皮で肉だねを包む。
<基本の包み方>
(1)ワンタンの皮の中央に肉だねをのせ、頂点をずらして三角形になるように半分に折る。
【ポイント】
・餃子の皮が円形で厚めなのに対し、ワンタンの皮は正方形で比較的薄く、ゆでると透明感が出て、ゆで時間が短いのが特徴です。
・ワンタンの皮は包む少し前に冷蔵庫から出して常温に戻しておくと、包みやすいですよ。
・肉だねを包む分量はお好みで調整してください。肉だねが多めの場合は食べごたえがある仕上がり、少なめは皮のツルッと感が多い仕上がりになります。ただ、ゆでたときに皮から肉だねが出てしまわないように、皮の部分が必ず残るぐらいに控えめに包んでください。
・皮と肉だねの間に隙間ができないように包んでください。
・包んだ後で皮の上から肉だねを軽く押さえ、平らにしてください。
・餃子を包むときのように水をつけなくても大丈夫です。
(2)皮の両端をひだができるように中に折り込みたたむ。よせた端を押さえて形を整える。
【ポイント】
・皮の両端を折り込むことでゆでたときに形が崩れにくく、食べやすく仕上がります。
・肉だねを包むときに隙間なく包んでおくことで、ゆでるときにしっかり皮がくっつきます。
4.鍋にたっぷりのお湯を沸かし、ワンタンをひとつずつ入れる。中に火が通り、浮き上がってくるまで中火で2〜3分ほど煮る。
【ポイント】
・ワンタンはゆで過ぎると皮がやわらかくなり過ぎて破れたり、皮が溶けてドロドロになったりするので、ゆで時間には注意してください。
・ワンタンが浮き上がってきたら、網じゃくしですくいとってください。
5.鍋にBを入れ中火にかける。ひと煮立ちしたら醤油を入れて味を調え、ごま油を入れて混ぜる。ワンタンを入れた器にスープを注いで盛り付け、刻みねぎをのせラー油を添える。
【ポイント】
・お好みでスープにすりおろししょうがを少量入れると風味が良くなります。
・別ゆでしたワンタンを1度スープに入れてサッと温めてから盛り付けていただいても大丈夫です。その際は煮過ぎないように注意してくださいね。
保存方法
ワンタンは皮が薄く、具材の水分が出てくるのであまり冷凍はおすすめできませんが、冷凍保存する場合は以下のようにするといいですよ。
(1)長ねぎの分量を減らし、肉だねに片栗粉を入れて混ぜ合わせ、具材の水分を減らして閉じ込める。
(2)ラップや金属トレーに片栗粉で打ち粉をして重ならないようにワンタンを並べて冷凍し、固まったらジッパー付き保存袋に入れて保存。
味が落ちてしまうので、2週間を目安に食べきってくださいね。
ワンタンの皮が余った場合は、肉を包まずに皮だけスープに入れたり、チーズと枝豆や明太子を包んでトースターで焼いておつまみに、皮を細く切って揚げ物の衣に、揚げて砂糖をまぶしておやつに…と、おかずからスイーツまで幅広く活用できますよ。
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驚く美味しさ!基本のワンタンスープ
ワンタンをスープに直接入れる方法も
時間がないときや別鍋でゆでるのが面倒な場合は、少しスープを多めに作り、ワンタンをスープに直接入れていただいても大丈夫です。
【材料(2〜3人分)】
A水 600ml
A鶏がらスープの素 大さじ1
醤油 小さじ1と1/2
ごま油 小さじ1/2
【作り方】
鍋にAを入れ中火にかける。ひと煮立ちしたら醤油を入れて味を調え、ごま油を入れ混ぜる。ワンタンを入れ、浮き上がってくるまで2〜3分煮る。
【ポイント】
・ワンタンがくっつくのを防ぐため、スープは小鍋ではなく少し大きめの鍋で作り、ワンタンは一気に入れずひとつずつ入れてください。
・煮過ぎるとワンタンの皮がやわらかくなり過ぎて破れたり、皮が溶けてドロドロになるので注意してくださいね。
ワンタンの包み方アレンジ
ワンタンの基本の包み方をご紹介しましたが、包み方はほかにも。基本を覚えたら、お好みで試してみてくださいね。
◆応用1
1.ワンタンの皮の中央に肉だねをのせ、長方形になるように半分に折る。
【ポイント】
・三角ではなく長方形に折るので、あまり肉だねを入れると包みにくくなります。基本の包み方より肉だねは少なめに入れてください。
2.肉だねがなじむように皮を押さえ、皮の上部分をさらに半分に折って両側から角を寄せる。
【ポイント】
・両手でワンタンを持ち、右側の端と左側の端を手前で合わせるイメージで寄せてください。
3.左の角に水(分量外)をつけ、右の角を重ねて形を整える。
【ポイント】
・皮と皮をくっつけるため水を使用します。ワンタンの皮の左の角に少量の水をつけ、右の角を重ねて指でぎゅっと挟んで皮をくっつけて形を整えてください。
◆応用2
1.ワンタンの皮の中央に肉だねをのせ、スプーンで肉だねを皮に軽く押し込む。
【ポイント】
・あまり肉だねを入れると包みにくいので、基本の包み方より少なめに入れてください。
2.左手の人差し指と親指で皮をぎゅっと絞る。
【ポイント】
・肉だねを入れて巾着のように絞るだけなので、時間がないときや、包むのが難しいと思う方におすすめの包み方です。
・スプーンであまり強く押し過ぎると皮が破れるので、優しく押してくださいね。
・皮の上から肉だねを軽く押さえ平らにしてください。
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基本のワンタンの包み方3種
実は手軽に作れるワンタンは、スープに卵や春雨、白菜、チンゲン菜、にんじん、しいたけ、にらなど、家にある材料を入れて具だくさんで楽しんだり、ワンタン麺や、揚げワンタン、また、中の具材をえびやツナ缶に変えたり…と、アレンジ自在! 包み方さえ覚えておけばメニューの幅がぐんと広がります。ぜひいつもの食卓に活用して、ご家族に幸運を呼び込んでくださいね。
これまでにご紹介した【何度も作りたい定番レシピ】はこちら
●こちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
・本当に美味しいしゅうまい|何度も作りたい定番レシピVol.72
・本当に美味しい餃子|何度も作りたい定番レシピVol.9